BMWとベンツ、どちらも選べない。あなたにぴったりなブランドは?

メルセデス・ベンツとBMWはどちらも誰もが知る自動車メーカーであり、高級車としての地位を確立しています。クルマが好きであれば、それぞれに好みが分かれるところではありますが、クルマに対してあまり知識がない方には「メルセデス・ベンツとBMWの違いって何?」と思われるでしょう。

メルセデス・ベンツとBMW。同じドイツ車であり高級車でもあるこの2つのブランド、内外装のデザインや走りの質感などの違いを検証してみました。

目次

高級車として間違いないクルマと言ったらベンツ

自他とも認めるクルマ好きから、メルセデス・ベンツブランドのファン、クルマに絶対的なステータスシンボルを求める人まで…。

高級車を選ぶ際に、メルセデス・ベンツほど間違いがない選択肢といえるブランドは他にはないといっていいでしょう。そして「自分はメルセデス・ベンツのオーナーだ」という満足感、優越感は何ものにも代えがたいものがあります。

どのような顧客に支持されているのか?

メルセデス・ベンツを好むユーザーは伝統を重んじ、安心感を求める保守的な傾向があります。また、バブル期のメルセデス・ベンツ人気、特に最高級車であるSクラスや、オープンモデルのSLクラスに憧れを抱いた当時の若者が、年齢を重ねていつしか成功者となり「成功者の証」として、メルセデス・ベンツを手に入れたケースも考えられます。

さらに、中小企業のオーナーや、医師、士業、スポーツ選手など、自分の身をしっかりと守ってくれる堅牢なボディと、自身の社会的地位にふさわしいモデルとして、メルセデス・ベンツを愛用する人も少なくありません。

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ベンツの歴史

1890年、ドイツ・シュトゥットガルトにてダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト社をゴットリープ・ダイムラーとヴィルヘルム・マイバッハが設立。オーストリア人の企業家エミール・イェリネックの支援を受け、1900年に「メルセデス35hp」を発表しました。

これに遡ること4年。ガソリン車両の特許を取得したカール・ベンツは、1890年代からベンツ&Cie.社で自動車を量産していました。

そして1926年に両社は合併し、「ダイムラー・ベンツ」という新会社を設立しました。同社の車のエンブレムには、ダイムラー社のスリーポインテッド・スターの外側にベンツの「BENZ」を刻んだものを使用しました。

その頃の日本といえば、明治時代でした。1889年に大日本帝国憲法が発布され、翌年の1890年には第一回衆議院議員総選挙と第一回帝国議会が開かれた…そんな時代だったのです。

歴史上の人物でいうなら、明治天皇はもちろん、勝海舟、徳川慶喜、渋沢栄一、夏目漱石が存命だった時代です。1998年にクライスラーを買収し、「ダイムラー・クライスラー」に社名を変更しました。2007年に売却後に「ダイムラーAG」へと改称しています。

2021年に商用車部門を分社化後、「メルセデス・ベンツ・グループ社」に変更し、現在に至ります。ちなみに、日本法人の「メルセデス・ベンツ日本株式会社」が設立されたのは1986年です。それまでは株式会社ヤナセがメルセデス・ベンツ車の正規輸入販売の権利を持っていました。

走りを楽しむクルマといえばBMW

続いて、BMWについてみていきましょう。

BMWが掲げる「Sheer Driving Pleasure(駆けぬける歓び)」にすべてが集約されています。ファミリーカーの4ドアセダンでも、運転の楽しさ、高速安定性、軽快なハンドリングはBMWならではです。

もっともコンパクトな1シリーズから、最上級セダンの7シリーズや、Mモデルにいたるまで、一貫してそのポリシーが貫かれています。過激さは求めないけれど、とにかく気持ち良く走りたい、街乗りであっても運転を楽しみたいという方にはBMWをおすすめします。

どのような顧客に支持されているのか?

