気になるクルマがあるが、新車は厳しいため中古車で検討する場合、ディーラー認定中古車と中古車専門店、どちらを選べばよいか悩ましい問題があります。これは単純にどちらかを選べば正解という話ではありません。人それぞれに最適な選択肢があります。
この記事ではその見極め方や、それぞれのメリットとデメリットについて紹介していきます。
正規ディーラーで購入するメリットとは?

認定中古車であれば、メーカーの保証が付帯することが挙げられます(モデルによっては保証がつかない場合もあります)。万一、故障した場合でもメーカー保証により無償で対応してもらえるケースが多く(例外もあります)、購入後の安心感は絶大です。
また、認定中古車として店頭に並ぶ以上、整備履歴が明確でコンディションの良い個体が多く、さらに消耗品などを交換したうえで販売されるため、新車と見間違えるほどきれいな個体も珍しくありません。
最新の情報や設備、技術的なサポート、専用の工具、スタッフの技術の習得度や正確性などあらゆる側面において、正規ディーラーで購入するメリットは多いといえます。
正規ディーラーで購入するデメリットとは?

一言でいえば、「料金が高い」ことに尽きます。例えば、ホテルに宿泊する場合、高級なホテルであればあるほど、居心地の良さやホスピタリティの高さを実感できます。
メーカーとしてのクオリティやブランドイメージを保つため、高級感のあるディーラーの造りや、メンテナンス工場の設備の充実度など、あらゆる分野で巨額な設備投資が日々投じられています。当然ながら、その運用コストはユーザーが支払う代金に転嫁されています。
また、車検対応のクルマであることへの厳しさが年々増している印象を受けます。手に入れた愛車の大掛かりなドレスアップを考えているなら、(仮に車検対応だとしても)純正品以外の部品を取り付けている場合、入庫を拒否されることもあるため注意が必要です。
正規ディーラーで購入するのに向いている/向いていないユーザー像とは?

正規ディーラーで購入するのに向いているユーザーは、どのような人でしょうか。正規ディーラーの手厚いサービス、保証体制、スタッフのホスピタリティの高さなど、「正規ディーラーは高い=ブランドイメージや安心感にお金を払う価値がある」と考えられるなら、正規ディーラーを選ぶのが最適解です。
特に「多少高くても、極力失敗したくない(故障が多いクルマは避けたい)」と考えるなら、なおさらです。
では、正規ディーラーでの購入に向いていないユーザーとはどのような人でしょうか。それは「正規ディーラーは高い=納得感が得られない」と考えるユーザーです。単に維持費を抑えたいのか、それともある程度、自分でメンテナンスできる技術や環境が整っているのか、わざわざ正規ディーラーに高いお金を払う必要はありません。
中古車専門店で購入するメリットとは?

クルマ、特に中古車を購入する際に正規ディーラーが最適な選択肢なのかというと、決してそうではありません。中古車専門店で購入するメリットもたくさんあります。最大のメリットはやはり価格です。
正規ディーラーの認定中古車と比較して、まったく同一の年式やグレード、走行距離であっても、1〜2割程度は安く手に入れることが可能です。「専門店」と謳っている以上、良心的な店舗はこの言葉の意味や、ユーザーの期待値の高さを熟知しています。
ディーラーの認定中古車は代替え時の下取りとして入庫したクルマを整備し、内外装のコンディションを整えたうえで店頭に並べることが多く(オークションから仕入れるケースもあります)、整備記録などが明確であるため、強気の値段設定が可能となるのです。
しかし、すべてのユーザーが代替時にディーラーへ下取りに出すわけではありません。買取り業者や次にクルマを購入する中古車専門店へ下取りに出すケースも珍しくありません。つまり、多少なりとも掘り出し物に巡り会える可能性があります。そのために大切なのが、店選びというわけです。
ディーラー認定中古車では店頭に並ばないような古いモデルも販売される
そして中古車専門店で購入するメリットとして忘れてはならないのが「正規ディーラーで取り扱わなくなった古いモデルを販売している」ことが挙げられます。ディーラー認定中古車は(メーカーの基準によって異なりますが)、現行モデルの中古車か、1世代前くらいまでがボリュームゾーンです。それ以前のモデルを認定中古車として販売するケースはかなり稀です(販売されても保証なしの場合が多いです)。
しかし、専門店であれば3世代前のモデルの極上車を手に入れることもできます。モデルによっては、数十年前のクルマにも対応できる専門ショップも存在します。
こうした専門店ならではのノウハウの蓄積やパーツのストック、在籍するメカニックの専門知識により、正確な対応が可能です(現役のディーラーのメカニックには若手が多く、古いクルマの整備ができないこともあります)。
国産車・外車を問わず、現役時代には街中にあふれていたはずのモデルが、10年くらい経つと見掛けなくなってしまったということがあります。これにはさまざまな要因が挙げられますが、そのひとつに部品のストックやコンディションの維持に注力してくれる専門店の存在がなかった可能性も含まれます。
専門店は、クルマとそのオーナーにとって重要なセーフティーネットの役割を担っています。
中古車専門店で購入するデメリットとは?

