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6+6=priceless

 

先日、

 

中央道を走っていたところ・・・

 

 

 

談合坂SA手前の長~い坂で

 

多分おトイレが間に合うか間に合わないか、

爆発するかしないか、瀬戸際なんであろう一台が

 

 

後ろ見たらどうやらトゥアレグ?

 

左ハンドルで4本出しでリアウイングでワイドボディ

 

 

 

恐らく彼はW12エンジンのトゥアレグ

 

 

元々、SUVのジャンルへ参入をしたかったポルシェと高級路線での戦略をしたかったVW

 

 

共同開発でカイエンの姉妹車という位置づけで
ほぼ同時にカイエンと一緒に発表されたのがトゥアレグ

 

 

だけどお姉ちゃんが人気者になり過ぎて
ムカついたのでお姉ちゃんより凄いエンジンを載せちまおうという事で

 

 

 

W12エンジンを積んでしまった

 

 

というぶっ飛んだ車

 

古いけど・・・なぜか惹かれる(笑)

 

 

 

今回は『W12』のエンジンを積んだ個人的なコスパの良い一台(笑)

ベンテイガのお話です

 

 

 

まあでも

 

 

このトゥアレグがきっかけで思いついて書いているわけではないんです

 

 

 

それなりに色々総合的に考えるとリセールバリューって言葉が定着した今日

 

あえてリセールが悪い車に飛び込むのも良いんではないかと思いまして

 

というか元々中古車のメリットってそこなんじゃないのかと

そう考えたとき浮かんだのが『ベンテイガ』

 

 

 

 

当時の新車価格は乗り出しで3000万切るくらいでしょうか

 

 

 

デビューしたては金持ちを見せびらかすイヤらしいクルマだと思ってました(笑)

 

 

 

でもトゥアレグW12の様に

この先の自動車の行く末を考えたとき

 

 

車の本質を感じるわけです

 

 

現在新車で買えるベントレーにW12は存在しません

既に終焉を迎えV6ハイブリッドとV8というラインナップに変わり

 

 

言葉を選ばずに言うと
面白くもなんともない(笑)

 

まるで自動車の世界の変遷を絵にしたような、そんな移り変わりをしています

 

 

だからこの車はW12だから意味があると

 

 

ポルシェの創業者フェルディナンド・ポルシェの孫でもあるフェルディナント・ピエヒ氏

 

 

ポルシェではモータースポーツの世界で凄腕の技術者として活躍

 

その後移籍したアウディでは『クワトロ』を開発
そして現代でもRS3などで採用される直列5気筒もこの方の功績

 

 

その後フォルクスワーゲングループの会長に就任し
フォルクスワーゲングループの高級化を進めたいという意向から
ベントレーやランボルギーニ、ヴェイロンと次々に買収、今日のフォルクスワーゲンを創り出した人物です

 

 

この人の何よりもすごいところは経営の手腕・技術者としての手腕よりも【ぶっ飛んだ発想】

 

 

このぶっ飛んだ発想をした結果生まれたのがW12なわけです

 

 

 

 

フォルクスワーゲンの主戦力として既に確固たる存在を示していた『VR6』

 

まあ端的に言うとVのちょうど谷底が凄い狭いV6です

 

多気筒エンジンの頂点とも言うべきV12に対抗するエンジンを・・・

 

 

そんなことを考えながら東海道新幹線に乗っていたフェルディナントが新幹線内で閃いたわけです

 

 

『VR6にもう一個VR6つければいいじゃん』

 

 

 

元々狭角な設計であるVR6であれば横に二つ足せば
縦置きであるV12エンジンよりもコンパクトにすることができる

 

物理的にサイズが大きくなるV12の場合、エンジンルームも伴ってデカくなってしまうので
デザインはロングノーズになり、前後重量配分に影響を及ぼすわけです

前後の車重バランス考えたときに小さければ小さい程良いはずだと考えるのは自然ですよね

ちなみにエンジンが二個くっついているわけではないです(笑)発想の話

 

 

そして帰国後それを具現化してしまったわけです

 

 

因みにその後
コンパクトで済むのでもう一個足してみる。そういってW18まで作って、これは市販は断念しました

ぶっ飛んでるけど。車はそういう要素の挑戦が無いと進化してかないですから(笑)

 

 

ブガッティ・ヴェイロンのW16も同様の発想が基礎

 

 

W12はスペックとしての数値もさることながら何よりも凄いのはフィーリング

 

どの速度域・回転域でも滑らかに踏んだら踏んだぶんだけ加速していく独特な感覚は
V12とも違い、そして他の多気筒エンジンとも違う

 

飛行機に乗ってるような滑らかさはこのエンジンにのみ唯一備わる要素

そういう意味で言うとベンテイガの性格とは凄いマッチしているようにも思います

 

 

W12が廃止された理由

 

 

 

生産コストと手間がものすごくかかるから

それと恐らく、W12の武器って言うのが
別に12にこだわらなくても現代の技術を持ってすれば同等のフィーリングを小さい排気量で創り出すことができる

 

 

だから要は時代遅れって判断なのかもしれません

 

V8よりV6+電気の方が速いからF8までのV8ミッドシップを捨てて296を創り上げた
V10よりV8+電気の方が速いからウラカンまでのV10ミッドシップを捨ててテメラリオを創った

 

 

 

 

 

全てはこういう事なんでしょう(笑)

 

 

 

ただ・・・

 

 

多気筒は正義であり車の速さや質の基礎であるはず

 

 

 

エンツォ・フェラーリだって『V12以外のフェラーリはフェラーリではない』って言ってるんですから

 

 

ウルスやプロサングエ、DBXみたいなスーパーSUVが世を賑わすこの時代

 

 

 

この車だってスーパーなはずなんです
私はこの車はだいぶ過小評価をされていると思っています

 

 

いつも通りの持論であって暴論なんで
参考にはならないかもしれないですけど(笑)

 

 

 

 

年式は違えど、Gクラスのディーゼルモデルが2000万円を超えるこの時代

 

 

3000万の新車ではリセールが怖いベンテイガでも

もうここまで来ると下がる要素があまり見つからないです

 

 

 

W12はもう時代遅れ。必要無い。

 

 

正解!車は工業製品なんで

 

当然技術的にそれを越せるのならもう不必要

 

 

 

 

でも良い車かどうかの判断基準は

 

 

別にそこにこだわる必要は無いと思うのです

 

 

どうでしょう
是非一度チャレンジしてみないですか?ベンテイガ

 

 

絶対この走りにびっくりするはず

 

この重厚感のある走りは今のSUVにはたぶん無い。たぶんです

 

 

 

メルセデスベンツはガソリン車廃止の撤回、
アストンマーティンがV12エンジンのラインナップ廃止を撤回するなど急速なEVシフトに各メーカーがついていけず
少し様相が変わってきた自動車業界ですが、

 

ベントレーはそれでもW12の廃止とプラグインモデルの全投入・将来的なEVシフトを進めてます

 

新車価格からのリセールが悪いことはなにも悪い事ではありません

 

とんでもなくコストのかかった車を安く買えるって事でもありますから(笑)

 

古臭いデザイン?ベントレーって元々クラシカルな姿勢を崩さないメーカーなので別にそんなことも感じません

 

 

 

現行も同じような顔をしてますよ(笑)

 

 

 

というか現行にはないんですからW12

 

 

 

ベンテイガではなくベンテイガW12というこの車をお勧めしますw