ポルシェの代名詞とも言える911は、いつか乗りたい憧れのクルマとして幅広い世代のクルマ好きから人気のモデルです。そこで今回は991型(2011年〜2019年)に焦点を当て、中古車の911(991型)を買うときに気をつけるべきことや事前に把握しておくべきことについて解説します。
憧れのクルマ「ポルシェ911」を買って後悔しないためにも、本記事で解説しているポイントをしっかり理解しておきましょう。
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ポルシェ911(991型)を購入する前に確認すべき維持費の内訳
ポルシェ911(991型)を購入する際は、維持費がどのくらいかかるのか確認しておきましょう。ポルシェ911をはじめとするすべてのクルマ(自家用乗用車)にかかる主な維持費は次のとおりです。
- 自動車税
- 保険料(自賠責保険と自動車保険)
- メンテナンス費用(オイル交換、タイヤ交換、法定1年点検、車検など)
- 燃料代
それぞれの維持費の目安について解説します。
自動車税
自動車税は、毎年4月1日時点におけるクルマの所有者(ローン・割賦販売により売主が自動車の所有権を留保している場合は使用者)が納税しなければならない税金です。
自動車税額は、エンジンの排気量によって決まるため、グレードや年式によって税額が異なる場合があります。ポルシェ911(991型)の自動車税額(基準税額/2019年10月1日以降の登録)は次のとおりです。
モデル | 3.0L | 3.5L | 3.8L | 4.0L |
---|---|---|---|---|
カレラ | 50,000円 | 57,000円 | – | – |
カレラカブリオレ | 50,000円 | 57,000円 | – | – |
カレラS | 50,000円 | – | 65,500円 | – |
カレラSカブリオレ | 50,000円 | – | 65,500円 | – |
カレラ4 | 50,000円 | 57,000円 | – | – |
カレラ4カブリオレ | 50,000円 | 57,000円 | – | – |
カレラ4S | 50,000円 | – | 65,500円 | – |
カレラ4Sカブリオレ | 50,000円 | – | 65,500円 | – |
ターボ | – | – | 65,500円 | – |
ターボカブリオレ | – | – | 65,500円 | – |
ターボS | – | – | 65,500円 | – |
ターボSカブリオレ | – | – | 65,500円 | – |
タルガ4 | 50,000円 | 57,000円 | – | – |
タルガ4S | 50,000円 | – | 65,500円 | – |
GT3 | – | – | 65,500円 | 65,500円 |
GT3 RS | – | – | – | 65,500円 |
GT2 RS | – | – | 65,500円 | – |
なお、自動車税は初年度登録から13年が経過すると、おおむね15%重課されます。重課された場合のエンジン排気量別税額は次のとおりです。
- 2.5L〜3.0L:58,600円
- 3.0L〜3.5L:66,700円
- 3.5L〜4.0L:76,400円
上記の一覧からもわかるように、911(991型)は、毎年50,000円以上の自動車税を納めなければなりません。
保険料(自賠責保険と自動車保険)
保険料には、自賠責保険(いわゆる強制保険)と自動車保険(任意保険)があります。自賠責保険は、加入が義務付けられている保険で、どの保険会社を通じて加入しても保険料は同じです。
自動車保険は、年齢や免許の色、条件、付帯する補償によって保険料が変動します。そのため、ネットで加入できる保険や代理店(自動車販売店)などで試算し、自分にあった保険に加入しましょう。
メンテナンス費
911(991型)の主なメンテナンスは、エンジンオイル交換やオイルフィルター交換、タイヤ交換、1年点検(法定点検)、車検などです。メンテナンスにかかる費用は、エンジンの大きさやクルマの使い方、交換部品などによって異なります。
911のパフォーマンスを十分に楽しむためにも、メンテナンスはしっかりと行っておきましょう。
メンテナンス費用については、911を取り扱っている販売店にどのくらいの費用がかかるかを聞いて、911のポテンシャルを維持し続けるために必要なおおよその費用を確認しておくとよいでしょう。
また、中古車の911を購入する際は、次回の点検や車検の時期がいつなのか、次回の点検や車検ではどのようなメンテナンスや部品交換が必要なのか確認しておくことをおすすめします。
燃料代
公式に発表されている911(991型)の燃費は以下です。
カレラシリーズ(2015年)
- 911カレラ(PDK):7.4L/100km(13.5km/L)
- 911カレラS(PDK):7.7L/100km(12.9km/L)
ターボシリーズ(2015年)
- クーペ:9.1L/100km(10.9km/L)
- カブリオレ:9.3L/100km(10.7km/L)
これらはあくまでも公式発表の燃費(いわゆるカタログ燃費)であるため、実際の走行ではカタログ燃費のとおりにならない可能性があります。
以下では、2015年時点における公式発表の燃費をもとに、燃料代を算出してみましょう。
条件
- 年間走行距離:10,000km
- 燃料単価:182円/L(2024年4月時点のハイオクガソリン平均価格)
1年あたりの燃料代
- 911カレラ(PDK):7.4L/100km(13.5km/L)=13万4,814円
- 911カレラS(PDK):7.7L/100km(12.9km/L)=14万1,085円
- ターボ(クーペ):9.1L/100km(10.9km/L)=16万6,972円
- ターボ(カブリオレ):9.3L/100km(10.7km/L)=17万93円
このように1年10,000km走行した場合、年間10万円以上の燃料代がかかるという計算になります。
ポルシェ911(991型)は実は壊れにくい?よく故障する部品はあるのか?
