ホイールベースが長い車のメリット・デメリットとは?ホイールベースの基礎から解説!

「ホイールベースが延長され居住性が向上しました」や「ロングホイールベースにより直進安定性が向上しました」などと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。では、ホイールベースが長いクルマには、どのような特徴があるのでしょうか。

この記事では、ホイールベースとは何か、ホイールベースが長いクルマと短いクルマのメリットやデメリット、そしてホイールベースがクルマ選びにどのように影響するのかを解説します。ホイールベースについて気になる方は、ぜひ参考にしてください。

目次

ホイールベースとは?

まず、ホイールベースについて簡単に解説します。ホイールベースとは、前輪の中心から後輪の中心までの距離です。「軸距」とも呼ばれるホイールベースの長さは、クルマによって異なります。そのため、モデルによって室内の居住性や運転のしやすさが異なるのです。

ここからは、ホイールベースが長いクルマと短いクルマのメリットとデメリットを解説します。

ホイールベースが長いクルマのメリットとデメリット

ホイールベースが長いクルマは、居住空間を広くできたり、直進安定性が向上したりすることが特徴です。ここからは、ホイールベースが長いクルマのメリットとデメリットを解説します。

ホイールベースが長いクルマのメリット

ホイールベースが長いクルマは、主に次のメリットがあります。

ホイールベースが長いクルマのメリット
  • 居住空間が広くなる
  • 直進安定性に優れる
  • 跳ねるような乗り心地が抑えられる

これらの特徴について詳しく解説します。

居住空間が広くなる

前輪と後輪の間の距離が長い(ホイールベースが長い)と、居住空間を広く取ることができます。ホイールベースが長いクルマの場合、前席と後席の間の距離を長く取ったり、足元のスペースにゆとりを作ったりすることで、室内空間を広くすることができます。

直進安定性に優れる

ホイールベースが長いクルマは、前輪と後輪の距離が長く取られているため、走行時の安定性に優れていることが特徴です。

走行時の安定性を求める方や長距離走行をすることが多い方などは、ホイールベースが長いクルマを選んでおくと運転したときに楽だと感じるでしょう。

跳ねるような乗り心地が抑えられる

ホイールベースが長いクルマは、前輪と後輪の距離が長いため、段差や継ぎ目を乗り越えたときの跳ねるような乗り心地を抑えることができます。

運転時の快適な乗り心地を重視する方は、ホイールベースが長いクルマを検討するとよいでしょう。

ホイールベースが長いクルマのデメリット

ホイールベースが長いクルマには、主に次のデメリットがあります。

ホイールベースが長いクルマのデメリット
  • 小回りが利きにくい
  • クルマが大きく感じることがある

これらについて詳しく解説します。

小回りが利きにくい

ホイールベースが長いクルマは、前輪と後輪の距離が長いため、小回りが利きにくい場合が多いです。

そのため、ホイールベースが短いクルマからホイールベースが長いクルマに乗り換えると、以前は曲がれた場所で曲がれなかったり、切り返しの回数が増えたりします。

クルマが大きく感じることがある

ホイールベースが長いクルマは、小回りが利きにくいことから、クルマが大きく感じることがあります。そのため、クルマを乗り換えたり、新車を購入したりするときは、ホイールベースの長さや小回りのしやすさ(最小回転半径の数値)を確認しましょう。

ホイールベースが短いクルマのメリットとデメリット

ホイールベースが短いクルマは、小回り性能がよいことが特徴です。ここからは、ホイールベースが短いクルマのメリットとデメリットを解説します。

ホイールベースが短いクルマのメリット

ホイールベースが短いクルマは、主に次のメリットがあります。

ホイールベースが短いクルマのメリット
  • 小回り性能がよい
  • 狭い場所での運転がしやすい

これらの特徴について詳しく解説します。

小回り性能がよい

ホイールベースが短いクルマは、前輪と後輪の間の距離が短いため、小回り性能がよい傾向にあります。

小回り性能がよいホイールベースが短いクルマは、交差点の右左折や路地などで運転しやすいことが特徴です。駐車場に面する道路が狭い場合や曲がり角が多い場所を通ることが多い方は、ホイールベースが短いクルマを選んでおくとよいでしょう。

