ポルシェ初の電気自動車タイカンの魅力とは?性能・価格・おすすめのユーザー層を解説

ポルシェ初の電気自動車として注目を集めた「タイカン」。車名である「タイカン(Taycan)」の名前は「元気の良い馬」や「正気あふれる若馬」を意味するトルコ語に由来します。2020年(令和2年)より日本にも導入されたタイカン、そろそろ2回目の車検を迎える個体も増えつつあり、中古車の流通数も増加していく可能性が考えられます。

今回は、東京マラソンの先導者としても注目を集めたタイカンについて考察してみました。

目次

ポルシェ タイカンとは?

ポルシェ初のフル電動スポーツカーである「タイカン」は、2019年9月にワールドプレミアを果たし、2020年6月より日本でも発売が開始されました。前後に2基の電気モーターを搭載し、0-100km/h加速を2.8秒で駆け抜ける加速と最長で426kmという航続距離を実現。

さらに、ボディには軽量かつリサイクルが容易なアルミニウムを採用。インテリアにも、有機素材であるオリーブの葉を用いたクラブレザーや、リサイクル繊維を用いることで、地球環境への負荷を軽減しています。

ポルシェ タイカンのデビュー時のモデル概要

タイカンの電圧は、電気自動車用の通常400Vではなく、800Vのシステム電圧を備えた初の市販車となります。わずか5分程度で高出力充電ネットワークの直流(DC)を使い、最高100kmの航続距離に必要なエネルギーをバッテリーに充電が可能です(米WLTPに準拠)。バッテリーの充電状態(SoC=State of Charge)が5%の状態から80%まで充電するのに必要な時間は、最大充電容量270kWでの理想的な状態であれば22分30秒で完了できます。

また、パフォーマンスバッテリープラス仕様のリチウムイオンバッテリーは、最大93kWhの容量を備えています。自宅で最大11kWの交流(AC)電源を使うことで充電することができます。

タイカンの外観のデザインは、フロントから見ると曲線の強いフェンダーによって極めてワイドかつフラットに見えます。そしてタイカンのシルエットは、リアに向かって下向きに傾斜するスポーティなルーフラインによって構成されています。また、Cd値0.22というエアロダイナミクスは、エネルギー消費を低く抑え、長い航続距離に寄与します。

タイカンの内装のデザインを特徴づける独立型の湾曲したメーターパネルは、あくまでもドライバーが中心であることを示すものです。タイカンのユーザーインターフェースは、このモデル専用に設計・デザインされ、従来の制御用スイッチやボタンなどを大幅に削減しています。その代わり、タッチ操作や“Hey Porsche”コマンドに応答するボイスコントロール機能が備わっているため、直感的な制御が可能となりました。

さらにタイカンには2つのラゲッジスペースが用意されており、フロントは81リッター、リアは366リッターの容量を備えます。ガソリン車であればエンジンとその周辺機器がエンジンルーム内を埋め尽くすことになりますが、電気自動車であるタイカンは空いたスペースをラゲッジスペースとして有効活用できるのです。

革新的な駆動モーターと2速トランスミッション

タイカンに搭載される電気モーターの特徴のひとつにソレノイドコイルのヘアピン巻線が挙げられます。この技術により、さらに多くの銅をステーターに組み込むことが可能になり、体積は同じままで出力とトルクが増加したのです。また、リアアクスルに搭載された2速トランスミッションは、ポルシェが開発したものであり、1速は静止状態からの発車時にタイカンに強大な加速をもたらします。そのいっぽうで、ロングレシオの2速は、高効率と同時に高いエネルギー効率を確保します。これは、高速走行時にも適用されます。

タイカンのシャーシには、ネットワーク経由の集中コントロールシステムを採用しています。この「ポルシェ4D シャーシコントロール」は、すべてのシャーシシステムをリアルタイムで分析および同期させることが可能です。タイカンのシャーシシステムには、PASM(ポルシェアクティブサスペンションマネージメントシステム)電子制御ダンパーコントロールを含む3チャンバーテクノロジーを採用したアダプティブエアサスペンション、そしてポルシェトルクベクトリングプラス(PTV Plus)を含むポルシェダイナミックシャーシコントロールスポーツ(PDCC Sport)という電気機械式ロール抑制システムが含まれます。

タイカンのブレーキは、フロントに対向6ピストン式アルミニウム製モノブロックキャリパー、リアに対向4ピストン式ユニットが標準装備されています。ベンチレーテッドブレーキディスクの外径はフロントが360mm、リアが358mm。ブレーキキャリパーはブラックアルマイト仕上げとなります。オプションでポルシェ サーフェスコーテッドブレーキ(PSCB)が用意されており、こちらのディスクの外径は、フロント410mm、リア365mmです。

ポルシェ タイカンの最新の新車価格および中古車相場

ここでは、最新の新車価格と中古車相場について詳しく紹介していきます。

新車価格

※この価格は2025年5月時点のものです。

  • タイカン:14,530,000円
  • タイカン4:15,000,000円
  • タイカン4S:17,120,000円
  • タイカンGTS:19,990,000円
  • タイカンターボ:23,160,000円
  • タイカンターボS:27,780,000円
  • タイカンターボGT:31,440,000円
  • タイカンターボGTウィズ ヴァイザッハパッケージ:31,440,000円
中古車相場

