ボルボXC40と電気自動車XC40リチャージ(EX40)とは?

XC40は、ボルボ初のコンパクトSUVとしてデビューしました。ボルボの高い安全性能はそのままに、強豪モデルがひしめき合う世界的に人気のCセグメントカテゴリーへ初参戦しました。ボルボがXC40にかける意気込みは、同車を初の電気自動車のベースとして採用した点からも読み取れます。

今回はXC40のエンジンモデルと電気自動車の違い、ライバルモデルとの比較、現在の中古車状況を含め魅力を紹介します。

目次

ボルボXC40はどんな車?

XC40は2018年に日本デビューしたボルボ初のコンパクトSUVです。それまでのボルボのSUVラインナップは大型モデルのみでした。XC40はそのサイズ感から扱いやすく親しみやすいモデルとして世界的に人気を集めています。

現在XC40にはガソリンエンジン搭載モデルとフルエレクトリックの電気自動車モデルが存在しています。ガソリンエンジン搭載モデルはXC40、フルエレクトリックの電気自動車モデルはEX40へと名称が変更されています。

それぞれモデルについて詳細を確認します。

ボルボXC40とは

XC40は当初ガソリンモデルのみのラインナップで2018年に日本デビューしました。デビュー当初全国限定300台の特別仕様車「T5 AWD R-Design 1st Edition」をリリースしました。モデル途中で限定車や特別仕様車がリリースされることは多いですが、デビュー記念として発売される限定モデルは非常に珍しい存在です。

2020年に1.5リッターガソリンエンジンとモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドが追加されました。同タイミングでガソリンエンジンモデルも48Vマイルドハイブリッドに変更されました。2022年にエクステリアデザインがマイナーチェンジされました。主に変更されたのは、フロントフェイスデザインです。

ボルボXC40リチャージ(EX40)とは

2019年、ボルボ初の電気自動車としてXC40リチャージがデビューしました。2WDのシングルモーターモデル、4WDのツインモーターモデルが設定されています。2WDモデルはデビュー当初、前輪駆動でしたが2023年のマイナーチェンジで後輪駆動へと変更されました。

モデル途中で駆動方式が大幅に変更されるのは非常に珍しいケースですが、パワートレインがモーターであるため可能となった変更ともいえます。多くのスポーツモデルで採用されている後輪駆動へと変更されたことにより、フロントタイヤにかかる負担が減りハンドリング性能は向上したといえます。2024年には、XC40リチャージからEX40へと名称が変更されました。

ボルボXC40の魅力とは?

XC40はコンパクトながら、ボルボらしいスウェーデンのシンプルで機能美に優れたデザインが際立つモデルです。しかし、その魅力は見た目だけにとどまりません。

今回はXC40が持つ多面的な魅力を掘り下げて紹介します。

ボルボXC40の魅力

XC40は、従来のボルボデザインを踏襲しながらも、コンパクトなボディサイズの中に兄貴分であるXC60同様のSUVらしい力強さと存在感を備えています。

Cセグメントに属する多くのコンパクトSUVは、丸みを帯びたデザインを採用しています。その中でXC40は、SUVらしい力強さを感じさせる直線的で張りのあるデザインが特徴で、骨太なスタイルを求めるユーザーにとって非常に魅力的な存在となっています。

インテリアには上質な素材が使われており、丁寧な仕立てと上品な雰囲気が魅力です。北欧デザインならではの温かみと機能性が調和した、快適で居心地の良い空間が広がります。

ボルボは昔から、安全性に対しての高い意識を持ち続けているブランドです。現代では当たり前となっている3点式シートベルトは、実はボルボが世界で初めて開発したものです。

ボルボは事故を未然に防ぐこと、万が一事故が発生した際には被害を最小限に抑えることを企業理念としています。その考えに基づき、ボルボは安全機能について車両クラスやセグメントの垣根を造らず、全車標準装備を掲げています。ドライバーはもちろん、乗っている乗員への衝撃も和らげ被害を最小限に抑えます。

