レースシーンでの活躍はもちろん、多くのクルマ好きを虜にするスポーツカーをリリースし続けているポルシェ。
スポーツカーメーカーといっても過言ではないポルシェが自ら“本格派4シータースポーツカー”と謳っているプレミアム4ドアサルーンであるパナメーラを今回紹介します。
しかし、パナメーラを検索サイトで調べた際に関連ワードで”後悔”の文字が表示されているのをみた方もいるかと思います。
今回はなぜそのようなワードが表示されるのか、パナメーラを買って本当に後悔するのかについて解説します。
パナメーラを検索すると「後悔」の文字が。その理由は?
パナメーラを検索サイトで調べた際、関連ワードに“後悔”という見過ごすことができない文字が出てきます。恐る恐るその検索結果を開くと、2つの「後悔」があることがわかりました。
以下ではその後悔の内容について紹介をしていきたいと思います。
燃費が悪いことへの”後悔”
パナメーラは全モデルを通じて多くのパワーユニット設定があります。過去から現在までに搭載されたパワーユニットを挙げてみました。
エンジン出力 | システム出力 | パワーユニット |
– | 300 PS | 3.6L V6ガソリンエンジン |
– | 400 PS | 4.8L V8ガソリンエンジン |
– | 500 PS | 4.8L V8ガソリンエンジン |
380 PS | 333 PS | 3.0L V6ガソリンエンジン+ハイブリッドシステム |
– | 353 PS | 2.9L V6ガソリンエンジン |
470 PS | 304 PS | 2.9L V6ガソリンエンジン+ハイブリッドシステム |
544 PS | 353 PS | 2.9L V6ガソリンエンジン+ハイブリッドシステム |
– | 500 PS | 4.0L V8ガソリンエンジン |
680 PS | 518 PS | 4.0L V8ガソリンエンジン+ハイブリッドシステム |
782 PS | 599 PS | 4.0L V8ガソリンエンジン+ハイブリッドシステム |
近年、ダウンサイジングの流れを汲んで、わずかながら排気量は減少していますが、エンジン出力をグレード毎に細かな設定が行われています。また、ハイブリッドシステムも搭載しているモデルもあります。
しかし、ポルシェの考えるハイブリッドシステムは燃費のためではなく、より高出力を得るためということがシステム出力(エンジンとモーターの出力合計)を見れば納得できるかと思います。もちろん、ガソリンエンジン車と比べると若干燃費は向上していますが、これはスタート時の初速をモーターがカバーしているためです。
これだけの高性能なスペックを発揮しながら、さらに燃費性能を求めるのは少々酷といえるでしょう。実際に乗られている方の投稿されている燃費情報を調べてみると、平均燃費は8km/Lとなっています。
アウトバーンで鍛えられているドイツ車のため、燃費が伸びるシチュエーションとしては高速走行となり12km/Lとの情報もありました。市街地走行ではハイブリッドを除いては平均値の8割に当たる6km/Lほどの燃費になってしまうようです。
ボディサイズが大きいことへの”後悔”
次に出てくる”後悔”としては、ボディサイズになります。欧州車のボディサイズは”F”セグメントに分類されます。他のFセグメントに分類される車種としてはメルセデスベンツ Sクラス、BMW 7シリーズ、アウディ A8といった各メーカーのフラグシップセダンになります。
パナメーラはポルシェのフラグシップセダンではありますが、スポーツセダンと謳っています。そのため他メーカーのフラグシップとはイメージが異なるため、他モデルと同等のボディサイズのイメージが湧かないかもしれません。同セグメントの比較対象としてメルセデスベンツのSクラスとの対比をしてみました。
パナメーラ | S500 | |
全長 | 5052 mm | 5180 mm |
全高 | 1432 mm | 1505 mm |
全幅 | 1937 mm | 1930 mm |
最小回転半径(FR/4WD) | 5.6 / 11.9 m | 5.5 m |
驚くことに全長、全幅ともにSクラスよりも若干大きいことが分かりました。全高については、クーペスタイルのため低く設定されています。メルセデスベンツのSクラスは威風堂々と見せるデザインも相まって、ボディサイズが大きいことが一目瞭然です。
従来、ポルシェはスポーツカーを多くリリースしてきたメーカーになります。パナメーラは流麗なクーペデザインとワイドアンドローなスポーツカーのデザイン哲学により、視覚的に大きさを感じさせないと考えられます。
