新車価格の半値以下で買える!? BMW 7シリーズの中古車が安い理由とは?

1977年のデビュー以来、半世紀近くにわたって数あるBMWのセダンにおいてトップモデルとして君臨する7シリーズ。新車時の価格は、上級グレードともなれば1000万円を優にオーバーする、誰もが認める高級車です。

しかし、BMW 7シリーズの中古車は、意外なほど安い価格で流通していることがあります。「安いのには理由がある」といわれがちですが、BMW 7シリーズの中古車にはどのような理由が当てはまるのでしょうか。

目次

BMW 7シリーズとは?

BMW 7シリーズのデビューは1977年。その時代ごとにBMWが提唱する最高峰の品質、最新技術を取り入れながら進化を遂げてきたラグジュアリーセダンです。そして、現行モデルは7代目となります。

現行モデルのBMW 7シリーズは、BMWのスローガンである駆けぬける歓び、そして同社が誇る走行性能やデジタル体験を網羅した最高峰のラグジュアリーセダンだといえます。

現行モデルのラグジュアリーさとは、「人」を中心とした、人の意識や欲求、感情を重視し、存在感や優美さ、そして上質さを示すものです。さらに、イノベーションやコネクティビティ、サスティナビリティを特徴とする先進性を備えています。

BMW 7シリーズの中古車相場について

ここでは歴代BMW 7シリーズの中古車の相場について見ていきましょう。なお、このデータは2025年6月現在、Webカーセンサーによるものです。

BMW 7シリーズ(E23型/初代)
  • 生産期間:1977年5月~1986年8月
  • 当時の新車の価格:776万円
  • 中古車の平均価格:掲載なし
  • 中古車の価格帯:掲載なし
BMW 7シリーズ(E32型/2代目)
  • 生産期間:1986年9月~1994年10月
  • 当時の新車の価格:790万円〜1480万円
  • 中古車の平均価格:418万円
  • 中古車の価格帯:418万円
BMW 7シリーズ(E38型/3代目)
  • 生産期間:1994年11月~2001年9月
  • 当時の新車の価格:800万円〜1690万円
  • 中古車の平均価格:328.9万円
  • 中古車の価格帯:170万円~338.8万円
BMW 7シリーズ(E65&E66型/4代目)
  • 生産期間:2001年10月~2009年2月
  • 当時の新車の価格:830万円〜1800万円
  • 中古車の平均価格:87.7万円
  • 中古車の価格帯:45.8万円~155万円
BMW 7シリーズ(F01型&F02型/5代目)
  • 生産期間:2009年3月~2015年9月
  • 当時の新車の価格:1010万円〜2260万円
  • 中古車の平均価格:134.5万円
  • 中古車の価格帯:69万円~229.8万円
BMW 7シリーズ(G11&G12型/6代目)
  • 生産期間:2015年10月~2022年6月
  • 当時の新車の価格:1066万円〜2701.4万円
  • 中古車の平均価格:335.5万円
  • 中古車の価格帯:168.8万円~1798万円
BMW 7シリーズ(G70型/7代目)
  • 生産期間:2022年7月~
  • 当時の新車の価格:1460万円〜1720万円
  • 中古車の平均価格:996.1万円
  • 中古車の価格帯:878万円~1480万円
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BMW 7シリーズの中古車が安い理由とは?

BMW 7シリーズの中古車が安い理由として考えられるのは「中古車としての需要や人気の低さ」が挙げられます。新車としては手に入れたいクルマであっても、いざ中古車となると選択肢のひとつになりにくいのです。

その理由をいくつか考察していきましょう。まず挙げられるのがボディサイズです。現行モデルであるG70型のボディサイズは、全長×全幅×全高:5390×1950×1545mmです。

例えば、現行モデルのトヨタプリウスのボディサイズは全長×全幅×全高:4600×1780×1430mm。5メートルを超える全長、2メートル近い全幅。これだけ大柄なボディのクルマ1台で日常使いから旅行までカバーするのは無理があるといわざるを得ません。

つまり、取り回しの良いコンパクトなクルマがもう1台必要になってくるのです。BMW 7シリーズによほどの思い入れがない限り、選択肢に挙がってこないのは致し方ないのです。

そして維持費の高さもネックになっていると考えられます。一般的に、車格があがればあがるほど、車検や法定点検などの基本料金も高額になります。このあたりは民間整備工場やユーザー車検などを利用すれば出費を抑えることができます。

しかし、一般的にコンディション維持よりも安く済ませる方に重点が置かれる分、予防整備という発想は後回しになりがち。また、大柄なクルマに搭載されるエンジンの排気量も必然的に大きくなります。毎年の自動車税の出費も、コンパクトカーよりも必然的に高額になります。さらに「車体が大きい=重い」という図式が成り立つため、重量税も必然的に高額になります。

さらに、輸入中古車を検討している方が特に気にするであろうトラブルの発生頻度についても、高級車になればなるほど電子制御の装備が増えることで高くなりがちです。BMW 7シリーズのサスペンションはエアサスを採用していることが多く、故障すると(誤作動も含めて)警告灯が点灯したままになります。