※この価格は2025年5月時点のものです(Webカーセンサー調べ)。

○ポルシェタイカン

  • 平均価格:1118.9万円
  • 価格帯:690万円~2670万円

ポルシェ タイカンのライバル車とのスペック比較

ここでは、各ライバル車の主要スペックを比較し、ポルシェ タイカンの立ち位置や魅力を紹介していきます。

ポルシェタイカンGTS
  • 全長×全幅×全高:4963×1966×1381mm
  • ホイールベース:2900mm
  • 車両重量:2285kg
  • 駆動方式:フルタイム4WD
  • トランスミッション:2速AT
  • 動力:電気モーター
  • エンジン最高出力/最大トルク:517ps/850N・m
  • ステアリング:右/左
  • 価格:19,990,000円
メルセデスAMG EQE 53 4マチック
  • 全長×全幅×全高:4990×1965×1395mm
  • ホイールベース:3120mm
  • 車両重量:2510kg
  • 駆動方式:フルタイム4WD
  • トランスミッション:CVT(無段変速車)
  • 動力:電気モーター
  • エンジン最高出力/最大トルク:625ps/950N・m
  • ステアリング:右/左
  • 価格:19,220,000円
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アウディRS e-tron GT
  • 全長×全幅×全高:4962×1966×1381mm
  • ホイールベース:2900mm
  • 車両重量:2320kg
  • 駆動方式:フルタイム4WD
  • トランスミッション:2速AT
  • 動力:電気モーター
  • エンジン最高出力/最大トルク:645ps/830N・m
  • ステアリング:右/左
  • 価格:18,990,000円
テスラS
  • 全長×全幅×全高:4970×2189×1445mm
  • ホイールベース:2960mm
  • 車両重量:2100kg
  • 駆動方式:フルタイム4WD
  • トランスミッション:単速固定ギア
  • 動力:電気モーター
  • エンジン最高出力/最大トルク:670ps/890N・m
  • ステアリング:左
  • 価格:12,669,000円

ポルシェ タイカンの魅力を端的に表現すると?

ポルシェが初めて世に送り出した電気自動車であることに尽きます。ポルシェは、タイカンのことを「ポルシェ初のフル電動スポーツカー」であると明言しています。電気自動車であっても、スポーツカーであることに変わりはないのです。ポルシェでしか味わえないスポーティな走りを電気自動車の世界でも存分に味わえるのはタイカンと、最近フルモデルチェンジを果たした2代目マカンです。

また、2024年および2025年には、タイカンが「東京マラソン」のオフィシャルカーとしてランナーを先導している光景を目にした方もいるかもしれません。東京都庁前のスタートから、東京駅前行幸通りのゴールまでのコース、42.195kmを、特別ラッピングを施したタイカンが「先導車」として走行し、マカンが第一走者を後ろから見守る審判長車として、数多くのライナーをゴールに導きました。

ボンネットには、書家・アーティストの岡西佑奈氏による力強い文字で「先導車(タイカン)」や「審判長車(マカン)」と描かれた電気自動車のポルシェが東京の街を掛け抜けた。マラソンをこよなく愛するランナーにとっては親近感のあるモデルかもしれない。

ポルシェ タイカンがおすすめなユーザーとは?

人とは違う電気自動車に乗りたい。また、電気自動車であってもポルシェの世界観や感覚を味わいたい、楽しみたいといったユーザーにこそおすすめしたい1台です。電気自動車においてもステータスシンボルを求める方にとってもポルシェタイカンはベストな選択だといえます。また、中古車の流通台数が比較的多いこともあり、新車時の価格に比べて割安なのも魅力のひとつです。

電気自動車といえば、都市部ではテスラがあふれています。しかし、タイカンはそれと比較すればまだまだ少なめ。それでいて、クルマに興味がない一般人でも、テスラは知らなくても、ポルシェの名前は知っているという方も多いでしょう。少しミーハーで目立ちたがり屋の方にも、タイカンはおすすめの1台です。

ポルシェ タイカンが安心して購入できるショップ選びとは?

タイカンのメンテナンスを依頼する際の選択肢は意外と限られます。何しろ電気自動車なので、エンジンがありません。よって、エンジンオイル交換の必要もありません。いわば高電圧の発電装置にタイヤが装着されたようなものです。扱い方を誤ると感電の恐れがあり、場合によっては致命傷につながることもあります。専用のトレーニングを受け、知識を持ったメカニックでなければまともに扱うことすらできません。

また、専用の設備や工具なども必要です。正規ディーラーであれば専門のトレーニングを受けたメカニックが常駐していることでしょう。輸入車を得意とする中古車販売店にメンテナンスや修理を依頼する場合、タイカンも入庫可能か、購入前に入庫の可否を確認しておく必要があります。

ポルシェ タイカンの購入をご検討中の方は、ぜひトップランクまでお気軽にご相談ください。オンライン商談にも対応しており、ご自宅からでもご購入の相談が可能です。安心してお乗りいただける厳選車両を取り揃えております。皆さまのご連絡をお待ちしております。

 

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