店選びの大切さ、重要さがメリットとして活かせる反面、デメリットになる確率も当然ながらあります。例え中古車専門店であっても、見極めが難しく自信がない場合は「安心料を買う」意味で、ディーラー認定中古車を選べばいいのです。
ただ、こちらも確率が上がるというだけで100%安心ということは全メーカーを含めてありません。それ以上を望むなら新車を手に入れるしかありません。
誠実に対応してくれる中古車専門店がある一方で、悪質な専門店がずさんな対応で中古車を販売しているケースもあります。また、あるYouTuberの動画でも話題になりましたが、事故車(修復歴あり)であることを隠して販売したり、知らずに店頭に並べていたりするケースも考えられます。
中古車専門店で購入するのに向いている/向いていないユーザー像とは?

中古車専門店での購入は、価格のメリットが大きい反面、店舗選びや車両の状態を見極めるスキルが求められます。具体的にどのような方が中古車専門店での購入に適しているのか、また適していないのかを詳しく解説していきます。
中古車専門店で購入するのに向いているユーザー像とは?
それは、「ある程度自分でメンテナンスができる人」「自分(または友人や知人)が中古車のコンディションを見極めるスキルやノウハウを持っている人」そして「コンディションの良い個体をディーラー認定中古車より安く手に入れたい人」です。
最後の「ディーラー認定中古車よりも安く手に入れたい人」の例として、過走行気味の個体や不人気色の個体は、ディーラー認定中古車から除外されるケースが多く、その受け皿となっているのが中古車専門店です。
勇気を出して実際に店舗を訪れてみましょう。「ここは良さそうだ」という直感は、かなりの確率で当たります。その逆も同様です。また、カスタム前提の人であれば、柔軟に対応してくれる中古車専門店を選ぶべきでしょう。
では反対に、中古車専門店で購入するのに向いていないユーザー像とは?
「予算ギリギリで少しでも安く買いたい人」や「正規ディーラーこそが最適解と信じて疑わない人」が挙げられます。前者については、コンディションよりも過走行や修復歴ありなど何らかのマイナス要因があったとしても、そのクルマが欲しい場合、中古車専門店では予算オーバーになってしまう可能性があります。
故障やトラブルのリスクは高まりますが、予算内で収まる個体を探すために、範囲を広げてみることをおすすめします。そして後者について。ディーラーを信奉している人の考えを変えるのは難しいでしょう。
ディーラーと中古車専門店、買うならどちらがおすすめ?

正解は1つではありません。繰り返しになりますが、「多少高くついても少しでも安心感が欲しい」のであればディーラー認定中古車一択です。それでも不安なら、新車を購入するのが最善の選択です。
反面、専門店ならではの目利き力やクルマに対するこだわり、オーナー独自のこだわりを形にしてくれる主治医的な安心感を求めるのであれば中古車専門店がおすすめです。どこまでカスタマイズするかにもよりますが、カスタマイズをした時点で入庫を断るディーラーも多いため、中古車専門店のほうが柔軟に対応してくれるでしょう。
予算やクルマに対する価値観、ノーマル派かカスタマイズ派かなど、自身のライフスタイルに合った販売店を選ぶことが重要です。
中古車の購入を検討する際、ディーラー認定中古車と中古車専門店のどちらを選ぶかは重要なポイントです。トップランクでは、厳選された高品質な中古車を取り揃え、専門知識を持つスタッフが最適な一台を見つけるサポートをいたします。
オンライン商談も対応しており、遠方の方でも安心してご相談いただけます。中古車選びでお悩みの方は、ぜひトップランクまでお問い合わせください。皆さまのご連絡をお待ちしております。
