ボルボXC40のおすすめグレードを紹介

2025年6月11日

XC40は、ボルボ初のコンパクトSUVとしてデビューしました。ボルボの高い安全性能はそのままに、強豪モデルがひしめき合う世界的に人気のCセグメントカテゴリーへ初参戦しました。

ボルボがXC40にかける意気込みは、ボルボ初の電気自動車としてXC40をベースに採用している点や多種多様なパワートレインを年次改良レベルで採用している点からも伺えます。

今回はXC40の進化と改良を重ねたグレード遍歴とおすすめグレードについて紹介します。

ボルボXC40はどんな車？

XC40は2018年に日本デビューしたボルボ初のコンパクトSUVです。それまで、ボルボのSUVラインナップはXC60やXC90を代表とする大型モデルだけでした。XC40はそのサイズ感から扱いやすく親しみやすいモデルとして世界的に人気を集めています。

現在XC40にはガソリンエンジン搭載モデルとフルエレクトリックの電気自動車モデルが存在しています。ガソリンエンジン搭載モデルはXC40、フルエレクトリックの電気自動車モデルはXC40からEX40へと名称変更が行われています。

それぞれモデルについて詳細を確認します。

XC40

XC40は、当初はガソリンモデルのみのラインナップで、2018年に日本デビューしました。デビュー当初、全国限定300台の特別仕様車「T5 AWD R-Design 1st Edition」がリリースされました。モデル途中に限定モデルや特別仕様車がリリースされることは多くありますが、デビューを記念した限定モデルは非常に珍しいものです。

2020年に1.5リッターガソリンエンジンとモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドが追加されました。同タイミングでガソリンエンジンモデルも48Vマイルドハイブリッドに変更されました。

2022年にエクステリアデザインがマイナーチェンジされました。主に変更されたのはフロントフェイスのデザインです。2023年及び2024年のイヤーモデルでグレード名称の変更が行われ、現在に至ります。

XC40リチャージ(EX40)

2019年、ボルボ初の電気自動車としてXC40リチャージがデビューしました。2WDのシングルモーターモデル、4WDのツインモーターモデルが設定されています。2WDモデルはデビュー当初、前輪駆動でしたが2023年のマイナーチェンジで後輪駆動へと変更されました。

モデル途中のマイナーチェンジで駆動方式が大幅に変更となることは非常に珍しいケースですが、パワートレインがモーターだからこそ可能な変更ともいえます。多くのスポーツモデルで採用されている後輪駆動へと変更されたことにより、フロントタイヤにかかる負担が減りハンドリング性能は向上したといえます。2024年にXC40リチャージからEX40へと名称変更されました。

ボルボXC40のグレード構成は？

XC40の標準的なグレード構成は比較的シンプルです。現在はエントリーグレードの「Plus」とハイグレードの「Ultra」の2グレード構成です。特別仕様車や販売台数がわずかな限定モデルはデビュー当初より節目で設定されています。

イヤーモデルごとに設定されるグレードを確認してみましょう。日本デビュー当初の2018年には、「Momentum」「R-Design」「Inscription」という3つのグレードが展開されていました。これらのグレード構成は、搭載されるパワートレインとの組み合わせによって異なります。

特別仕様車として「T5 AWD R-Design 1st Edition」が300台限定で販売されました。2020年、プラグインハイブリッドモデルが追加された際のグレードとして「Recharge Plug-in hybrid T5 Inscription」が設定されました。T5エンジンに設定されていた「Inscription」は廃止になりました。

2021年、プラグインハイブリッドモデルにエントリーグレードとして「Recharge Plug-in hybrid T5 Inscription Expression」が追加されました。マイルドハイブリッド「B5」に設定されていた「R-Design」が廃止になりました。新たにマイルドハイブリッド「B3」が追加され、エントリーグレード「B3」及び「B3 Momentum」が追加されました。

2022年のマイナーチェンジ時にエントリーグレード「Plus」、ミドルグレード「Plus Pro」、ハイグレード「Ultimate」に変更されました。特別仕様車「Ultimate B4 AWD Dark Edition」が設定されました。2023年、標準グレード構成が変更となります。

従来のエントリーグレードが廃止となり、ミドルグレード「Plus Pro」の名称が「Plus」へと変更されました。特別仕様車の「Ultimate B4 AWD Dark Edition」が標準グレードに変更されました。2024年、標準グレードのハイグレード「Ultimate」は「Ultra」へと名称変更されました。特別仕様車が2グレード設定されました。300台限定の「Plus B3 Selection」、台数限定ではない「Ultra B4 AWD Dark Edition」です。

走行性能の違いは？

XC40にはガソリンエンジン、マイルドハイブリッド、フルエレクトリックパワートレイン（EV）と多くのパワートレインがモデルライフを通じて設定されています。パワートレインごとに最高出力が異なり、加速力をはじめとする走行性能に与える影響差があります。

各グレード名にはパワートレイン表記も含まれており、グレードとパワートレインの組み合わせが分かり易い名称となっています。モデルライフを通じてのパワートレイン遍歴と名称を確認します。

2018年に設定されたガソリンエンジンモデルの名称は「T4」と「T5」で、最高出力がそれぞれ異なり「T4」は最高出力190PS、「T5」は最高出力252PSとなっています。グレードについては「T4」搭載モデルは「T4」、「Momentum」、「R-Design」、「Inscription」が設定され、「T5」搭載モデルは「R-Design」、「Inscription」が設定されていました。

