ベンツとアウディで迷う!それぞれのブランドの特徴について解説

高級車選びで多くの人が直面するのは、ベンツとアウディのどちらを選ぶべきかという問題です。それぞれに独自の魅力があり、支持する顧客層も異なります。この記事では、ベンツとアウディの特徴を比較し、どちらがどのような人におすすめかを詳しく解説します。

目次

ベンツを支持する顧客層とは

メルセデス・ベンツを好むユーザー層は、伝統を重んじ、さらに安心感が得られる、保守的な傾向にあるようです。

乗員を保護する堅牢なボディに包まれた安心感、誰もが知る高いステータス性。つまり多くのクルマ選びの選択肢の中で、「メルセデス・ベンツを選んでおけば間違いがない」という安心感は絶大です。

また、バブル期ではメルセデス・ベンツは特に人気が高く、最高級車であるSクラスや、オープンモデルのSLクラスに憧れを抱いた若者も多かったと思います。その当時の若者が経験と年齢を重ねて成功者となり、「成功者の証」としてメルセデス・ベンツを手に入れたケースも多くあるでしょう。

さらに、中小企業のオーナーや、医師、士業、スポーツ選手など、自分の身をしっかりと守ってくれる堅牢なボディと、自身の社会的地位にふさわしいモデルとして、長きにわたってメルセデス・ベンツを愛用する人も少なくありません。

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高級車として間違いないチョイスと言ったらベンツ

高級車を選ぶ際に、メルセデス・ベンツほど間違いがない選択肢を持つブランドは他にはないといっていいでしょう。

メルセデス・ベンツといえば、高いステータス性と乗員を保護する安全性において、他ブランドに対してアドバンテージを誇ります。自他とも認めるクルマ好きから、メルセデス・ベンツブランドそのもののファン、クルマに絶対的なステータスシンボルを求める人まで、多くのファンを魅了しています。

そして「自分はメルセデス・ベンツのオーナー」という満足感、優越感は何ものにも代えがたいものがあります。1度この感覚を知ってしまうと、他ブランドに移れなくなるという考えにも合点がいきます。

年間に5万台以上、いまや輸入車ブランドのなかで断トツの販売台数を誇るメルセデス・ベンツ。

決して安くはない高級車としての地位を確立しているブランドがこれだけの販売台数を稼ぎ出している理由、それはまさに「自身の愛車はメルセデス・ベンツでなければ」といったユーザーが日本国内に数多く存在することの証でもあるのです。

ベンツの歴史について

そんなベンツの歴史についても紹介しましょう。

ベンツ&Cie.社のカール・ベンツは、世界初の自動車である「ベンツ・パテントモトールヴァーゲン」を1885年に設計し、1886年1月29日に特許を申請しました。

その一方で、のちに合併する1900年にダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト社は、それまで一般的に用いられていた車体構造の原理から大きくかけ離れた自動車を開発。

それは、軽量かつパワフルなエンジンを搭載し、さらにロングホイールベースかつ低重心という、新しい時代の到来を告げる自動車だったのです。

なお、最初に開発された新モデルには、オーストリア人の自動車起業家、エミール・イェリネックの当時10歳だった娘にちなんで「メルセデス」という名前が付けられました。

ダイムラー・ベンツの設立

1926年に両社は合併し「ダイムラー・ベンツ」という名の新会社を設立しました。

同社が生産するクルマのエンブレムには、ダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト社のスリーポインテッド・スターの外側にベンツ&Cie.社の「BENZ」を刻んだものを冠することになったのです。

1998年にクライスラーを買収して「ダイムラー・クライスラー」に社名を変更。2007年に「ダイムラーAG」へと改称し、2021年には商用車部門を分社化した後、「メルセデス・ベンツ・グループ社」に変更し、現在に至ります。

ちなみに、日本におけるメルセデス・ベンツの正規輸入販売は、長らく株式会社ヤナセが権利を得ていました。そして1986年に日本法人である「メルセデス・ベンツ日本株式会社」が設立され、現在に至ります。

日本におけるメルセデス・ベンツの展開

同社は安全面でも革新的な進化を遂げてきました。1978年にはW116型のSクラスに世界初となるABSを採用。さらに1981年に登場したW126型のSクラスには、量産車として世界初となる運転席にエアバッグ、助手席側にシートベルトテンショナーが装備されたのです。

その後、2000年代に入ると「Mercedes-Benzインテリジェントドライブ」という名称を得た数々の運転支援機能が採用されています。カメラ、センサー、制御装置を巧みに組み合わせることで歩行者や他車両、車線を検知し、ドライバーをサポートします。

アウディを支持する顧客層

続いてアウディについて見ていきましょう。

アウディは対外的なステータス性よりも、自らのライフスタイルや審美眼を優先し、なおかつセンスにも自信がある人が選ぶブランドといっていいでしょう。

誰もが憧れる職業、デザイナーズハウスのような住まい、まるでショールームのようなインテリア。無駄のないスマートな体型、そして洗練されたひとつひとつの仕草。

アウディのブランド、モデル、ボディカラー、内装はすべてオーナーのライフスタイルを映す重要なアイテムです。

保守的な傾向があるメルセデス・ベンツオーナーとは対照的に、トレンドに敏感で積極的に取り入れる「アーリーアダプター」に好まれる傾向があります。

4WDといったらアウディ

内外装ともに洗練されたデザインを持ち、なおかつアウトバーンを高速域で掛け抜けるドイツ車らしい安全性を併せ持つアウディ。

お洒落で都会的なイメージがある一方で、モータースポーツの世界でも活躍しています。1981年にはWRC(世界ラリー選手権)に4WD機構を備えた「Audi quattro」の名を冠したレーシングカーがデビュー。