車両の大きさを感じる主な要因は、最小回転半径の大きさです。パナメーラは2WD(後輪駆動)では最小回転半径が5.6mとそこまで大きな数値とはなっていません。しかし4WDになった場合、倍以上の11.9mとなります。これは、都市部の狭い道や郊外でも曲がり切れない場面が発生する可能性があります。
この違いについては、フロントタイヤの切れ角の角度をどれだけつけることができるかで違いが出ます。オプションの「リアアクスルステアリング」を装着することもおすすめです。低速走行時にリアタイヤもわずかではありますが舵角が付くことで最小回転半径の減少に貢献し取り扱いやすさが向上します。
低速走行時だけでなく、高速走行時の走行安定性にも寄与します。是非とも積極的に選択したいオプションといえます。
エアサスペンションが故障したことへの”後悔”
意外と多いのが、エアサスペンションの故障に関する”後悔”です。この点は現行モデルではなく、初期モデルのエアサスペンション搭載モデルに多く発生している問題となります。
主な症状は、サスペンション上部のブッシュからのエア漏れが原因のようです。この症状の場合、エアを充填しても漏れが発生してしまうため、車高が維持できない症状となります。
中古車で購入を検討している場合、展示車のエンジン始動後に車高の高さで判断ができるため、注意するべきポイントといえるでしょう。このサスペンションを経験したオーナーによると、滑らかな乗り心地ながら、ワインディングではしっかりとした操縦安定性を持つサスペンションとのことです。
購入予定車両のメンテナンス履歴で、近年に交換履歴がある車両の場合、安心してエアサスペンションの性能を体感できるチャンスともいえます。
実は伝わりきっていない、パナメーラの魅力とは?
ここからは良い意味での”後悔”を実際のオーナーによる意見を基に紹介していきます。
ポルシェらしい走りの質感を知ってしまった“後悔”
ポルシェは長年2ドアスポーツクーペを開発、販売してきました。SUVのカイエンをリリースしたことにより、今までポルシェへの憧れはあるもののスポーツカーのみだったため断念していた多くのファンをオーナーとすることに成功しました。
カイエン以降に登場したパナメーラは、利便性を求めつつもSUVモデルでは物足りないオーナー層をターゲットにしています。また、すでに2ドアスポーツクーペモデルを所有しているオーナーのセカンドカーとしての役割も担っています。
そのため、ポルシェ基準で走行性能の追求と造り込みが行われ、他のモデルを知っているオーナーでも実感できるポルシェらしさを持った味付けとなっています。ポルシェ自身も本格派4シータースポーツカーと謳っているだけあり、ポルシェが考える質感を知ってしまった“後悔”となるようです。
圧倒的なパワーを体感してしまった”後悔”
先に紹介した燃費の項目でエンジン出力とハイブリッドシステムを用いたシステム出力を紹介しました。そこには、市販車としては驚くべき出力の数字が並んでいます。
環境性能の向上は、世界的な必達条件として数十年前からいわれ続けています。その条件は年々厳しくなるため、高出力な車両は減っていく一方だと思っていました。しかし、環境性能に対応する高効率化技術開発の裏で、高出力化も可能となっていることに驚くばかりです。
その性能は普段乗っている限りでは影を潜めていますが、モード選択で“スポーツプラス”にした瞬間、別世界の加速を味わうことができます。その性能を体感すると、他車が物足りなく感じてしまう”後悔”に繋がるようです。
パナメーラという存在を知ってしまった”後悔”
調べていた中で一度手放した後に、再びパナメーラオーナーになっている方や、今後改めてパナメーラを購入する決意を宣言しているオーナーが多いことに驚きました。
買い替えのために手放したものの、新たに手に入れた車両(ハイパフォーマンス欧州セダン)と比べ、物足りなさを感じ、再度パナメーラを購入し直した方。お子さんが生まれ一度手放されたものの、セダンというボディ形状もありお子さんが大きくなった際に、家族で乗るために購入し直したいという方。
ハイパフォーマンスな欧州モデルはたくさんありますが、多くのパナメーラオーナーは“4人乗りスポーツカー”と表現しています。ゆったりと大人が4人乗れるスポーツカーという、パナメーラにしかない魅力を知ってしまったために、抜け出せなくなる”後悔“もあることが分かりました。
パナメーラを購入・維持する際の注意点は?
