クロスカントリー車の代表格として、世界中で使われ続けてきたモデルがランドローバー ディフェンダーです。今回は、ディフェンダーの概要や90・110・130の違い、グレード、中古車相場などについて解説します。
本記事は、2025年に実施された現行型初のマイナーチェンジと、2026年9月時点の価格を反映した最新版です。この改良で日本仕様初のプラグインハイブリッドが加わり、選択肢の幅が広がりました。旧型と現行型では構造そのものが異なるため、その違いも整理しながら解説します。ディフェンダーを検討中の方は参考にしてみてください。
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※掲載写真はトップランクで撮影した現行型ディフェンダー110の参考画像です。年式・グレード・装備によって仕様は異なります。旧型の写真には個別に注記しています。
ランドローバー ディフェンダーはどんなクルマなのか?

旧型と現行型は構造から違う
ディフェンダーを理解するうえで、最初に押さえておきたいのが旧型と現行型の違いです。この2つは同じ名前を持ちながら、成り立ちがまったく異なります。
2016年に生産を終えた旧型ディフェンダーは、鋼製のラダーフレームにアルミ合金製のボディパネルをボルトで留める構造でした。無骨で、修理がしやすく、過酷な環境で使われることを前提とした作りです。世界中の農場や砂漠、過酷な現場で長年使われてきたのは、この構造あってのことでした。
一方、2019年に公開され、日本にも導入された現行型は、ラダーフレームを採用していません。D7xと呼ばれる新開発のアーキテクチャによるアルミニウム集約型のモノコック構造です。従来のラダーフレームと比べておよそ3倍のねじり剛性を実現しており、ランドローバー史上最も頑丈なボディ構造とされています。
フレームからモノコックへ。これは単なる設計変更ではなく、ディフェンダーという車の位置づけそのものが変わったことを意味しています。
現行型が目指したもの

現行型は、アイコニックなモデルを21世紀仕様に刷新した4×4です。ひと目でディフェンダーだとわかるシルエットを継承しながら、ルーフ後方に取り付けた「アルパインライト」ウィンドウ、横開きのリアテールゲート、外付けスペアタイヤなど、オリジナルの特徴を新たな形で取り入れています。
モノコック化によって得られたのは、オンロードでの快適性です。旧型が道具としての性格を色濃く持っていたのに対し、現行型は日常的に使える質感と、悪路での走破性を両立させています。
2025年のマイナーチェンジで何が変わったか

現行型は2025年7月に、登場以来初となるマイナーチェンジを受けました。
外観ではヘッドランプなどの意匠が変わり、室内には13.1インチのタッチスクリーンが採用されました。また、日本仕様では初めてプラグインハイブリッドのP300eが加わっています。110専用の設定で、システム最高出力は300PSです。
高性能グレードのOCTAには、内外装の30以上の箇所にグロスブラックやサテンブラックの仕上げを用いたOCTA BLACKも加わりました。
ディフェンダーのライバル車は?

ランドローバー ディフェンダーのライバル車には、次のようなモデルがあります。
- メルセデス・ベンツ Gクラス
- ジープ ラングラー
- トヨタ ランドクルーザー
どのモデルも本格的なクロスカントリー車として人気が高く、優れた走破性を有していることが特徴です。
ここで興味深いのが、構造の違いです。Gクラス、ラングラー、ランドクルーザーはいずれもラダーフレームを採用しています。モノコックを選んだディフェンダーは、この中で異質な存在です。構造の違いから、それぞれ得意とする方向性が異なります。ラダーフレームは堅牢さと耐久性、モノコックのディフェンダーはオンロードでの快適性と悪路走破性の両立が持ち味です。構造だけで走破性能の優劣が決まるわけではありません。
どのモデルが自分に合うかは、実際にクルマを見たり、運転したりしてから判断してみるのもよいでしょう。
ディフェンダーの90・110・130とは何か?

数字の意味は変わっている
ディフェンダーには、90・110・130という3つのボディスタイルが用意されています。
この数字は、旧型の時代にはホイールベースの長さをインチで示したものでした。ただし現行型では、その数値と実際の寸法は一致していません。
実際に見てみると、90のホイールベースは2,585mmで約101.8インチ、110と130はともに3,020mmで約118.9インチです。90は101.8インチであって90インチではなく、110と130に至ってはホイールベースが同一です。
130の全長が長いのは、ホイールベースではなくリアオーバーハングを延ばしているためです。つまり現行型における90・110・130は、寸法を表す数値ではなく、モデル系列を区別する呼称として使われていると理解するのが正確です。
3つのボディスタイルの違い

| 項目 | 90 | 110 | 130 |
|---|---|---|---|
| 全長 | 4,510mm | 4,945mm | 5,275mm |
| 全幅 | 1,995mm | 1,995mm | 1,995mm |
| 全高 | 1,970mm | 1,970mm | 1,970mm |
| ホイールベース | 2,585mm | 3,020mm | 3,020mm |
| ドア枚数 | 3ドア | 5ドア | 5ドア |
| 乗車定員 | 5名を基本に仕様で確認 | 5・6・7名(仕様による) | 最大8名(仕様による) |
表は国内モデルの代表的な寸法です。年式・サスペンション・装備で異なるため、購入車両の車検証と仕様表を確認してください。駐車場ではスペアタイヤを含む実際の全長や、ミラーを含む幅にも注意が必要です。110は5名・7名仕様に加え、2027年モデルで2列目にキャプテンチェアを備える6名仕様が加わりました。130にも5名仕様などがあり、すべてが8名乗りではありません。
どれを選ぶべきか