翌1982年にはあわせて7つのラリーで勝利を挙げ、マニュファクチャラーズ チャンピオンの座を獲得することとなります。1983年には、名ドライバーとして日本でも知られるハンヌ ミッコラがドライバーズタイトルを獲得。

これまで2度WRCチャンピオンを獲得しています。近年はポルシェとの関わりが深いヴァルター ロールがアウディチームに参加した1984年シーズン終了時に、アウディがマニュファクチャラーズ チャンピオンと、ブロンクビストによるドライバーズチャンピオンの両方のタイトルを獲得しました。

現在でも、一部の上級グレードおよび上級モデルに4WDシステム「quattro」を搭載したクルマが用意されており、アウディを語るうえで「quattroシステム」は欠かすことのできない存在なのです。

アウディの歴史

続いてアウディの歴史について見ていきましょう。

1899年、アウグスト・ホルヒがドイツ・ケルンにて「アウグスト・ホルヒ&チエ」という名の自動車会社を創立しました。その後、1909年には新しい自動車会社を立ち上げ、1910年以来「アウディヴェルケAG」という名で事業を続けており、現在の社名が誕生したのです。

アウディの4つの輪のシンボル

アウディ車のエンブレム「フォーシルバーリングス」は、ドイツのザクセン州を代表する4社の自動車メーカー「アウディ」「DKW」「ホルヒルヒ」「ヴァンダラー」が連合したことで誕生した、自動車メーカー「Auto Union(アウトウニオン)AG」の象徴といえます。

モータスポーツにも注力

そして、アウディの創業者であるアウグスト・ホルヒ博士は「レースは技術の実験室である」の信念のもと、モータースポーツに力を入れます。

そして、驚くべきことに1930年代に人類初の400km/hオーバーを含む数々の世界記録を打ち立てています。さらに、現在のF1マシンの原型となったシルバーアロー、フルタイム4WDという独創的な技術を武器に、WRC(世界ラリー選手権)を席巻しました。

さらにル・マン24時間レースでは、ディーゼルエンジンではじめてガソリンエンジンに勝利しています。

モータースポーツで培った技術を活かしたモデル

これらモータースポーツで培った技術は、アウディのすべてのモデルに生かされているのです。

例えば、膨大な風洞実験に裏打ちされた、空力特性に優れるデザインや、フルタイム4WDシステムである「quattro」。

直噴技術でパフォーマンスと高い燃費効率を両立したFSIエンジン。パワーを無駄なく伝達するSトロニックトランスミッション。これらの技術はレースで鍛えられ、市販車へフィードバックされています。

このアウディ独自の4WDシステム「quattro」は、同社を代表するテクノロジーといえます。「quattro」の駆動マネージメントはアウディ車のEVモデルにも採用され、リヤ左右の駆動力配分をアクティブに制御するなど、ダイナミクスおよび走行安定性の面において相性の良さを発揮しています。

ベンツとアウディ、どちらにするか悩む!選ぶ基準は?

ベンツがおすすめの人は?

「ステータスと安全性を求める人」にはベンツがおすすめです。

その理由は、クルマ選びにおける鉄板の選択肢ともいえる存在が「メルセデス・ベンツ」だからです。

メルセデス・ベンツはABSやSRSエアバッグシステムなど、現在のクルマに標準装備されている安全装備をいち早く実用化し、市販車に採用したメーカーです。

またアスリートや著名人、社会的地位のある人などをさまざまなアクシデントから守る役目を果たします。

さらに、防弾仕様の「MB GUARD」もあり、ライフル銃やロケット砲などからも乗務員を守る頑丈なボディや専用タイヤを装備し、国賓やVIPをテロの脅威から守ります。

例えば、2000年の沖縄サミットでもこの「MB GUARD」仕様のメルセデス・ベンツ600プルマンが空輸され、見事に大役を果たしました。ベースとなるメルセデス・ベンツ車が堅牢な造りであるからこそ、このような防弾仕様のクルマが成立するのです。

これほどの安心感が得られるのはメルセデス・ベンツならではの特徴といえます。絶対的な安心感と、高い知名度、それに伴う高いステータス性。間違いない選択肢として、メルセデス・ベンツはいつの時代も鉄板です。

アウディがおすすめの人は?

「洗練したライフスタイルを求める人にはアウディがおすすめ」です。

メルセデス・ベンツは保守的すぎるし、BMWは今ひとつ肌に合わない。ポルシェだと目立ちすぎる。端から見て「お洒落」「洗練されている」「センスがいい」と映るブランドというと、選択肢は限られてきます。

もはやアストンマーティンやロールスロイスなど、富裕層をメインターゲットにしたラグジュアリーブランドの領域です。

これらのハイブランドよりも多少は現実的で、なおかつ趣味の良さを感じさせるブランドとして、アウディは絶妙なポジションにいます。

都会的な洗練さがあり、なおかつクルマだけではなくライフスタイル全般に及ぶセンスの良さ。そんな雰囲気を醸し出せる魅力を兼ね備えています。実年齢よりも若々しくありたい、そしてそのように見られたい。お洒落に無頓着な人であればハードルが高そうに映るかもしれませんが、それを自然に、なおかつさらりとこなせるのがアウディオーナーにふさわしい人物像といえるのかもしれません。

それでも決めきれない方はトップランクまでぜひご相談ください。それぞれのブランドの魅力について詳しくご説明します。

 

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