ポルシェ ボクスター(718)の維持費と購入時の注意点について解説

誕生から20年目という節目のタイミングで、モデルライフの途中にもかかわらず仕様変更が行われたポルシェボクスター。型式も、これまでの981型から982型へと変更され、さらに「718」というサブネームが与えられました。

水平対向6気筒エンジンから、水平対向4気筒エンジンへと置き換えられ、顔つきもきょうだい車であるケイマンとより似通ったデザインとなった718ボクスター。今回はこのクルマの維持費に関することを軸に掘り下げてみましょう。

またトップランクでは全国のお客様に、最上の1台のクルマを届けるためにオンライン商談も実施しております。気になる車種の購入のご相談について、お気軽にご連絡ください。

目次

ポルシェ ボクスター(718)の維持費の内訳

「ポルシェ ボクスター(718)」の場合、年間維持費は53万円ほどです。ただし、年間の走行距離やガソリン価格の変動などにより維持費も変化します。そのため、目安としてとらえるとよいでしょう。

ポルシェ ボクスター(718)の維持費にかかる項目
  • 税金
  • 車検費用
  • 燃費
  • 保険料
  • メンテナンス代

以下ではそれぞれの内訳の詳細について解説します。

税金

  • 自動車税(種別割):3万6,000円または45,000円
  • 自動車重量税:1万2300円

定期メンテナンス代には車検代やオイル・タイヤなど消耗品の交換代なども含まれています。オーナーによりこの項目の金額には差が出やすく、一概に15万円に収まるとはいいきれません。

車検費用

車検・法定2年点検の際に消耗部品をどのくらい交換するかによって金額は大きく変わってきます。いずれもあくまでも目安となります。

  • 新車登録から3年:120,000円〜
  • 新車登録から5年:200,000円〜
  • 新車登録から7年:400,000円〜

初回車検はクルマが新しいので消耗部品の交換も少なくて済みますが、日本の法規とは別に、BMWを含めた輸入車には「メーカー指定点検」という項目が設定されています。

この項目は車種によって異なる場合もありますが、基本的に「走行距離」または「新車からの経過年数」を基準に交換推奨部品が決められています。

当然ながら、距離および経過年数が増えれば増えるほど交換品目が増えます。これをどこまで交換するかによって、車検時の費用やクルマそのものの維持費が大きく変わってくるので、正規ディーラーなどに問い合わせみることをおすすめします。

燃費

ポルシェ ボクスター(718)の燃費は、デビュー当時のベースグレード(6速MT)のカタログ数値で14.1km/L(JC08モード)、ボクスターS(6速MT)のカタログ数値で12.3km/L(JC08モード)でした。

実燃費は、街乗りでベースグレードが11km/L台、ボクスターSが8km/L台。高速道路を含めてベースグレードが12km/L台、ボクスターSが10km/L台前後といったところです。

  • ガソリン代:ベースグレード…15万4530円(ハイオク170円/1L、燃費11km/1Lとして計算、年間1万km走行する場合)
  • ガソリン代:ボクスターS…21万2500円(ハイオク170円/1L、燃費8km/1Lとして計算、年間1万km走行する場合)

保険料

ポルシェ ボクスター(718)の年間の保険料は、目安として以下となります。なお、任意保険料に関しては加入者の年齢や諸条件によって大きく異なるため、あくまでも参考値です。

  • 自賠責保険料:1万2260円
  • 任意保険料:7万円(車両保険なし)〜20万円(車両保険あり)

メンテナンス代

主だった消耗品および延長保証の金額は以下となります。ポルシェのような高性能モデルである場合、油脂類およびタイヤのコンディションは常にチェックし、気を配ってあげたいものです。

  • エンジンオイル交換(1年または15,000kmごと):4万円前後
  • タイヤ交換(4本同時に20,000kmごととして):30万円〜
  • コーティングメンテナンス(1年ごと):5万円〜
  • 延長保証(1年):10万2300円
  • 延長保証(2年):18万7000円
  • 延長保証(3年):26万9500円

ポルシェ ボクスター(718)にかかる維持費を少しでも抑えるための工夫

以下では、維持費を抑えるためのポイントについて解説します。

予防整備

実は愛車のコンディションを保ちつつ、しかも維持費を抑えられるという、一石二鳥な方法がこちらです。「壊れてから直す」あるいは「交換時期が来たから取り替える」ではなく、「壊れる前に直す」または「寿命が来る前に取り替える」という維持する方向に思考を変えてみてください。

