「BMW M2 コンペティション」は、その車名を目にするだけで、スポーツドライビングを愛するクルマ好きの心をざわつかせるほどの魅力を持つクルマといえます。
果たして、誰にでもお勧めできるクルマなのか?それとも乗り手を選ぶ過激なモデルなのか?じっくり検証してみたいと思います。
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BMW M2 コンペティションとはどのようなクルマか?
BMW M2 コンペティションとは?誤解を恐れずに表現するなら「乗り手を選ぶ、高性能スポーツクーペ」が適切かもしれません。
コンパクトなボディにBMW伝統のストレート6エンジンを搭載し、まさにBMWのスローガンである「駆けぬける歓び」を存分に味わえる1台といっていいモデルです。ただし、オールラウンダーなクルマではありません。だからこそ「乗り手を選ぶ」という但し書きが必要なのです。
BMW M2 コンペティションの概要について
BMW M2 クーペに高性能エンジンを搭載し、より剛性および制動力を強化することで走行性能を高めたモデルこそ、BMW M2 コンペティションです。
- 3.0L 直列6気筒Mツインターボエンジンを搭載し、制動力を強化した高性能スポーツクーペ
- カーボンファイバー強化樹脂ストラットブレイズの採用などによる剛性を強化
- 新デザインの Mキドニーグリルの採用や、専用19インチホイールなど存在感あるデザイン
- BMW M2 コンペティション(6速MT):8,730,000円
- BMW M2 コンペティション(7速 M DCT Drivelogic):8,980,000円
*右ハンドル仕様のみ
*販売期間は2018年8月~2023年1月
- 平均価格:566.8万円
- 価格帯:435万円~798万円
- 掲載台数:39台
項目 | 数値 |
---|---|
全長 | 4475mm |
全幅 | 1855mm |
全高 | 1410mm |
ホイールベース | 2695mm |
車両重量 (7速M DCT Drivelogic) | 1630kg |
車両重量 (6速MT) | 1610kg |
排気量 | 2979cc |
エンジン種類 | 直列6気筒Mツインパワー・ターボ・エンジン |
最高出力 | 302kW(410ps)/5250〜7000rpm |
最大トルク | 550Nm/2350〜5200rpm |
燃料消費率 (7速M DCT Drivelogic) | 11.2km/L |
燃料消費率 (6速MT) | 10.8km/L |
前後重量配分 | 52:48 (840kg:770kg) |
クルマのモデルの歴史や背景
BMW M2クーペの進化版ともいえる「BMW M2コンペティション」。一見するとBMW 2ドアクーペに映ります。しかし、クルマ好きであれば「タダ者ではない」オーラに満ちたクルマであることは一目瞭然です。
デザインや特徴的な要素について
デザイン面では、フロントバンパーやキドニーグリル、ミラーのデザインを一新。ハイグロスブラック仕上げのキドニーグリルは、左右が連結したようなデザインを採用し、アグレッシブなデザインとなっています。また、型化したエアインテークは冷却性能の向上にも貢献しています。
ドアミラーには空力性能を向上させるダブルリッジデザインの「Mミラー」を搭載。前方から見たときのアグレッシブさを強調しています。さらに、BMW M2 コンペティション専用の19インチMライトアルミホイールおよび大径ブレーキディスク、グレーメタリック仕上げのキャリパーが目を引く「Mスポーツブレーキ」を採用。これに加えて、リアにはハイグロスブラック仕上げの「M2 Competition」のエンブレムが特別なモデルであることをさりげなく主張します。
また、室内においても、インストルメントパネルやステアリング、シートなどを一新。特にインストルメントパネルは、BMW M2 コンペティション専用のパネルを採用し、エンジンスタート時には「M2 Competition」のロゴが表示される仕様となっています。
さらに、走行状況に応じて足回りなど自分の好みのセットアップを記憶させ、瞬時に呼び出すことが出来る「M1」「M2」ボタンが付いたMスポーツステアリングホイールを装備。これに加えて、サーキット走行においてもドライバーをサポートするMスポーツシートも、BMW M2 コンペティションの性格を物語る装備といえるでしょう。
エンジンに焦点を当てた詳細な分析
BMW M2 コンペティションにとってハイライトのひとつであるエンジン。驚くような大パワーではありませんが、よくよく考えると充分すぎるスペックの持ち主であることが見えてきます。
エンジンの種類、トルク、加速力など
BMW M2 コンペティションには、3リッター直列6 気筒Mツインターボエンジンを搭載。最大出力302kW(410ps)/5250〜7000rpm、最大トルク550Nm/2350〜5200rpmを発揮する高性能エンジンが搭載されています。