メルセデス・ベンツでは角が立つ、あるいは自分の好みではない。そして、より若々しくスポーティに。運転を楽しみつつ、嫌味がなくセンスの良さも感じさせる選択肢は意外と限られます。

日本におけるブランドイメージとして、BMWはメルセデス・ベンツよりも好意的に捉えられているというデータもあります。事実、都心のタワーマンションの駐車場には数多くのBMWが止まっています。

大手企業やIT系などに就職し、若くして成功したパワーカップルが夫婦でBMWを運転をしたり、時には旅行に出掛けたり。世間体や見栄えの良さを意識しつつも、さりげなくセンスの良さが主張できる。それでいて、どこに乗っていっても恥ずかしくありません。このように全方位的に隙がないBMWを好む方が、ユーザー層といえそうです。

BMWの歴史

1916年、グスタフ・オットー航空機工業社は、ドイツ政府の要請により、バイエルン航空機製造会社に合併されました。翌1917年には、ラップ原動機製造所がバイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ(Bayerische Motoren Werke GmbH)となり、1918年にはAG(公開有限責任会社)に改組されました。

この頭文字を取ったのが「BMW」です。ちなみに、「Bayerische Motoren Werke」は、ドイツ語で「バイエルン州のエンジン工場」を意味します。

その後、1922年に社名とブランド名を含むエンジン製造事業をバイエルン航空機製造会社に移管しました。その結果、バイエルン航空機製造会社の設立日である1916年3月7日は、BMW AGの設立日として歴史に刻まれることになるのです。

そして1972年には、BMW AGにおけるモーターレース活動のすべてを100%子会社であるBMW Motorsport社に集約させました。これが「BMW M」誕生のルーツとなるのです。

その後、現在にいたるまで、BMW車のモータースポーツにおける活動および数々の歴史を残しています。さらにはM1をルーツに、M3、M5など、BMWをベースとしたよりスポーティなロードカーである「BMW Mモデル」を次々と世に送り出し、熱狂的なファンを獲得することに成功しました。

さらに、2000年に行われたグループ戦略の再編成以降、BMW・MINI・Rolls-Royceの3ブランドで、国際自動車市場のプレミアムセグメントのみに集中することを決定し、現在に至ります。

その後は各ブランドにおいてモデルチェンジが拡充されたことにより、BMW Xシリーズ、BMW 1シリーズもデビューを果たします。また2001年には、BMW MINIブランドが立ち上げられ、2003年にはBMWがRolls-Royce Motor Carsブランドを引き継ぎ、ファントムやゴーストなど、同社のブランドイメージにふさわしい圧倒的な存在感を放つ重厚なモデルを世に送り出しています。

それぞれどんな方におすすめか?

ベンツがおすすめの人

「安心感とステータス性が重要な人」にはベンツがおすすめです。

今ではほぼすべての車が標準装備するエアバッグやシートベルトテンショナーなどの安全装備をいち早く市販車に取り入れ、普及させてきたメーカーです。

「一度、メルセデス・ベンツの乗り味を知ると、他の車に乗り換えてもメルセデス・ベンツに戻ってしまう」というユーザーが世界中にいます。

メルセデス・ベンツは誰もが知る高級車であり、一流のブランドです。冠婚葬祭や旅行など、どのような場面に乗っていっても絵になります。また、メルセデス・ベンツは機械式腕時計のROLEXのように、高い実用性とステータス性を兼ね備えています。

堅牢なボディはいざというときに乗員を保護します。事故でボディが大破しても、多くの場合キャビンはつぶれずに残ります。かつてプロ野球選手がメルセデス・ベンツを愛用したのは、ステータスシンボルでありつつ、自分の体を守るための防具としての役割を求めていたからです。

BMWがおすすめの人

「センスの良さと運転する楽しさが重要な人」にはBMWがおすすめです。

メルセデス・ベンツでは少しアダルト過ぎ、押しが強い気がする。もう少し若々しく、センスの良さが感じられるドイツ車といえば、BMWです。(ポルシェだと角が立つこともあります)。

また、BMWのスローガン「駆けぬける歓び」に代表されるように、このメーカーのモデルは走りを楽しむことに重きを置いています。運転する楽しさ、高級車でありながらスポーティな走りなど、BMWの味に魅了されてしまうと、もう他のブランドには興味が持てなくなるほど心酔する人も少なくありません。

メルセデス・ベンツと同様に、BMWで冠婚葬祭や旅行に出掛けても見劣りすることはないでしょう。BMWを所有しているという満足感、軽快かつスポーティなドライブフィール…。メルセデス・ベンツとはまったく異なりつつ、こちらのBMWらしさを存分に堪能できる味付けがなされているのです。

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