パナメーラは高性能車ゆえに、購入や維持に際して特有のリスクや注意点があります。購入する際と購入後の注意点について紹介していきます。
パナメーラを購入する際の注意点
中古車としてパナメーラを購入する際には、やはりメンテナンス履歴が残っているかが重要といえます。過去のメンテナンスにおいて積極的に部品交換をされていた車両は、購入後にメンテナンスにかかる費用を少なく抑えることができるかと思います。
検討している車両がある場合には、まずはメンテナンスノート(整備記録簿)を確認しましょう。そして現車を確認する際は、エンジンをかけてしばらく様子を見させてもらいましょう。
多くの車両同様、異音が出ていないか確認を行いつつ先に紹介した鬼門ともいえるエアサスペンションのエア漏れについてはこのタイミングで確認も可能です。また、グレードとオプションについても多くの組み合わせがあるため、探している間にどうしても目移りしてしまうと思います。購入前に最低限欲しいオプションや仕様を決めておくことをオススメします。その条件を満たしている中から最良の一台を探し出すようにしましょう。
購入後の維持に際する注意点
購入後の維持については、不測の事態に備える準備をしておくことが重要です。高性能車故に、部品精度が高く設定されているために部品の寿命が一般的なメンテナンスサイクルより早く来るものもあります。
保証付きで販売されている場合は、その保証内容を購入前に確認して対象範囲の明確化をするようにしておきましょう。一般的には消耗品は対象外となるため、重要なポイントとなります。
購入後は定期的なメンテナンスをするようにしましょう。半年点検や1年点検があるため、そのタイミングで不具合の早期発見と解決で、大きな故障のリスクを下げられる可能性があります。
ポルシェディーラーはもちろん、購入した店舗がパナメーラのメンテナンスを頼める提携整備工場とつながりがあれば、そちらで診てもらうようにしましょう。
パナメーラはどんな人におすすめか?
パナメーラは家族で楽しむことができるスポーツカーといえます。ご家庭の事情でスポーツカーをあきらめる人は多くいます。2シーターはもちろん、2ドア車を所有することも叶わないことは多くあります。
しかし、パナメーラはセダンとしての利便性も備えているため、家族で乗ることも問題ありません。また”4シーター”というキャッチフレーズ通り、リアシートはセパレートで、スポーティーな走行時でも体がしっかり支えられるため、同乗者から文句は出ないでしょう。
エレガントなスタイルのため様々なシチュエーションにも対応できる点もご家族うけもよいと思います。オールマイティな利便性を持つスポーツカーが欲しい方にオススメできます。
パナメーラの購入を検討されている方は、ぜひトップランクまでお気軽にお問い合わせください。専門知識を持ったスタッフが、あなたに最適な一台を見つけるお手伝いをいたします。オンライン商談も承っておりますので、遠方の方でもご安心ください。パナメーラの魅力を存分に感じていただけるよう、試乗なしでも安心してご購入いただける在庫を豊富に取り揃えています。ご相談やご質問は、どうぞお気軽にお問い合わせください。