素のM2クーペに搭載されるエンジンはM240iなどに搭載されるエンジンはN55B30Aというコードネームで、セッティングは異なり出力は大きく違うものの、スタンダードなBMWモデルに搭載されるものと同型です。
一方でこのM2コンペティションに搭載されるエンジンのコードネームはS55B30A、Sから始まるM3、M4と同じ型式の”M”製エンジンが搭載されるのがとても大きな違いといえます。このエンジンのポテンシャルを最大限引き出すために、BMW M4と同等の冷却システムを採用し、ラジエーターやオイル・クーラーを追加しています。
テクノロジーの特徴や革新的な要素
BMW M2 コンペティションには、カーボンファイバー強化樹脂(CFRP)を使用したストラットブレイズを採用することで剛性を強化。さらに、大径のMスポーツブレーキを装備することで制動力を強化しています。また、ダンパーおよびスタビライザーは、BMW M2 コンペティション専用に設定した強化サスペンションを装備。DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)のセッティングや、シャシーにもチューニングを加え、高性能スポーツクーペに相応しい走行性能を実現しています。
競合他車(BMW M4 / アウディ RS3セダン)との比較
BMW M2 コンペティションのライバル関係ともいえる、BMW M4およびアウディ RS3セダンとのボディサイズを比較してみましょう。
車種 | 全長 (mm) | 全幅 (mm) | 全高 (mm) |
---|---|---|---|
BMW M2 コンペティション | 4475 | 1855 | 1410 |
BMW M4 クーペ | 4805 | 1885 | 1395 |
アウディ RS3 セダン | 4540 | 1850 | 1410 |
BMW M4クーペは全長および全幅ともにBMW M2 コンペティションよりもひとまわり大きいことが数字からも見てとれます。しかし、アウディ RS3セダンとはほぼ同サイズ。
排気量2480cc、直列5気筒DOHCターボ、最高出力294kW(400ps)/5600〜7000rpm 、最大トルク500Nm/2250〜5600rpmと、エンジンスペックも拮抗しています。ちなみに、駆動方式はquattro(4WD)。トランスミッションは7速Sトロニック、ハンドル位置は右のみ。BMW M2 コンペティションとの大きな違いは、アウディ RS3セダンは4ドアであること。このあたりは好みというより、家庭環境に左右されそうです。
ドライバーとしてのレビュー
実際の運転体験や試乗レビュー、評価
BMW M2 コンペティションのドライビングは「痛快」のひと言に尽きます。最高出力410psを発揮する3リッター直列6気筒 DOHC 24バルブ ツインターボエンジンは、500psというスペックにもいつの間にか驚かなくなってしまった身からすれば、物足りなく映るかもしれません。
しかし、それはまったくの杞憂であると断言できます。先述のとおり、現行BMW M4クーペのボディサイズは、全長×全幅×全高:4805×1885×1395mm。それと比較してひとまわり小さいボディ(全長×全幅×全高:4475×1855×1410mm)に400psオーバーの直6エンジンが搭載され、しかも駆動方式はFR。トランスミッションは6速MT or 7速M DCTが選べる紛う方なき「スポーツカー」です。
ただ、全長の短いボディに直列6気筒を搭載したため、車検証記載の前後重量配分は52:48(840kg:770kg)と、少しフロントヘビー。そしてFRという駆動特性を考慮して、ハンドリングはアンダーステア傾向にあります。ドライバーのスキルに依存せず、コーナリング中のリアのテールスライドや、スピンを回避させるためには、ある種致し方ないセッティングともいえるでしょう。
全ての人に適した車ではないことに注意
また、乗り心地に関しても冒頭で「乗り手を選ぶ」と記したとおり、一般的なサルーンのように決して快適なクルマとはいえません。専用のスポーツサスペンションの乗り心地は、現代の感覚ではかなりハードな部類に入ります。
このあたりの「予備知識」を踏まえたうえで接するのであれば「まさに期待どおり、あるいはそれ以上」と評する声が圧倒的です。しかし、「ちょっとカッコイイから」と軽い気持ちで手を出すと、そのシビアなセッティングに耐えきれず、早々に手放してしまうユーザーもいるくらいです。
「コンペティション」の車名のとおり、何かと競い合うためのモデル。公道では御法度な走り……つまり、サーキット走行でタイムを出すことも視野に入れたセッティングであることを意識する必要があるのです。
BMW M2 コンペティションはどのような方におすすめか?
