ミニクーパーの中古が安い理由とは?

長年絶大な人気を誇るミニクーパー。BMWモデルの初代がデビューしたのは2001年。現行モデルは4代目となります。人気モデルのため、中古車も高価な価格帯かと思い調べたところ、かなりお得な価格帯から流通していることが分かりました。

今回はミニクーパーの歴史を振り返りつつ、中古車のミニクーパーがなぜお得なのか、その理由を解説します。中古車購入にあたって注意しておきたいポイント、オススメのモデルについて紹介していきたいと思います。

目次

ミニクーパーについておさらい

ミニクーパーはそのユニークなデザインと高い走行性能で、多くの車愛好者に愛され続けています。特に日本では「ミニ=ミニクーパー」という認識が強く、その魅力は多くの人々に広まっています。

BMWによって再誕した現行モデルをはじめ、過去のオリジナルミニから続く進化を知ることで、ミニクーパーがどれほど特別な車であるかがより深く理解できるでしょう。

ミニクーパーとは?

ミニクーパーは、その語呂の良さから車名と思われがちですが、実際には「ミニ」という車種の「クーパー」というグレードです。しかし、日本では「ミニ」=「ミニクーパー」といっても過言ではない程の知名度を誇ります。

今回は2001年から発売されているBMWにより開発・生産が行われたミニクーパーについて紹介していきます。まずは「オリジナルミニ」と呼ばれる、それ以前のモデルについて振り返ります。

初期のミニは、イギリスのブリティッシュ・モーター・コーポレーションが開発・生産・販売を行ったモデルであり、最後はローバーが生産・販売を行っていました。このモデルも日本では人気が高く、すぐに想像がつきやすいと思います。

グレード名である「クーパー」は、1960年代にミニでレースに参戦し多くの勝利を手にした、レーシングカーコンストラクターのジョン・クーパーの名前に由来しています。現在もミニのスポーツグレードにその名が受け継がれています。

ミニクーパーは現在4代目

2001年に新たにBMWによって生産されるようになってから、3度のモデルチェンジを経て現在は4代目となっています。初代から大きくイメージは変えずに進化を続けています。

初代ミニクーパーはR50と呼ばれるモデルコードを持ち、販売期間は2001年から2006年までです。パワートレインはスーパーチャージャー付き1.6Lガソリンエンジンに、5速マニュアルトランスミッションもしくはCVTが組み合わされていました。

2代目のモデルコードはR56で、販売期間は2006年から2016年までです。オリジナルミニ同様に「変わらない良さ」をコンセプトとして、エクステリアデザインは基本的に初代からのキープコンセプトとなりますが、ボディタイプは7種類とバリエーション豊かになりました。トランスミッションはCVTから6速のオートマチックトランスミッションへと変更になり、故障のリスクは大幅に低減しました。

3代目のモデルコードは3ドアがF56、5ドアがF55とボディタイプによって変わります。販売期間は2014年から2024年です。ボディサイズが拡大となり、全幅1,727mmの3ナンバーサイズになりました。

3代目もエクステリアデザインを踏襲していますが、インテリアデザインは時代の変化に合わせ変化しています。それまでメーターが配置されていたダッシュボードのセンター部分にはオーディオディスプレイの機能を持たせたセンターディスプレイが設置されました。パワートレインについてはディーゼルエンジンも追加となりました。

現行モデルである4代目は2024年3月にデビューしました。エクステリアデザインは歴代ミニ同様一目でミニと分かるデザインを踏襲しています。次世代モデルとして、日本初のEVもラインナップに加わりました。

ミニクーパーはなぜ安い?

