BMW M8は、BMW M社が開発した最もハイパワーなV型8気筒Mツインパワーターボエンジンを搭載した、同社の頂点に君臨するモデルです。
この記事では、BMW M8の特徴や魅力について詳しく解説します。高性能エンジン、先進のテクノロジー、安全装備など、多岐にわたる魅力を掘り下げ、M8の真価をお伝えします。
M8の魅力とは
BMW M8は、BMW M社が開発したもっともハイパワーなV型8気筒Mツインパワーターボエンジンを搭載した、同社の頂点に君臨するモデルです。最高出力441kW(600ps)/6,000rpm、最大トルク750Nm/1,800-5,600rpmを発揮。
さらにハイパフォーマンスなコンペティションモデルは、最高出力460kW(625ps)/6,000rpm、最大トルク750Nm/1,800-5,800rpmを発揮。このスペックを活かした0-100km/h加速は3.2秒を誇ります(コンペティションモデルの場合)。
ドライブロジック付き8速Mステップトロニックトランスミッションは、4輪駆動システムである「M xDrive」と組み合わせています。4WDでありながらFRでの駆動を重視しているあたりがBMWらしさといえそうです。
なお、各モデルのボディサイズは以下のとおりです。
車種 | 全長×全幅×全高(mm) |
BMW M8 / BMW M8 コンペティション | 4867×1907×1362 |
BMW M8 カブリオレ / BMW M8 カブリオレ コンペティション | 4867×1907×1353 |
BMW M8グラン クーペ / BMW M8グラン クーペ コンペティション | 5105×1945×1420 |
BMW M8の走行性能
搭載されるV型8気筒エンジンのエグゾーストマニフォールドにはクロスバンク型を採用しています。その結果、排気エネルギーを活用しながら素早いレスポンスを可能としています。また燃焼室に燃料を供給するダイレクトインジェクションシステムの最高噴射圧力を350barまで高めることで、微細な霧状の燃料噴射を実現し、より高効率な燃焼を可能としています。
またオイル供給には、サーキット走行を考慮して、オイルパンのフロント側に小型のオイルチャンバーを搭載。横方向および前後方向の負荷がかかる状況下においても、必要に応じて小型チャンバーから追加でオイル供給を可能にする吸引システムを採用しています。
BMW M5で初めて導入された「M xDrive」は、エンジンから発生したトルクをフロントとリヤに無段階かつ可変的に振り分け、さらに、アクティブMディファレンシャルの搭載により、2つのリヤホイール間のトルクを最適化し振り分ける機構を備えています。その結果、安定した路面でのスポーツ走行から、路面状況が変化する環境下での走行まで、必要に応じてトラクションを最適化し、俊敏性、走行安定性を大幅に向上させることが可能となりました。
BMW M8の特筆すべきポイントとして、ダイミックスタビリティコントロール(DSC)の介入は極端な状況のみに限定されており、エンジンから発生するエネルギーを、推進力としてほぼ無駄なく利用可能となっています。
またM xDriveは、FRの駆動方式を重視しており、優先的にリヤホイールに駆動力を振り分け、車両が安定性を保つために必要なタイミングを見極めて、フロントホイールに駆動力を供給します。
その結果、ドライバーは必要に応じてフロントおよびリヤアクスルの間の駆動力配分を設定することも可能で、初期設定の「4WD」モード、ほぼFRに近い「4WD SPORT」モード、DSCをオフにし完全な後輪駆動走行となる「2WD」モードが用意されています。
BMW M8の内装、デザイン
BMW M8のインテリアは、同社のフラッグシップモデルに相応しい室内空間を実現しています。
なかでも、Mモデルらしさの象徴として、Mレザーステアリングホイールに装備された赤色のMボタンとセンターコンソールの赤色のスタート/ストップボタン、新たにデザインされたセレクターレバーには「M」のロゴが刻まれ、Mモデルカラーのステッチまでも施されています。
また、カーボンファイバー製インテリアトリムを採用することにより、高性能スポーツモデルであることを主張しています。
さらに新開発のスポーツシートは立体的にデザインされ、肩回りなどが大きくせり出す形状を採用することで、ドライバーを快適に包み込むデザインとなっています。また、ヘッドレストには「M」のロゴがデザインされた照明付きのモデルバッジが装備されています。
BMW M8に搭載されたテクノロジーと安全装備
BMW Mモデルの特徴でもある、エンジンレスポンス、ステアリング、サスペンション特性をドライバーが任意に設定変更できる機能に、新たにブレーキシステム設定の変更が追加されています。
新たなシステムとして、センターコンソールに「M MODE(Mモード)」ボタンを追加。
その結果、メーターパネルおよびヘッドアップディスプレイの表示方法や、運転支援システムの介入レベルを「ROAD(ロード)」「SPORT(スポーツ)」のいずれかのモードに変更することが可能となりました。
なかでも「ROAD」はすべての運転支援システムが有効になり、「SPORT」はドライバーが任意に設定した情報に基づいて、前車接近警告および衝突回避・被害軽減ブレーキを除くすべてのブレーキやステアリングシステムへの介入を無効にすることが可能となっています。
BMW M8のコンペティションとグランクーペを比較
以下ではよく悩まれるコンペティションとグランクーペの違いを紹介します。
BMW M8コンペティション、クーペの主な違い
BMW M8およびBMW M8 カブリオレ(いずれもグラン クーペを含む)は、低重心かつ伸びやかなシルエットをまとい、フロントサイドパネルに幅広のデザインを採用することで、繊細かつ優雅なラグジュアリーモデルとしての個性をアピールするモデルです。
また、BMW M8グラン クーペおよびBMW M8グラン クーペ コンペティションは、独自のボディ造形技術と、カーボンコア技術によって実現したノッチバックスタイルを組合せることで、後席の頭上空間を確保しながら、美洗練されたスタイルと艶やかなデザインを実現させています。
それぞれどのような方におすすめか?