選び方の軸は、後席をどう使うかです。
2列で足りるなら90か110。ただし90は3ドアのため、後席への乗り降りは前席を倒す必要があります。後席に人を乗せる機会が多いなら110が現実的です。
3列目を日常的に使うなら130という選択になります。ただし、代表的な国内仕様で全長5,275mmとなるため、駐車場の奥行きや出入りのしやすさは事前に確認したいところです。
購入する前に知っておきたい注意点

ボディサイズと駐車環境
表に挙げた代表的な国内仕様の全幅は1,995mmですが、OCTAなど仕様が異なるモデルもあります。機械式駐車場では幅だけでなく、全長・高さ・重量の制限も確認が必要です。契約先の条件と、購入する車両の諸元を照合してください。
表の代表的な仕様では全高が1,970mmあるため、高さ制限のある駐車場では入庫できない場合があります。実車の装備や車高の状態も確認してください。
取り回しのしやすさ

取り回しはホイールベースだけでなく、タイヤや車両の仕様にも左右されます。回転性能を示す資料には「半径」と「直径」があるため、同じ基準の数値で比較しましょう。購入候補の国内仕様表を確認し、よく使う駐車場に近い環境で切り返しのしやすさも確かめてください。
特に130は全長が5,275mmあるため、狭い路地や立体駐車場のスロープでは慎重な運転が求められます。
バックドアの開き方

ディフェンダーのバックドアは横開きで、外側にスペアタイヤが取り付けられています。
この構造は見た目の個性を作っている要素ですが、実用面では注意が必要です。車両後方に十分な空間がないとドアを開けきれません。スーパーの駐車場で後ろに車が停まっていると、荷物の出し入れがしにくい場面があります。
スペアタイヤの重量も加わるため、傾斜地では開閉に力が要ります。
維持費と修理費用

ディフェンダーの維持費には、自動車税、自動車重量税、燃料代などが含まれます。排気量と車両重量から、おおよその金額はあらかじめ計算できます。
部品代や整備費用は国産車と比べて割高になる傾向があります。購入前に、販売店の整備体制、保証の対象部品と期間、保証対象外の修理が発生した際の対応を確認しておきましょう。車両価格だけでなく、点検や消耗品交換の見通しも含めて予算を組むことが大切です。
グレードとパワートレイン

現行のグレード構成と価格
2026年9月時点の国内メーカー希望小売価格(税込)は次のとおりです。2026年7月9日の2027年モデル発表資料とも照合した車両本体の開始価格で、オプション・諸費用は含みません。2026年7月には2027年モデルの受注が始まっており、年式ごとにグレードや装備が異なります。
| モデル | 価格 |
|---|---|
| ディフェンダー 90 | 1,070万円〜 |
| ディフェンダー 110 | 960万円〜 |
| ディフェンダー 130 | 1,328万円〜 |
| ディフェンダー OCTA | 2,234万円〜 |
| ディフェンダー ハードトップ | 1,049万円〜 |
110が90より安く始まるのは、設定されているグレード構成の違いによるものです。90は上位グレード中心の構成になっています。
ハードトップは後席のない2シーターの商用仕様です。
パワートレインの選択肢

現行型では、ディーゼル、ガソリン、プラグインハイブリッドが選べます。V8搭載車はガソリン系の高性能仕様という位置づけです。
国内の現行ラインナップでは、3.0L直列6気筒ディーゼルのD350が中心です。48Vマイルドハイブリッドを組み合わせ、厚いトルクを生かした走りが持ち味です。中古車ではD250やD300なども見つかるため、現行新車と過去の仕様を区別して選びましょう。
2025年の改良で加わったプラグインハイブリッドのP300eは110専用で、システム最高出力は300PSです。短距離であれば電気だけで走れるため、自宅などで充電でき、短距離移動が多い使い方では燃料消費を抑えやすい点が魅力です。電気料金や充電頻度によって、実際の負担は変わります。
OCTAには4.4LのV8ツインターボが搭載され、635PSを発生します。専用の足回りを備えた高性能グレードです。一方、90・110・130には年式や仕様によって5.0L V8スーパーチャージャーのP525・P500も設定されており、V8搭載車がすべてOCTAというわけではありません。
グレードの選び方