これは一例に過ぎず、ABSやエアバッグなどの故障(こちらも誤作動を含めて)、マイナートラブルが起こりがちです。これらの部品はユニット交換が多く、ディーラーに持ち込まなければ対応できない部位が故障すると、部品代や交換工賃を含めると高額になりがちです。警告灯が点灯するたびに対応していくうちに驚くほどの出費になっていたりします。

BMW 7シリーズの中古車を手に入れるメリット

では、それなりのリスクが伴う(可能性がある)BMW 7シリーズを手に入れるメリットはあるのでしょうか。それはやはり「新車では到底手が届かない世界の高級車の世界を味わえること」に尽きます。

もともとの新車価格が1000万円を優に超える高級車を、中古車であれば300万円台で手に入れることも夢ではありません。それは1世代前、2世代前のモデルかもしれませんが、高級車に触れたことがない人であれば「別世界」ともいえる室内空間、肌触りの良いしっとりしたレザーシートに座り、ゆったりとした乗り心地、すべるように走る高速道路のフィーリングに感激するはずです。

1度でもこの世界を知り、さらに「やみつき」になってしまうと、多少のリスクを承知のうえでも高級車の世界から離れられなくなってしまうのです。BMW 7シリーズのほかにもメルセデス・ベンツSクラスや、アウディA8、ジャガーXJといった高級車がずらりと存在しますが、どの世界が好みなのかはあなた次第です。

BMW 7シリーズの中古車を手に入れるデメリット

先述したとおり、電装系を中心とした故障に対する懸念、排気量の大きなエンジンとそれに伴う車重、燃費の悪化、税金など・・・。維持費の高さは避けて通れない問題です。また、安く購入できるということは、手放す際の下取り価格もあまり期待できません。

少なくとも、数年で乗り換えるつもりであればリセールバリューについても熟考する必要があるでしょう。また、残価設定ローンを組んで中古車を購入する場合も、売却時の残価の少なさについても確認する必要がありそうです。つまり、手に入れるにしても、手放すにしてもそれ相応のリスクがあることを知っておく必要があります。

BMW 7シリーズの中古車がおすすめなユーザーとは?

「いつかはBMW 7シリーズに乗りたいと憧れていた」人といえます。BMW 7シリーズに限らず、中古車を買う場合は大なり小なりリスクが伴います。これは避けて通れない問題であり、どうしても許容できないのであれば、メーカー保証が付帯された新車を手に入れるしかありません。

多少のリスクやトラブルは覚悟のうえで、それでも憧れのクルマに1度は乗ってみたい…。たとえ数年であっても、半年であったとしても、1度でも所有すれば自分自身の気持ちに折り合いがつけられるでしょう。仮に短期間で手放したとしても、時間が経てば経つほど良い体験として記憶に刻まれるはずです。

BMW 7シリーズの中古車購入時に注意すべきポイントとは?

整備記録簿のチェックはもちろんのこと、最後にメンテナンスを受けた場所、さらには最後にディーラーに入庫したのがどれくらい前か確認するようにしてください。記録簿(明細も含む)の履歴が多ければ多いほど、あるいはディーラーでメンテナンスされ続けた個体であればあるほど、手厚い保護を受けてきた可能性が高いです。

反面、タイヤやバッテリーなどの消耗品が聞いたこともないメーカーのものが取り付けられていたら要注意です。ユーザー車検などで安く維持され、予防整備がおざなりになっている可能性が高いです。可能であれば試乗して、すぐさま警告灯が点灯するような個体は避けた方が安心です。

どうしても不安・・・という場合はメーカー認定中古車や、輸入車専門に扱っている中古車販売店で掲載されているクルマを選ぶようにしてください。

まとめ:BMW 7シリーズの中古車は買いなのか?

誰もがうらやむ高級車が新車の半額以下で手に入れることも夢ではないBMW 7シリーズの中古車。「何となく気に入ったから」と、きちんとチェックせずに契約するのはリスクが高いです。

メーカー認定中古車であれば理想的ですが、高年式かつ低走行の個体がほとんどで、その分、割高です。もう少し予算を低く抑えたい・・・というのであれば、輸入車に精通した中古車販売店の目利きで仕入れたり、ユーザーから下取りしたクルマがおすすめです。

さらに、店舗に専門の整備工場が併設されていれば安心です。中古車では、愛車のトラブルなど、困ったときに対応してくれる主治医の存在が重要になってきます。この主治医探しはなかなか大変であり、職人気質な人であれば、打ち解けるまでのコミュニケーションに苦労することもあるでしょう。

その点、輸入車に精通した中古車販売店であれば、販売と整備部門がつながっているため、何かあったとしても担当のセールスが仲介役となって対応してくれるので安心です。つまり、輸入車に精通した中古車販売店のような目利きのショップが選んだBMW 7シリーズの中古車であれば「買い」という結論にいたります。

 

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