ミニクーパーはその高い人気に反して、中古市場では意外にも手頃な価格で取引されることが多いです。その理由は、ミニの販売台数が非常に多く、流通量が豊富なことにあります。

中古車市場での価格が安価な理由について、台数の多さや多彩なグレード展開がどのように影響しているのか、またそれが購入者にどのようなメリットをもたらすのかを詳しく解説します。

人気のため台数が豊富

ミニクーパーが手頃な価格で流通している最大の理由は、新車販売台数が非常に多く、中古車市場でも流通量が豊富にあるためです。

初代モデルは、登場から20年以上が経過しており、歴代ミニクーパーの中では流通台数が少ない方です。しかし、同時期の国産コンパクトカーと比べると1車種としての流通台数はまだまだ多い状況となっています。

2代目、3代目とモデルチェンジを重ねるごとに流通台数が増加し、現在最も多く流通しているのは3代目モデルです。

ミニクーパーはどの世代でも人気があるため、中古車市場でもその人気が衰えることはありません。

ミニクーパーの中でもグレードが多彩

ミニクーパーにはクーパーSに加え、各世代ごとに特別仕様車が多く存在しています。初代モデルの3ドアボディにはクーパーSを含めて10種類以上のグレードが存在しています。

2代目モデルではさらに増えて15種類以上のグレード展開が行われていました。そのなかでもジョン・クーパーの名を掲げたスポーツモデルとして「ジョン・クーパー・ワークス」も設定されました。

3代目では、3ドアボディだけでも29種類以上のグレード展開となります。ディーゼルエンジンやDCTといった新型トランスミッション搭載モデル毎にもそれぞれに仕様の設定があるためです。

理想の一台を見つけるには、グレードの違いを把握することが愛車選びの近道となるでしょう。

故障の心配は大丈夫?

中古のミニクーパーを購入する際、気になるのが故障のリスクです。特に冷却水漏れやオイル漏れといった問題は、各世代でよく見られるトラブルです。しかし、これらのウィークポイントには適切な対策が施されており、最新モデルではリスクが大幅に軽減されています。

ミニクーパーを購入する際に気を付けるべき点と、トラブルを回避するための予防策について詳しく解説します。

よく言われるウィークポイント

初代、2代目、3代目のミニクーパーでよく聞かれるウィークポイントとして、冷却水漏れやオイル漏れなどの液体漏れが挙げられます。まず、冷却水の漏れについてです。冷却水を循環させるウォーターポンプからの漏れは各世代で見られます。

2代目ではモデルライフの途中で対策が行われています。それまではウォーターポンプが樹脂製であったため冷却水漏れが発生していましたが、途中から対策品として金属製に変更されました。購入予定の車両が対策未実施の場合、対策部品に交換することでトラブルを未然に防ぐことができます。

3代目モデルではサーモスタットから漏れることがあります。新設計のため、土台となる部品ごとの交換が必要となります。まだ新しいモデルなので、保証を利用しての交換ができることが望ましいです。

オイル漏れについては、エンジンの接合部から発生する傾向があります。2代目では初代に比べエンジンに取付けられたセンサーの数が増えたため、取り付け部分のパッキンからの漏れが発生するパターンも発生しています。

3代目ではオイル漏れの箇所は大幅に減っていますが、フィルターハウジングのパッキン部分は歴代同様に漏れが発生する箇所です。

ウィークポイントについて触れましたが、2代目モデルの一番新しい年式でも8年が経過しています。初代モデルに関しては18年以上経過しているため、経年劣化による不具合の発生は自然なことと考えられます。

初代、2代目モデルは購入時の価格が安くなっている分、メンテナンスに費用をかけてリフレッシュさせて乗ることも選択肢としてはアリだと考えます。

メンテナンスノートをチェック

メンテナンスノートは新車時から車載されており6か月、12か月、24か月点検や整備を行った際に記録するためのものとなります。整備記録簿とも呼ばれ、中古車の場合、その記録を確認することでメンテナンス状況を把握する重要な手掛かりとなります。

もし購入を考えている車両のメンテナンスノートが紛失していた場合や年数の割に記載内容が少ない場合は、注意が必要です。

大規模なメンテナンスを含めての購入を考えているのであればその際にリセットと考えても良いですが、現状のまま乗る予定であれば、予期せぬトラブルを防ぐためにも購入を見送る方が無難です。

実際の中古車相場は?