ボルボXC40の走行性能の特徴

ボルボXC40には多数のパワートレインが用意されており、ガソリンエンジン、マイルドハイブリッド、フルエレクトリックパワートレイン(EV)と多岐に亘ります。ユーザーの好みに合わせて多様なパワートレインを選べる点は、XC40の大きな魅力です。ただし、年式ごとに搭載されているパワートレインが異なるため、購入時には注意が必要です。

そのパワートレインの動力性能は意外なことに高く、見た目とは裏腹な走行性能を持ち合わせています。デビュー当初の2018年、2.0リッター直列4気筒直噴ターボ付ガソリンエンジンを搭載し、最高出力とトルクが異なる「T4」と「T5」の2種類を用意していました。

「T4」は最高出力190PS、「T5」は最高出力252PSを発揮し8速オートマチックトランスミッションと組み合わされていました。「T4」には前輪駆動の2WDと4WDが用意され、「T5」は4WDのみです。2020年に1.5リッター直列3気筒ターボエンジンにモーターを加えた、プラグインハイブリッドを追加しました。組み合わせられるトランスミッションは7速DCTです。

DCTは、変速はオートマチックトランスミッション同様に自動で行われますが、エンジンからの動力伝達はクラッチを用いたトランスミッションです。クラッチを用いることで伝達ロスがオートマチックトランスミッションよりも少ない点がメリットです。同タイミングで、従来のガソリンエンジンを搭載していた「T4」「T5」は48Vマイルドハイブリッド仕様になり、名称も「B4」「B5」へ変更されました。

「B4」は最高出力197PS、「B5」は最高出力250PSです。2021年に新開発となる48Vマイルドハイブリッド搭載の「B3」が追加され、トランスミッションは7速DCTが採用されました。B4も同様に従来のオートマチックトランスミッションから7速DCTに変更され、前輪駆動の2WDが廃止され4WDのみへと統一されました。

2022年にフルエレクトリックパワートレインとなる「リチャージ」が導入され、最高出力408PS、モーターを2つ用いる電動4WDモデルとして登場しました。リチャージ導入に伴い、プラグインハイブリッドは廃止となりました。2025年現在、新車で販売されているモデルのパワートレインはマイルドハイブリッドとフルエレクトリック「リチャージ」の2種類です。

マイルドハイブリッドは、直列4気筒エンジンと48Vマイルドハイブリッドモーターを組み合わせた「B3」と「B4」の2種類です。「B3」は最高出力163PS前輪駆動2WDモデルで、「B4」は最高出力197PSの4WD専用モデルです。一方「リチャージ」は、シングルモーターとツインモーターが用意されています。

シングルモーターは後輪駆動2WD、ツインモーターは前後にモーターが配された4WDです。リチャージは単にエコを目的とするだけではなく、圧倒的なパワーと俊敏な加速を与えられています。ツインモーターは前後のモーター1つ当たり204PSもの出力を発揮し、合計出力408PSです。静止状態から100キロまでの加速は4.9秒とコンパクトSUVとは思えない俊敏さを実現しています。

もちろん、電気自動車ならではのパワーを空転させず、効率よく路面に伝えるための制御も未来を感じずにはいられません。また、シングルモーターの駆動方式は当初前輪駆動でしたが、途中で後輪駆動へと変更されました。そのため、ハンドリングの軽快感はコンパクトSUVとしても電気自動車としても特別な存在であるといえます。

ボルボXC40のライバルは?