グレードを選ぶときは、次の順序で考えると整理しやすくなります。
- ボディスタイルを決める(90・110・130)
- パワートレインを決める(ディーゼル・ガソリン・PHEV。V8はガソリン系の高性能仕様)
- 希望する装備が含まれるグレードを選ぶ
- 必要に応じてオプションを追加する
ボディスタイルとパワートレインで組み合わせが絞られるため、この順番で進めると選択肢が整理されます。
中古車としてディフェンダーを選ぶ

いま何年落ちが買えるのか
現行型は2019年に日本へ導入されました。中古車では、導入初期から最近のモデルまで選択肢が広がっています。経過年数を判断するときは、車両ごとの初度登録年月を確認しましょう。
2025年のマイナーチェンジからはまだ1年です。改良後の個体は台数が限られており、当面は改良前のモデルが中古車市場の中心となります。
改良前を選ぶという判断

2025年の改良では、外観の意匠に加え、13.1インチのタッチスクリーンなど室内装備も変更され、日本仕様にP300eが加わりました。基本構造を引き継いでいても、動力源や装備によって使い勝手と走りは異なります。年式だけでなく、希望する仕様の有無を比較してください。
プラグインハイブリッドを求めるのでなければ、改良前のモデルも有力な選択肢になります。導入初期から比較的新しい車両まで、年式と予算に応じて比較できる点は中古車ならではの利点です。
年式が進んだディフェンダーで見ておきたい点

年式が進んだ個体で確認しておきたいのが、電子制御系と足回りです。
ディフェンダーは電子制御エアサスペンションやテレインレスポンスなど、電子デバイスを積極的に採用したモデルです。これらが正常に作動するか、警告灯の履歴がないかは見ておきたいところです。エアサスペンション装着車は、車高調整の作動や駐車後の車体の傾きなど、状態を確認しておきたいところです。整備の必要性は個体の状態によって異なります。
また悪路走行に使われてきた個体では、下回りの状態も確認材料になります。本来の用途どおりに使われていたことは車としては健全ですが、購入後に必要な整備の量は変わってきます。
整備記録が残っている個体であれば、こうした見極めができます。
中古車相場

2026年10月27日に確認したカーセンサーの現行型(2019年11月以降)掲載相場ページでは、平均916.6万円、価格帯452万~2,350万円と表示されていました。90・110・130や高性能仕様を含む掲載車両の販売価格集計で、実際の成約価格ではありません。年式・走行距離・ボディタイプを絞り、車両価格だけでなく諸費用を含む支払総額と保証内容を比較してください。
リセールバリューは年式・走行距離・状態によって大きく異なります。購入時点の相場が将来も続くとは限らないため、売却価格だけに期待せず、維持費まで含めて選びましょう。
ランドローバー ディフェンダーはどんな人におすすめ?

悪路走破性を求める方へ
本格的な悪路走破性能を備えながら、オンロードでの快適性も確保している点がディフェンダーの強みです。モノコック構造を選んだことで、日常的に使える車に仕上がっています。
実車で味わいたいディフェンダーの存在感
四角いボディを眺めるだけでなく、運転席に腰を下ろしたときの高い視点や、ドアを閉める手応えにも注目してみてください。ディフェンダーらしい道具感と、日常を過ごす室内の質感を両方確かめられます。背の高い車体だからこそ、乗り降りの動作や近くの見切りまで確認すると、所有した後の暮らしを具体的にイメージできます。
クロスカントリー車の佇まいを求める方へ

外付けスペアタイヤ、横開きのバックドア、アルパインライトウィンドウ。これらは実用上いくらか不便を伴う要素ですが、ディフェンダーという車の個性を作っている部分でもあります。この佇まいに惹かれるのであれば、多少の使いにくさは受け入れられる範囲でしょう。
乗り換えを前提に考える方へ

将来の乗り換えも考えるなら、用途に合うボディタイプと装備を選び、整備記録を残しておくことが大切です。売却価格はその時の市場環境にも左右されるため、購入費用と維持費の両方を見通したうえで検討しましょう。
ディフェンダーの中古車を検討するならトップランクへ

ディフェンダーは、旧型と現行型で構造から異なる車です。ラダーフレームからモノコックへ移行したことで、道具としての性格を残しながら日常的に使える1台へと変わりました。
そして現行型も、導入初期から2025年の改良後まで、幅広い年式が選択肢となっています。90・110・130というボディスタイルの違いに加えて、ディーゼル、V8を含むガソリン、プラグインハイブリッドというパワートレインの選択、さらに年式と装備の組み合わせ。判断すべき軸が多いのがこの車の難しさです。
加えて、電子制御エアサスペンションをはじめとする装備の状態が、購入後の費用を左右します。記録簿から整備の入り方を読み取り、その個体がこれから何を必要とするかを見極められるかどうかが重要になります。
輸入車専門店として豊富な取り扱い実績と自社サービス拠点を持つトップランクであれば、ボディスタイルとパワートレインの選び分けから、個体ごとのコンディション評価まで含めてご提案できます。購入後のメンテナンスや保証も同じ場所で整えられるため、維持していく道筋を描いたうえで判断いただけます。
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