前者は問題の先送りであり、後者は事前の対処です。維持費を抑え、クルマを長く乗り続けるためには「事前の対処」を意識してみてください。

純正品以外の部品を流用する

メーカーの厳しい基準をクリアし、純正部品として販売されているものは、製品としての精度は極めて高いと同時に、金額も高額になりがち。

特に、ポルシェのような有名ブランドともなれば「のれん代」が加算されるケースも少なくありません。

そこで、サードパーティー製のものやOEM品を流用することで維持費を抑えることができます。しかし、単に安いからといって飛びつくのは早計です。

素性をよく確認せず、安易にネットで購入したりせずに、愛車の主治医などその道のプロフェッショナルが良しと判断した製品を使うようにしましょう。

ポルシェ ボクスター(718)の壊れやすいところや注意するべき点とは

以下では、ポルシェ ボクスター(718)の壊れやすい箇所について解説します。

オープンカーの宿命でもある幌の経年劣化。幌はあくまでも消耗品です。ポルシェ ボクスター(718)の場合、開閉を繰り返すたびに、縫製がほどけるトラブルがあるようです。現車をチェックするときには幌の状態も確認するようにしてください。

内装の剥がれ

人の肌だけでなく、クルマにとっても大敵な紫外線。ポルシェ ボクスター(718)の場合、フルオープンにして走る機会があるため、内装の部品も直接紫外線を浴びる量が多くなりがちです。また、高温多湿な環境に置かれることで、接着面が劣化し、内装の部品がはがれやすい点にも注意が必要です。

エアコン

これはポルシェ ボクスター(718)に限らず他のモデルにもいえることですが、ポルシェはエアコンの故障が起こりがちです。コンプレッサーおよびコンデンサーの故障・交換などで、20万円を超えることもあります。

ポルシェコネクトアプリと車両の通信が上手くいかない

ポルシェとスマートフォンをつなぐアプリとして提供されている「ポルシェコネクトアプリ」。多くの場合はBluetoothの接続不良が原因のようですが、使用状況によっては比較的反発するケースも多く、(簡単に解決するケースが多いとはいえ)事前に気に留めておいた方が良いでしょう。

ポルシェ ボクスター(718)モデル概要

2016年のモデルチェンジから「718ボクスター」および「718ケイマン」という新たなモデル名が与えられ、型式も981型から982型へと進化しました。

「718ボクスター」および「718ケイマン」は、ル・マン24時間耐久レースにも参戦した「919ハイブリッドLMP1」にも搭載された2リッター4気筒ターボエンジンにも由来します。

このレーシングマシーンは、ル・マン24時間レースにおいて1-2フィニッシュを達成しただけでなく、世界耐久選手権(WEC)のマニュファクチュアラータイトルとドライバータイトルも獲得しました。

718の歴史とは「数々のレースで優勝を飾った4気筒水平対向エンジン」であるともいえます。1950年終盤には、ポルシェ550スパイダーの後継モデルである718が、4気筒水平対向エンジンを搭載した最上位モデルとして登場しました。

1960年に開催されたセブリング12時間レースにおいて、また1958年から1961年まで開催されたヨーロピアンヒルクライムチャンピオンシップにおいて活躍。また、718はシチリア島で開催された「タルガフローリオ」で、1959年から1960年の間に3回の優勝を果たしました。1958年のル・マン24時間レースでは、142psを発生する4気筒エンジンを搭載した718RSKがクラス優勝を遂げています。

まさに、ダウンサイジングかつ、ポルシェを勝利を導いた4気筒水平対向エンジンがポルシェ ボクスター(718)の最大のトピックともいえます。

ポルシェ ボクスター(718)はどの程度の年収で購入・維持することができるのか?

ポルシェ ボクスター(718)の中古車の平均価格および価格帯
  • 平均価格:898.4万円
  • 価格帯:439.5万円~1885万円

※2024年3月現在

今回は平均価格:898.4万円をベースに支払総額を900万円として算出してみましょう。

一般的に年収の30〜50%が、無理することなくクルマの購入する価格の目安といわれています。この基準を元に単純計算すると以下のようになります。

  • 年収に対して30%:3000万円
  • 年収に対して50%:1800万円

…となり、かなりの高収入であることが求められます。しかし、これではなかなかハードルが高い。もう少しクルマに対する「エンゲル係数」を上げてみましょう。

  • 年収に対して60%:1500万円
  • 年収に対して70%:1286万円
  • 年収に対して80%:1125万円

では、支払総額が900万円とした場合、そこまで年収は高くないけれど、どうにかクルマに対する「エンゲル係数」を上げてみてどうなるのかシミュレーションしてみましょう。

