- 2024.07.21
- MEDIA INFORMATION , ニュース&トピックス
最新は最良?今だからこそ問いたいヘリテージモデル
久しぶりのブログ・・・
という事で・・・
やっぱりブログは【言霊】です
何でそんな話をするのかと言いますと・・・
最近はチャットGPTなるものが流行っています(笑)
AIなんかには負けない。
そんなことも思いましたので
私の中身のない頭をフル回転させて一生懸命、真面目?にご紹介します(笑)
そんな今回、ご紹介するのが・・・
C8がミッドシップ化した現在においては
最後の純粋なアメリカンスーパースポーツ、ズィーオーシックスです
何でこのタイミングでC7のZ06なのかと言いますと・・・
最近はC8コルベットの入庫が多くて
久しぶりにC7に乗りましたが・・・
やっぱりいい車だなと思ったから
という非常にシンプルな理由でございます
今回ご紹介する個体がマニュアルというのもポイントです
スーパーチャージャーによる武装で最高出力はベースモデルの466PSから659psに
最大トルクは64.2kg・m → 89.8kg・mというのがこの車のスペックですが
私の知る限り、650馬力を超えるマニュアル車ってほぼ存在しないはずで
市販車ではダッジ・バイパーのACRとこのC7コルベットZ06だけのはずなんです
だからといって特別な技術が無いと乗りこなせない車でもないというのが良いところ
乗りにくさや特有のクセみたいなものもありません
ロングノーズ・ショートデッキのFRスポーツ特有の伝統的なスタイルが何よりもC7の良さです
FR×でっかいV8エンジンという組み合わせの為、通常であれば前輪荷重が大きくなります
それに対応するためにこのC7が採用したスタイルは俗に言う【フロントミッドシップ】です
エンジンの位置をフロントタイヤよりも後ろにマウントすることによって
重いV8をフロントに搭載しても前後重量配分を適正値にする方法
前後重量の配分というのは理想的なのは50:50ですが
それに近づければ近づけられるほど直接的に速さに影響を与えますR
【当時】はミッドシップレイアウトとの競争で優位に立つための有効な手段で
このスタイルが結果として
コルベットが持つ70年の歴史で一貫した確固たる良さでもありました
ではなんで過去形なの?って話ですが(笑)
現行モデルはご存じの通りミッドシップレイアウトに変更を行いました
正直なお話・・・
変更という次元ではなくて
これは全く別の車になったという解釈が正しいです
とはいえミッドシップレイアウトが速さを追求していく上で絶対的な原理原則であるのは間違いありません
以前からもGMの中ではミッドシップへの変更を議論する場は多くあったと聞きます
ヨーロッパのスーパースポーツ、
フェラーリ・ランボルギーニ・マクラーレンといったメーカーたちと
同じ領域で肩を並べて速さを追求したいとするGMの野望ともいえるこのモデルチェンジなわけですが
とは言っても・・・
見方を変えてしまえば初代C1コルベットから紡いできた今までの長い歴史を否定したとも言えませんでしょうか(笑)
非常に悪い言い方ですが(笑)
だからこそ血統が途切れたと考えても無理はありません
でもこれは難しい話で
メーカーのシンボルでもあるコルベットを更に進化させるには
ミッドシップレイアウトにするしかなかったという事でもあります
成長戦略としては工業製品である以上、品質と技術の向上が常に求められるわけですし
FRではこれ以上、上のステージには行けない
そう判断したのかもしれません
という事は・・・
そう・・・
裏を返せばC7はFRの極地でもあるんですね
今回はそんなモデルの最上級Z06 ズィーオーシックスなわけです
ベースグレードと比べてフロントフェンダーが56ミリ、リアが80ミリワイド化され、
専用エアロの装着でどっしりと構えられたレーシングスタイルが特徴で
アメリカっぽく幅の効かせたデカいスタイルが印象的
659馬力を絞り出すスーパーチャージドエンジンはコルベット史上最も高いスペックを誇りますが
車重は1600㎏を下回り、速さを忠実に追い求めている仕様
他のグレードとはもう別の車だと思っていいかと思います
なので今C7コルベットを乗っている方にもお勧めできる車なんです
それをしかもマニュアルという事で改めて強調させて頂きたいです
何でかというと
どのメーカーもマニュアル設定を減らしているのが昨今の市況
もちろん、C8コルベットにもマニュアルはありません
それはそもそものニーズが減っているのはもちろんですが
そこに加えて人間がシフトチェンジするより機械にやらせた方が効率的という点もあったりします
例えばポルシェはPDKの方がラップタイムを縮められると話す方も多く、
このZ06もATの方が0-60マイル加速では速いという結果も出ています
まあ理論上はそうなんですが(笑)
そんなのは関係ありません(笑)
乗っていて楽しいほうが良いに決まってます
そういう数字では表せない部分が色濃く残る車なんです
当時のZ06の新車価格は1500万弱でしたが
C8コルベットのZ06を買おうとすれば2500万円ほどはしてしまいます
それを考えると
C8は価格もジャンルも別のカテゴリーに行ってしまったといえます
価格もスーパースポーツになってしまいました
初代から数えても70年の歴史を持つコルベットですが
その最後のマニュアルモデルZ06はヘリテージなモデルです
そしてC7コルベットは愛と夢と希望が詰まった一台
年々、流通する台数が顕著に減っている一台なので最近は余計にそう感じてしまいます
そんな一台は中央店に後生大事に保管しております