ミニクーパーの中古車相場は、モデルや年式によって大きく異なります。特に、初代から現行モデルまで、車両の状態や走行距離によって価格に幅があります。

ここでは、実際の流通状況を基に、価格帯の傾向や人気の高いモデルを紹介します。中古市場でどのモデルがどれほどの価格で流通しているのかをチェックし、理想的な一台を見つけるための参考にしてください。

現在の流通状況

カーセンサーで現在の流通状況を調べてみました。3代目のモデルから3ドアと5ドアのボディタイプがありますが、今回は全世代3ドアのタイプに絞って調べてみました。

初代モデルは現在、169台流通しています。最もお買い得な価格の車両は車両本体価格18万円。最も高価な車両は480万円になります。お買い得な車両は車検が残っているクーパーSのMTになりますが、走行距離が不明な車両になります。同価格帯の車両は複数台存在し、走行距離やトランスミッションの違いで選べる状況です。

最も高価な車両は、1.3万キロ走行のクーパーS ウィズ・ジョン・クーパーワークスGPキットで、屋内保管されている車両です。全世界2000台、国内160台限定車のためプレミア価格となっています。この限定車を除いた最も高い価格は、108万円のクーパーS最終モデルになります。

2代目モデルは、551台流通しています。最もお買い得な車両の価格は14.8万円。最も高価な車両は378万円になります。最もお買い得価格の車両は複数台あり、10万キロを超えたオートマチックトランスミッションのクーパーが占めています。

最も高価な車両は1.2万キロ走行のジョン・クーパー・ワークスGPで、全世界2000台、国内200台限定の車両です。限定車を除いた最も高い価格は178万円で、ジョン・クーパー・ワークスのカスタム車両です。

3代目モデルは現在、572台流通しています。最もお買い得な価格は30万円。最も高価な車両は299.8万円で、2台流通しています。最もお買い得な車両は2014年式 走行距離8.7万キロのオートマチックトランスミッションを搭載したクーパーです。走行距離が10万キロに近い車両が多いですが、50万円以下の車両も複数台流通しています。

最も高価な車両は年式が新しいため、走行距離が少なく保証も残っているクーパーとジョン・クーパー・ワークスですになります。新型車の登場から日が浅いため、先代モデルを検討している方には、お得に購入できるタイミングといえるでしょう。

なお、4代目の現行モデルは、中古車市場にはまだ流通していません。

オススメのモデル

ミニクーパーの中古車について各世代紹介しました。この中でオススメのモデルについて考えてみました。価格重視で考えた場合、2代目モデルがオススメといえます。

熟成された最終型である2014年モデルも、70万円以下で多く流通しています。また、オートマチックトランスミッションのモデルは走行距離が6万キロ以下、マニュアルトランスミッションのモデルは10万キロほどの車両が多いです。

2代目まではマニュアルトランスミッションを選んでいる方も多く、走ることを好まれる方が乗っていたことで走行距離が多い車両が目立ちます。ただ、ある程度の距離を走っている車両の場合、メンテナンスも多く行っている可能性も高いといえます。

高年式、低走行を重視した場合3代目モデルをオススメします。予算を250万円とした場合、ボリュームゾーンのため流通台数は非常に多く選択肢も多岐にわたります。装着オプションやボディーカラーなどもワガママが言える状況となります。

欲しいミニクーパーの条件が決まっている場合は、多くの車両の中から満足できる1台を探すだけです。しかし、そんな1台を探すことは意外と簡単なことではありません。安心して選べる1台を見つけるために、是非トップランクにご相談ください。プロの目線でご納得のいく愛車探しのお手伝いをさせて頂きたいと思います。

 

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