アウディQ7は、プレミアムSUVとしての高い完成度を誇り、ラグジュアリー性と走行性能の両立を実現しています。ただ、全長5mを超えるフルサイズSUVに分類されるため、取り回しに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、取り回しがしやすい装備も用意されており、大きさを感じさせない工夫、大きさから得られる居住空間などのメリットが多く存在します。今回はQ7の魅力、ライバルモデルとの比較、購入時のポイントについて紹介します。
アウディQ7とは?

アウディのSUVラインナップにおいて、フラグシップモデルであるQ7について確認します。
初代モデル
2006年に日本で初代モデルがデビューしました。アウディのフラグシップセダン「A8」と同様のパワートレインである、4.2リッターV型8気筒ガソリンエンジンにアウディが誇る4WDシステム「クアトロ」を搭載しています。
2007年、新たなパワーユニットとして3.6リッターV型6気筒ガソリンエンジンが追加されています。
2009年、マイナーチェンジを実施し、エクステリアデザインを変更しました。フロントグリルデザインの変更、LEDポジションランプの採用を行いました。
2010年、日本仕様のパワートレインを一新しました。スーパーチャージャーを搭載した3リッターV型6気筒ガソリンエンジンと新開発8速ディプトロニックトランスミッションの組み合わせとなり、日本の自動車税制によりマッチしたものでした。
2代目
2016年に発売開始され、2つのパワーユニットが用意されました。1つ目はターボチャージャーを搭載した2リッター直列4気筒ガソリンエンジンのダウンサイジングターボを搭載した「2.0 TFSI クワトロ」。2つ目は初代と同様、スーパーチャージャーを搭載した3リッターV型6気筒ガソリンエンジンを搭載した「3.0 TFSI クワトロ」です。台数限定の特別仕様車もラインナップされていました。
2018年、70台限定の特別仕様車「サムライエディション」が登場しました。「3.0 TFSI クワトロ」をベースに特別専用塗装色「サムライグレーメタリック」を採用し、カーボンスタイルパッケージとブラックスタイリングパッケージを組み合わせていました。ホイールは刀を思わせる5本スポークブレードデザイン21インチアルミホイールを装着します。
2019年、125台限定の特別仕様車「Q7ブラックスタイリング」と50台限定の特別仕様車「urban black」が登場しました。
「Q7ブラックスタイリング」は、「2.0 TFSI クワトロ」をベースにインテリアとエクステリアをブラックでコーディネートしたモデルです。本来オプションとなるSラインエクステリア、ブラックスタイリングパッケージ、ブラックルーフレール、ブラックLEDリアライト、マトリクスLEDヘッドライトが装着されていることに加え、グロスブラックのアウディスポーツ製20インチホイールで足元も固められています。
インテリアもブラックレザーシートやブラックヘッドライニングを組み合わせた黒基調でシックになっています。「urban black」は、「2.0 TFSI クワトロ」をベースにブラックスタイリングパッケージを装着し、カーボンハウジングのドアミラー、5ツインスポークのモジュールインレイ付き21インチアルミホイールが与えられています。インテリアでは、ヘッドライニングやシート表皮の一部にアルカンターラを用いています。
2020年、大規模なアップデートを行っています。このアップデートは、現在のアウディトレンドの潮流に合わせたものです。エクステリアデザインは、Qモデル用にデザインされた八角形のシングルフレームグリルを採用し力強くスポーティな印象に。リヤデザインは左右のテールレンズを繋げるアルミニウムストリップを配置して水平基調のデザインを進化させました。ホイールは標準グレードには19インチ、S lineには20インチのアルミホイールを標準装備しています。
インテリアも従来のアナログメーターから12.3インチディスプレイを用いたアウディバーチャルコックピットへ進化し、インストルメントパネルの中央には上下2段の大型タッチスクリーンを配置しています。上段にはナビゲーションやインフォテインメント用の10.1インチディスプレイ、下段には空調コントロールなどを行う8.6インチディスプレイが設定されました。
2024年、新たなパワートレインとしてターボチャージャーを採用した3リッターV型6気筒ディーゼルエンジンが追加されました。
アウディQ7の魅力とは?

アウディQ7の大きな魅力となる要素の中に多彩な「パワートレイン」と「クワトロ」があります。それぞれの特徴について詳しく紹介します。
多彩なパワートレーン
アウディQ7には多彩なパワートレインが用意されています。高効率なダウンサイジングターボの2リッター直列4気筒ガソリンエンジンは、最高出力252PS、最大トルク370Nmを発揮します。
スーパーチャージャーを採用した3リッターV型6気筒ガソリンエンジンは、最高出力333PS、最大トルク440Nmを発揮します。2代目では、ツインスクロールターボに置き換わるまでの約4年間採用されていました。
ツインスクロールターボを採用した3リッターV型6気筒ガソリンエンジンは48Vマイルドハイブリッドを組み合わせ、最高出力340PS、最大トルク500Nmを発揮します。マイルドハイブリッドを組み合わせたことにより、併せて燃費性能も向上しています。
ターボチャージャーを採用した3リッターV型6気筒ディーゼルエンジンも用意されており、最高出力272PS、最大トルク600Nmとディーゼル車らしい高トルクを活かしたドライビングも楽しむことができます。
それらに組み合わされるのは8速ティプトロニックトランスミッションです。多段化されたギアにより、こまめに変速を行う高い変速性能を備えており、エンジンの高効率な領域での走行を可能としています。そのため静粛性にも貢献しつつ、ドライバーの意思に応えるスムーズなドライブ感覚も実現しています。
信頼の4WDシステム「クワトロ」
アウディが長い歴史の中で培った4WDシステム「クワトロ」はQ7には標準装備されています。Q7に採用されているクワトロは、機械式センターディファレンシャルを搭載しており、通常時は前後40:60にトルクを配分してFRのような軽快なハンドリングとクワトロならではの安定感を両立させています。
路面状況の変化によって、トルク配分を前後70:30から15:85へと可変させることで、優れたトラクションを発揮した走行性能を実現しています。このことにより、長距離移動時の疲労感を軽減する安定した挙動が魅力です。
ライバルモデルは?