XC40のライバルは、同じCセグメントに属するプレミアムコンパクトSUVが挙げられます。エンジンモデルでは、メルセデス・ベンツ GLA、BMW X1、アウディ Q3が代表的です。また電気自動車では、メルセデス・ベンツ EQA、BMW iX1が競合となります。

ボディサイズは、エンジンモデルも電気自動車もXC40が他車に比べ40mm程全幅が大きい以外は同等サイズです。エンジンモデルでは、他車の4WDモデルが総じてディーゼルエンジンとの組み合わせの中、XC40は唯一ガソリンエンジンとの組み合わせです。静粛性やレスポンスの点でディーゼルエンジンよりもガソリンエンジンの方が優位です。

ガソリン車が好みの方や、4WDでも静かでレスポンスの良いエンジンを求めるこだわりを持つ方には唯一無二の存在です。電気自動車で重要となる走行距離について比較します。共通の測定規格であるWLTCモードでの一充電走行距離は、XC40は2WDモデルで590km、4WDモデルで560kmです。

2WDモデル同士ではEQAと同等の走行距離ですが、最高出力がXC40は約20%高い238PSという点を考慮すると不満は少ないといえます。4WDモデルでは更にXC40の性能が際立ちます。4WDを設定しているiX1と比較した際、最高出力が30%高い408PSでありながら、一充電走行可能距離も20%長い560kmを達成しています。

4WDモデルを選ばれる方は、レジャーやアウトドアを楽しむ方が多い傾向です。そのため必然的に長距離ドライブをする機会も多くあります。電気自動車での長距離ドライブで重要なのは、一回の充電でより多くの距離を走行することが可能かということです。一回の充電での走行可能距離が長いことは、充電スポットに立ち寄る回数が減ることに繋がり、距離を重ねることが出来ます。

また、積雪地域で使用するケースも大いに考えられます。充電スポットが少ないエリアである可能性も高いです。走行可能距離が多いことで、積雪している状況で充電を待つ必要性も減ります。XC40はそのような状況を考慮した際、より魅力的なモデルといえます。

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ボルボXC40の中古車価格は?

人気のXC40を中古車で購入する際の相場観について確認します。

XC40

中古車の流通台数は比較的多く、2025年5月現在のカーセンサー掲載台数は723台です。高年式の2024年式が多く流通していますが、ディーラーの新古車や試乗車、展示車両の入れ替えタイミングで多く流通しているため、一般的な中古車とは異なる扱いとします。

2024年式モデルを除いて流通台数の多い年式は、2022年式モデルです。新車購入後、3年目で迎える初回車検のタイミングで買い替えをする人が多いため、流通量が多い傾向です。次いで多いのは2回目の車検を迎える5年経過した2020年モデルです。この年式はプラグインハイブリッドモデルの追加や48Vマイルドハイブリッドへの変更が行われたこともあり、流通量も多めといえます。

XC40リチャージ

XC40同様に確認をしたところ、現在の掲載されている台数は84台です。2022年から販売が開始されているため、初回車検を迎える3年目の年になります。年式別での流通台数では2023年モデルが多く流通していますが、こちらも試乗車や展示車として使用されていた車両が流通しているため、多い傾向です。

電気自動車という性質上、走行距離は多くても3.5万キロと少ない部類です。また、2WDのシングルモーターと4WDのツインモーターの比率としては、ツインモーターの方が多い傾向です。4WDの必要性があり購入した方よりも、ツインモーターならではの高出力を体感することを目的に購入された方が多いと予測できます。

ボルボXC40はどんな方におすすめか?

ボルボXC40の魅力や性能について興味を持っていただけたかと思います。ズバリおすすめしたい方は「羊の皮を被った狼」的なモデルが好みの方です。派手なエアロなどを用いずシンプルなデザインの中に、他のスポーツグレードに引けを取らない走行性能を秘めている点が当てはまるモデルです。

実際にXC40の購入を検討する際、コストパフォーマンスや選択肢の広さから考えて、中古車購入は非常に有力な選択肢です。

XC40のガソリンエンジンモデルは多くの流通台数があり、多くの中からベストな一台を見つけるのは難しいと思います。

また、フルエレクトリックの電気自動車モデルである「リチャージ」は流通台数こそ多くはありませんが、電気自動車という点でどのように判断をすればよいのか迷うこともあると思います。

その際には是非トップランクへご相談ください。お客様の希望に沿った一台を探すお手伝いはもちろん、購入後の納車整備、定期点検までサポートを行える体制が整っています。一度、ホームページをご覧いただければご納得いただけると思います。

 

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