2020年に従来のガソリンエンジンモデルは48Vマイルドハイブリッド仕様に変更されました。パワートレインの名称は「B4」（最高出力197PS）及び「B5」（最高出力250PS）となりグレード名もパワートレイン名に合わせて変更されました。新たに追加となったプラグインハイブリッドモデルのグレードは「Recharge Plug-in hybrid T5 Inscription」です。

2021年、新たに48Vマイルドハイブリッドの「B3」（最高出力163PS）が追加されました。「B3」搭載モデルのグレード構成は、エントリーグレード「B3」とミドルグレード「B3 Momentum」が設定されました。プラグインハイブリッドモデルのエントリーグレードとして「Recharge Plug-in hybrid T5 Inscription Expression」が追加されています。

フルエレクトリックの電気自動車モデル「リチャージ」には2WDの「シングルモーター」と4WDの「ツインモーター」が設定されています。駆動方式が異なるだけでなく、それぞれで最高出力が異なります。「シングルモーター」は最高出力204PSのモーターが搭載されています。「ツインモーター」はモーターが前後に搭載され、モーター1つ当たり204PSもの出力を発揮し、合計出力408PSです。

2022年のデビュー当初、シングルモーターをエントリーグレードの位置づけとしており「Plus Single Motor」、ツインモーターをハイグレードの「Ultimate Twin Motor」と扱っていました。2023年、シングルモーターのみに変更となった際に「Ultimate Single Motor」が設定されました。

2024年、ツインモーターが再び設定された際にグレード名称も変更となりました。ハイグレードは「Ultra」となり、ツインモーターモデルは「Ultra Twin Motor」、シングルモーターモデルは特別仕様車として「Ultimate Single Motor Black Edition」が設定されました。好みのパワートレインに対しての設定グレードを理解することで、グレード選択の候補を明確にすることができます。

駆動方式で選ぶ

XC40はガソリンエンジンモデル、フルエレクトリックモデル共に2WDと4WDの設定が用意されています。しかし、搭載パワートレインと年式によって選択できる駆動方式が異なる点に注意が必要です。駆動方式毎に選択可能な組み合わせを確認します。

2WDが希望条件の場合、ガソリンエンジン、プラグインハイブリッドモデルには前輪駆動が設定され、フルエレクトリックモデルは2022年モデルのみ前輪駆動、2023年モデル以降は後輪駆動が設定されています。年代別に確認していきます。

2018年から2020年までは「T4」搭載モデルのみに前輪駆動の設定があり、グレードは「T4」、「T4 Momentum」の2種類です。追加設定されたプラグインハイブリッドモデルは2WDのみの設定です。2020年から2022年は、ガソリンエンジンからマイルドハイブリッドモデルとなり、「B3」搭載モデルに「B3」、「B3 Momentum」の2グレードの設定です。

2022年モデルは、マイルドハイブリッドモデルの「B3」搭載モデルに「Plus B3」、「Plus Pro B3」が設定され、フルエレクトリックモデルは「Plus Single Motor」が設定されました。

2023年モデルは、マイルドハイブリッドモデルの「B3」搭載モデルは「Plus B3」のみに、フルエレクトリックモデルには「Ultimate Single Motor」が設定されました。

2024年以降の現行モデルは、「B3」搭載モデルに特別限定仕様車として「Plus B3 Selection」が300台限定で追加、フルエレクトリックモデルは「Plus Single Motor」、「Ultra Single Motor」、特別仕様車「Ultra Single Motor Black Edition」が設定されています。

4WDが希望条件の場合、ガソリンエンジンモデルは一部の年式を除き高出力タイプに限られ、プラグインハイブリッドは一部年式、フルエレクトリックモデルのTwin Motorに設定されています。年代別に詳細を確認していきます。

2018年から2020年までのガソリンエンジンモデル「T4」「T5」ともに4WDの設定があります。「T4」搭載モデルは「T4 AWD Momentum」、「T4 AWD R-Design」、「T4 AWD Inscription」の3グレード、「T5」搭載モデルは「T5 AWD R-Design」、「T5 AWD Inscription」の2グレード設定です。

2020年モデルは、マイルドハイブリッドに変更となった際「B4」搭載モデルは「B4 AWD Momentum」、「B4 AWD R-Design」、「B4 AWD Inscription」の3グレード、「B5」搭載モデルは「B5 AWD R-Design」のみとなりました。

2021年モデルは、マイルドハイブリッドは「B4」搭載モデルのみに設定され「B4 AWD Momentum」、「B4 AWD R-Design」、「B4 AWD Inscription」の3グレードのみ、プラグインハイブリッドモデルは「Recharge Plug-in hybrid T5 Inscription Expression」と「Recharge Plug-in hybrid T5 Inscription」の2グレード設定されています。

2021年から2023年まで、マイルドハイブリッドモデルは「B4」搭載モデルの「Plus Pro B4 AWD」、「Ultimate B4 AWD」の2グレード、フルエレクトリックモデルは「Ultimate Twin Motor」1グレードが設定されています。

2023年モデルでは、「Plus Pro B4 AWD」から「Plus B4 AWD」に名称変更されました。

この年のみフルエレクトリックモデルに4WDの設定がありません。

2024年モデルでは、「Ultimate B4 AWD」から「Ultra B4 AWD」へと名称変更され、フルエレクトリックモデルに「Ultra Twin Motor」として4WDが再導入されました。このように進化を重ねてグレード構成に変化がある点も踏まえた上で、グレード選択が重要です。