Q7のライバルモデルはメルセデス・ベンツGLEとBMW X5が該当します。ライバルたちとの違いを紹介します。
ライバルとの比較(メルセデス・ベンツ GLE BMW X5)
ラグジュアリーSUVとして人気のメルセデス・ベンツ GLEとBMW X5と先ずはボディサイズを比較します。アウディQ7は、この3モデルでは唯一全長が5050mmと5000mm越えのフルサイズモデルです。これは3列シートの設定を優先したためと考えられます。
メルセデス・ベンツGLEは4930mm、BMW X5は4920mmと約100mmQ7の方が全長は長いです。ホイールベースも併せてQ7が一番長く2990mmの設定となっており、2列目、3列目の居住空間に貢献しています。
全幅については、Q7が3モデル中一番細身の1970mmであり、約30mm余裕があります。全長は長いですが、幅方向に余裕があるのは、街中でのすれ違いなどで安心感につながる要素といえます。
また、最小回転半径も標準では5.7mと比較的小さく、小回りが利く方に分類されますが、オプションのオールホイールステアリングを装着した場合5.3mと、驚く程の小回り性能を実現しています。

ファミリーユースには?
これらライバルモデルと比較して、Q7が優位な点は多くあります。全長やホイールベースの長さからも分かるように、3列シート車にとって重要な乗員スペースの確保がされている点が一番に挙げられます。
次のポイントとしては、ラゲッジスペースの容量が挙げられます。他のモデルが160リットルに対して、Q7は780リットルと十分な容量が与えられています。ファミリーでアウトドアを楽しむことが多い場合や、今後新たに始める予定がある方には、ラゲッジスペースの容量は大事なポイントといえます。
更には静粛性についてもQ7は優位に立っています。他のモデルでは、ディーゼルエンジンはグレードによって気筒数が異なります。ディーゼルエンジンは高トルクを発揮する分、振動が多く発生する傾向のため、同じ排気量の場合には気筒数を増やして分散させることが、静粛性に繋がります。
Q7のディーゼルエンジンは、V型6気筒を採用しているため、他モデルの4気筒よりも静粛性に長けています。また、チャイルドシートのISO-FIXでの取付可能なシートが2列目3列目に設定されており、合計5脚のチャイルドシートが取付可能な点は、子育て世代の方が、友人のお子様も一緒に出かけられるという点もポイントです。
これらのポイントから、Q7はファミリーユースでも十分に満足できるモデルといえます。
現在の中古車価格は?

実際にQ7を購入するにあたって、お得な買い方を考えた場合「中古車」という選択肢がベストバランスといえます。実際の中古車市場について、確認していきます。
中古はお得なの?
新車と中古車を比較した際、価格差が一番の大きなポイントと思われています。ただ、現在は新車の納期について不明瞭なことが多い傾向です。
日本に在庫がある仕様の場合は、納期までの時間はさほど多くかかりませんが、希望条件のオプションを選んだ際には、納車されるまでの期間が従来よりも長くなり、すぐに手に入るとも限りません。中古車の場合、その待つ期間が大幅に短縮されるポイントが、時間的なメリットといえます。
中古車の場合、予算内でオプションが豊富な仕様や実際のカラーコーディネートを現車で確認を行えるため、納車後に「思っていたのと違う」といったことが避けられるのもポイントです。
購入する際の注意点は?
「中古」に対して、人によっては「心配」や「不安」というイメージを持つ方もいると思います。ただ、実際に購入する際に抑えておくべきポイントがいくつかあり、そこを押さえておけば大きな心配はありません。押さえておくべきポイントは「メンテナンス履歴の確認」と「アフターサービス」です。
「メンテナンス履歴の確認」は、車に付属しているメンテナンスノートから確認することが可能です。内容について見方がわからない場合は、販売店に内容を尋ねれば意味を教えてくれます。もし、メンテナンスノートが付属していない場合は、程度が余程良い状態でない限りは避けた方がよいでしょう。
「アフターサービス」については、保証や購入後のメンテナンスを購入店で行ってもらえるかどうかです。保証付き中古車の場合、その保証内容がお店によって異なることも多く、購入時には約款などをきちんと確認することが必要です。また、メンテナンスについても販売後は、自身でメンテナンス先を探す必要がある場合、ユーザーにかかる負担が大きく変わってきます。
これらの内容について、どのような販売店が良いのか悩んでしまった際には、是非一度「トップランク」へご相談ください。トップランクではお客様の希望に合う車両を探すお手伝いから、自社工場での豊富な納車前点検はもちろん、納車後のメンテナンスについても末永いお付き合いをさせていただける環境が揃っています。
気になった方は一度ホームページをご覧いただき、その内容についてご確認いただければと思います。