BMW M2 コンペティションを選ぶべきユーザー像とは?ポルシェでいうところの911GT3や、ケイマンGT4/GT4RS、アウディ RSシリーズ、ホンダのタイプRなど、「愛車にハードなドライビングを求める」方にこそ理想的なモデルといえます。
そういった意味では、BMW M2 コンペティションに相応しいユーザー、そしてこのクルマが生きるシーンを選ばないと、双方にとって悲劇の出会いとなってしまいます。
街乗りや旅行などの長距離ドライブがメインで、たまにスポーツドライビングを楽しみたい……。そんな用途を想定しているとしたら、もう少しマイルドなモデルを選んだ方がいいでしょう。
人気のない早朝のワインディングロードを攻めたり、またはサーキットで愛車の性能やコーナリングを限界まで試してみたい、そういったスポーツドライビングの場面で、BMW M2 コンペティションは水を得た魚のように駆け抜けるのです。
BMW M2 コンペティションの購入相談はトップランクまで!
近年「最後のガソリンエンジン車」という表現を目にする機会がとても増えました。内燃機関をこよなく愛するクルマ好きにとっては複雑な心境でしょう。今後、BMW M2 コンペティションのように、コンパクトなボディにハイパワーエンジン(しかも直列6気筒エンジン)を搭載したFR車がデビューする可能性は低いといわざるを得ません。
10年後、20年後、もしかしたら5年後……。「あのとき、BMW M2 コンペティションを手に入れていればよかった」。そう思っても、現在のようなタマ数が選べる状況でないことはあきらかです。
この記事でも繰り返し記してきたように「乗り手を選ぶクルマ」だけに、オーナーが代替わりを繰り返し、なおかつ初年度登録から時間が経過すればするほど、低走行かつコンディションの良い個体を探すのが難しくなっていきます。
現在のように、走行距離が3万キロ以内の個体が多い状況で「清水の舞台から飛び降りてみる」価値は充分にあると考えます。しかし、衝動買いは御法度です。
BMW M2 コンペティションのようなスペシャルなモデルは、過去のオーナーの扱い方、保管の仕方次第でコンディションが大きく変わるのです。仕入れの段階でコンディションの良い個体を見極める「確かな目」が必要です。
私たち「トップランク」では、2002年(平成14年)の創業以来、一貫して輸入車を扱ってまいりました。これまでに培ってきた経験・知識・技術を駆使して品質にこだわり、お客様にとって最上の1台をご提案できると自負しております。また、ご予算やニーズに応じて、クルマの保証および購入プランも各種ご用意しております。
遠方の方、あるいはご多忙な方に向けた「オンライン商談」もご用意しております。テレビ電話方式でリアルタイムでセールススタッフと商談ができるほか、気になるクルマの状態をその場でご確認いただくことも可能です(カメラをオフにした状態での商談も可能です)。また、オンライン商談後に実車を確認することも可能です。
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