狭い場所での運転がしやすい

ホイールベースが短いクルマは、小回り性能がよいため、狭い場所での運転がしやすいことが特徴です。立体駐車場や通路が狭い場所などを通るときは、ホイールベースが短いクルマの方が運転しやすいといえるでしょう。

ホイールベースが短いクルマのデメリット

ホイールベースが短いクルマは、主に次のようなデメリットがあります。

ホイールベースが短いクルマのデメリット
  • 室内空間が狭くなることがある
  • 走行時の安定性が劣ることがある

これらについて詳しく解説します。

室内空間が狭くなることがある

ホイールベースが短いクルマは、ホイールベースが長いクルマと比べると、室内空間が狭くなることがあります。前輪と後輪の間の距離が短いため、前席と後席の間隔や足元スペースが狭く感じることがあります。

走行時の安定性が劣ることがある

ホイールベースが短いクルマは、前輪と後輪の間隔が短いため、走行時の直進安定性がホイールベースが長いクルマと比べると劣ることがあります。

ただし、近年のクルマはホイールベースが短い場合でも走行安定性が向上している傾向があります。そのため、ホイールベースが短いからといって安定感がないと決めつけないようにしましょう。

ホイールベースを基準にクルマを選ぶべきなのか?

ホイールベースが長いクルマと短いクルマには、それぞれメリットやデメリットがあります。では、ホイールベースの長さに注目してクルマ選びをする必要があるのでしょうか。

結論からお伝えすると、ホイールベースを基準にクルマ選びをする必要はないといえるでしょう。確かに、ホイールベースの長さによって居住性や操作性・走行時の安定性などが変わるものの、実際にクルマに乗ったり運転したりすることで居住性や操作性、走行時の安定性を確かめることができます。また、運転に慣れてしまえば、ホイールベースの長さはあまり気にならなくなるでしょう。

さらに、ホイールベースが長いクルマや全長が長いクルマの一部には、四輪操舵システムが装備されているモデルがあります。四輪操舵システムが装備されているクルマは、ホイールベースの長さに対する最小回転半径が小さくなるよう設計されているため、運転しにくいと感じることは少ないでしょう。

クルマを選ぶときは、ホイールベースよりも全長、全幅、全高といったクルマのサイズや室内の居住性、小回り性能を示す最小回転半径などに注目することが重要です。また、機械式駐車場にクルマを停める方は、車両重量やトレッドも気にする必要があります。そのため、ホイールベースの長さは参考程度に確認するだけで十分だといえるでしょう。

近年のクルマはロングホイールベース&ショートオーバーハングのクルマが多い

近年のクルマは、ロングホイールベース&ショートオーバーハング(※)のモデルが多くなっています。

特に軽自動車やコンパクトカーでは、全長に対するホイールベースが長く、前輪及び後輪の中心部から外側の長さ(オーバーハング)が短いモデルが多く見られます。

また、ミドルクラス以上のクルマになると、オーバーハングが長いクルマが多くなりますが、ホイールベースが3,000mmを超えるクルマもよく見かけます。このようなことから、小型車から大型車までロングホイール化が進んでいるといえるでしょう。

そのため、全長に対するホイールベースの長さが短いクルマは珍しい存在になりつつあるといえるでしょう。

※ 前輪・後輪の中心部より外側に出ているクルマの部分の長さのこと

ホイールベースは多少影響するが、さほど気にする必要はない

ホイールベースの長さは、居住性、走行安定性、小回り性能などに影響するものの、クルマ選びをする際はさほど気にする必要がないといえるでしょう。

クルマを選ぶときに目にすることがあるスペック表には、サイズや重量、原動機や出力などとともに、ホイールベースも記載されていることが多いです。そのため、スペック表を見たときに、ホイールベースの長さがどのくらいなのか、小回り性能を示す最小回転半径が何mなのか、現在乗っているクルマとの違いがどのくらいあるのかを確認すると、運転のしやすさをイメージしやすくなるでしょう。

ホイールベースによる居住性や運転感覚の違いは、実際にクルマに乗ったり走らせたりしないとわかりません。そのため、クルマを買い替える際や選ぶ際は、実際にクルマを見に行き、居住性を確かめるなど、自分の目で確認することが重要です。

ホイールベースについて詳しく解説してきましたが、実際にクルマを選ぶ際には、ホイールベースだけでなく、全体のバランスや自身の用途に合ったモデル選びが重要です。

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