ポルシェは故障しにくいクルマ
一般的に輸入車は故障しやすいと言われますが、ポルシェは輸入車の中でも故障しにくいクルマとして知られています。
また、ポルシェのオーナーは、その走行性能を存分に楽しむためにしっかりとメンテナンスしているケースが多いです。そのため、大きなトラブルや故障がないといわれているのでしょう。
さらに、ポルシェは世界一過酷なサーキットとして知られる「ニュルブルクリンクサーキット」があるドイツのクルマです。そのため、過酷で高い負荷がかかる走行にも耐えられる設計となっています。このようなクルマが育てられた文化や環境も故障率の低さに影響しているといえます。
日本に流通している911(991型)は、比較的年式が新しく、年間走行距離1万キロ以下の車両が多いです。加えて、定期的に点検を受けたりメンテナンスをしていたりする車両が多いことから、日本市場に流通している911は故障する頻度や確率が低くなっていると考えられます。
PADMの警告はよくあるトラブル
ただし、故障が少ないと言われる911(991型)でもPADMの警告はよくあるトラブルとして多くのユーザーから報告されています。
PADMとは、Porsche Active Drivetrain Mountの略で、スポーツクロノパッケージ装着車に装備される電子制御のエンジンマウントです。PADMの警告が出ても、すぐに故障したり、クルマが止まったりすることはありません。
しかし、電子制御のエンジンマウントに不具合が発生すると、乗り心地やエンジンのレスポンスなどに影響するため、早めに修理をしておくことをおすすめします。
ポルシェの中古車を買う際の注意点は?
ポルシェの中古車を購入するときは、以下の点に注意しましょう。
- 改造車
- 駐車場
- 信頼できる店舗選び
注意しなければならない理由を解説します。
改造車
改造された911を購入する際は、トータルバランスがとれた車両を選ぶようにしましょう。
911はベーシックなグレードのノーマルモデルであっても、走行バランスが取れた状態で工場出荷されています。つまり、購入後に手を加えなくても走行性能に不足がない状態にまで作り込まれているということです。
911の改造(メーカーオプションやディーラーオプションなど純正品によるカスタマイズを除く)をするということは、メーカーが作り込んだトータルバランスを崩すことになります。そのため、改造する際は前後のバランス、前後の荷重、空力、サスペンションやタイヤなど、トータルでチューニングする必要があります。
トータルバランスを考えたチューニングがされている車両であれば、911のポテンシャルをスポイルすることはありません。しかし、部分的に改造されている911の場合は、走行時のバランスが崩れたり部分的に負荷がかかったりするため、本来の性能を十分に発揮できなくなる可能性があります。
また、場合によっては故障したりトラブルを誘発したりすることもあるため、改造された911を購入する際は、全体のバランスがとれたチューニングがされているか確認しましょう。
駐車場
911(991型)は、全長約4.5m、全幅1.85m前後、全高1.3m程度となっているため、ほとんどの駐車場に入庫可能です。ただし、グレードや装着されているパーツによっては、最低地上高が低くなったり、オーバーハングが長くなったりするため、僅かな段差でバンパーや車体下部を擦ってしまうことがあります。
そのため、911を購入する際は、駐車場の段差や斜面の角度によって、クルマをキズつけてしまうことがないか事前に確認しておく必要があるでしょう。
信頼できる販売店選び
911を購入する際は、正規販売店や輸入車専門店など、信頼できる販売店で買うことをおすすめします。
信頼できる販売店とは、輸入車・スポーツカー・高級車などのプレミアムブランドの取り扱いに専門性・実績があり、利用者からの評判がよい販売店です。
トップランクでは911を始め、創業以来、輸入車を扱ってまいりました。 その中で培ってきた経験・知識・技術を駆使して品質にこだわり、お客様にとって最上の1台をご提案いたします。911の購入を検討している際は、ぜひトップランクへお問い合わせください。
ポルシェ911(991型)のリセールバリューは?
911(991型)は、中古車市場でも人気です。2024年4月時点における中古車価格を調べてみると、約700万円〜6,000万円となっています。
最もベーシックなグレードであっても中古車価格が約700万円になっているということは、売却時点で500万円以上になる可能性が十分にあるということです。そのため、リセールバリューは高いといえるでしょう。
もし、少しでも911(991型)を少しでも高く売りたいのであれば、メンテナンスをしっかりと行い、いつでも911本来の走行性能を発揮できる状態に維持しておくことが重要です。売却時に高く売るためにも、911を購入する際は契約からアフターサービスまでトータルでサポートしてくれる販売店で購入しておくとよいでしょう。
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