頭金0円の場合(ボーナス払いなし・特別金利1.7%として)
  • 60回払い:156,500円×59回(初回のみ160,780円)
  • 72回払い:131,500円×71回(初回のみ136,666円)
  • 84回払い:113,700円×83回(初回のみ115,383円)
  • 96回払い:100,300円×95回(初回のみ103,723円)
  • 108回払い:89,900円×107回(初回のみ93,104円)
  • 120回払い:81,600円×119回(初回のみ82,617円)
頭金100万円の場合(ボーナス払いなし・特別金利1.7%として)
  • 60回払い:139,100円×59回(初回のみ143,572円)
  • 72回払い:116,900円×71回(初回のみ120,692円)
  • 84回払い:101,000円×83回(初回のみ108,096円)
  • 96回払い:89,100円×95回(初回のみ97,476円)
  • 108回払い:79,900円×107回(初回のみ83,948円)
  • 120回払い:72,500円×119回(初回のみ77,404円)
頭金250万円の場合(ボーナス払いなし・特別金利1.7%として)
  • 60回払い:113,000円×59回(初回のみ117,758円)
  • 72回払い:95,000円×71回(初回のみ96,731円)
  • 84回払い:82,100円×83回(初回のみ84,715円)
  • 96回払い:72,400円×95回(初回のみ78,605円)
  • 108回払い:70,214円×107回(初回のみ64,900円)
  • 120回払い:58,900円×119回(初回のみ63,634円)

では、月の手取額を目安にした場合、どのくらいの予算をクルマに充てられるかシミュレーションしてみましょう。

月の手取額の目安(総支給額-健康保険料-厚生年金保険料-雇用保険料-源泉所得税=手取りとして)
  • 月収40万円/年収480万円:327,975円
  • 月収45万円/年収540万円:369,760円
  • 月収50万円/年収600万円:407,540円
  • 月収55万円/年収660万円:442,960円
  • 月収60万円/年収720万円:481,055円
  • 月収65万円/年収660万円:442,960円
  • 月収70万円/年収840万円:553,725円
  • 月収75万円/年収900万円:592,605円
  • 月収80万円/年収960万円:631,485円

これに月々のガソリン代、高速代、保険代、駐車場代を加味していくと、おのずとご自身のクルマに対する「エンゲル係数」をどの程度まで算出できるかの目安が分かるかと思います。

国税庁が公表している「民間給与実態統計調査(令和3年分)」によると、日本人の平均年収は443万円となっています(男性545万円・女性302万円)。そのなかで、年収800万円を超える人は全体の9.7%。そのうち「年収800万円以上900万円以下」に該当する人の割合は全体の2.9%です。30代で年収900万円であればかなりの高収入であるといえるでしょう。

仮に年収900万円の場合、税金や社会保険料が差し引かれた月額の手取りは約59万円。独身かつ実家暮らし(なおかつ駐車場あり)であれば年収と同程度のクルマを購入しても維持していくことは充分に可能でしょう。

ポルシェ ボクスター(718)の中古車を購入する際のポイント

ボクスターが「718」の名を冠してから早8年。初期モデルはまもなく4回目の車検を迎える時期に差し掛かっています。走行距離も5万キロ以下の個体も多く、タマ数は豊富です。ただ、市場に出回っている多くの個体はPDK仕様で、6速MTにこだわると高値かつ個体数が少なめです。

ポルシェといえば、豊富なオプション類が魅力的ですが、条件を絞れば絞るほど希望する条件に合致した中古車を見つけるのが困難なモデルともいえます。予算、希望する条件、譲れないポイントをしっかりと見極め、なおかつ妥協することも必要です。

これまでのオーナーがどのような扱い方をしてきたかによって、この種のモデルはコンディションに歴然とした差がつきます。そのコンディションを見極めるには経験とノウハウが必要です。

私たち「トップランク」では、2002年(平成14年)の創業以来、一貫して輸入車を扱ってまいりました。これまでに培ってきた経験・知識・技術を駆使して品質にこだわり、お客様にとってベストなポルシェ ボクスター(718)をご提案できると自負しております。また、ご予算やニーズに応じて、クルマの保証および購入プランも各種ご用意しております。

遠方の方、あるいはご多忙な方に向けた「オンライン商談」もご用意しております。テレビ電話方式でリアルタイムでセールススタッフと商談ができるほか、気になるクルマの状態をその場でご確認いただくことも可能です(カメラをオフにした状態での商談も可能です)。また、オンライン商談後に実車を確認することも可能です。

気になる中古車がございましたら、お気軽にご連絡ください。皆さまからのお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次