街乗りを含めた日常の使い方であればBMW M8で充分でしょう。BMW M8コンペティションを求めるとしたら「トップ オブ トップ」のモデルを手に入れたいという憧れとステータス、そしてリセールバリューです。ここを重視するのであれば、オーバースペックであったとしてもBMW M8コンペティションを手に入れるべきだと考えます。
BMW M8の価格帯
BMW M8の新車価格(デビュー時のメーカー希望小売価格/消費税10%込み)
車種 | 価格(円) |
BMW M8 | 22,300,000 |
BMW M8 コンペティション | 24,330,000 |
BMW M8 カブリオレ | 23,380,000 |
BMW M8 カブリオレ コンペティション | 25,410,000 |
BMW M8 グラン クーペ | 21,940,000 |
BMW M8 グラン クーペ コンペティション | 23,970,000 |
BMW、そしてMモデルの頂点に君臨するだけあって、車両本体価格はいずれも2000万円を優に超えてきます。オプションや諸経費などを含めると2000万円台後半になるケースも予想されます。
なお、BMW M8 コンペティション/BMW M8 カブリオレ コンペティション/BMW M8 グラン クーペ コンペティションの3モデルは2024年6月で生産終了となり、日本国内にある在庫車両のみの販売となるため、新車を手に入れたい方は急いだ方が良いでしょう。
BMW M8の中古車価格(2024年6月現在/カーセンサーweb調べ)
車種 | 販売期間 | 平均価格(万円) | 価格帯(万円) |
BMW M8/BMW M8 コンペティション | 2019年6月~ | 1444.7 | 1037.1~1678 |
BMW M8 カブリオレ/BMW M8 カブリオレ コンペティション | 2019年7月~ | 1639.9 | 1630~1649.7 |
BMW M8グラン クーペ/BMW M8グラン クーペ コンペティション | 2020年1月~ | 1399.4 | 1248~1920 |
いずれのモデルも高額車両であること、2ドアクーペ(カブリオレ)および4ドアクーペといったニッチさと相まって、市場の流通台数は少なめです。新車時と比較して値落ち幅が大きいので「新車は手が届かないけれど、中古車なら何とかなる」と考えている方にとっては狙い目です。
特にBMW M8 カブリオレ/BMW M8 カブリオレ コンペティションに関しては全国で数台といったレベル。これらの車両はいずれも初回および2回目の車検を迎える時期にあたるため、、自分の好みと仕様がマッチした個体を見つけたら思い切って手に入れてみる決断が必要かもしれません。
BMW M8の購入時の注意点とアドバイス
市場に流通しているBMW M8の各モデルのほとんどが2万キロ以下。このクラスのクルマを新車で購入できる方なので、複数台所有しているケースが大半だと思われます。
600psを超えるパワーを発揮するクルマだけに、乗り方ひとつでボディやシャーシに負荷が掛かりやすく、高年式モデルであっても経年劣化の度合いが如実に表れている個体があっても不思議ではありません。
必要以上に大経の社外製ホイールを履いていたり、マフラーに交換されている個体はできるだけ避けた方がいいでしょう。
また、ホイールにガリ傷がある個体も注意が必要です。うっかり縁石などにヒットさせた際、足まわりにダメージが及んでいる可能性があるからです。
大柄なクルマなので多少のガリ傷は仕方がありませんが、4輪すべてに比較的目立つガリ傷があるような個体も避けた方がいいでしょう。整備記録簿がしっかりと残っていて、フルノーマル、屋内保管(エンジンルームやトランクの内側などの泥汚れが少なく、きれいなのですぐに分かります)といった条件を満たした個体を選ぶようにしましょう。
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