ニュース & トピックス
皆さんこんにちは。GT-R佐藤です。
今回はリアLSDの効きが甘くなってきたということでLSDのイニシャルトルクアップ大作戦を敢行しました!
32GT-Rのリヤフデファレンシャルには、純正で機械式LSDが装着されています。
オイル管理や走行条件によっても変わってきますが、ギヤとギヤを噛み合わせて使用される箇所だけに、内部パーツは消耗品としての交換が必要になってきます。
早速LSDを取り出します。LSDが入っているデフケースはマフラーやスタビ、左右のドライブシャフト等を外して取りますが、それほど手間はかかりません。
但し、デフケースの上側に付いているE-TSアクチュエーターユニットとABSセンサーは少々面倒くさいです。
取り出したデフケースのスプラインを回してみると、左右のまわりが逆方向に…
これではLSDの効きどころか、ただのフリーなデファレンシャルです(*_*)
ということで、チャッチャと分解してLSDを取り出しました。しかし、もう何回作業でLSDをバラしたことか…。
外すときにはデフオイルの汚れ具合や鉄粉、ギヤの欠け等がないかもチェックしながらバラします。
これがLSD本体になります。
ピニオンギアを中央に、両サイドにプレートとディスクが何枚も挟み込まれており、このプレートの枚数や組み合わせを変えることでLSDのイニシャルトルクを調整できるんですね。
フリクションディスク&プレートをバラしてみると、内側のツメがすっかりなくなっているディスクが何枚も(+o+) LSDが効くはずがないです…
32GT-RのLSD純正イニシャルトルクは約4~5kgf・mで、じつはフリクションディスク&プレートの並び順を変えることで、若干のイニシャルトルクアップを図れます(約6kgf・m程度)。
ただ今回は、プレートとディスクの全交換が必要となりました。
ちなみに純正LSDはR200タイプを使用していますが、NISMOのLSDもR200タイプということで、NISMOのディスクキットが流用可能です。
とくにオーバーホールを考えている方は、ローコストで純正よりもイニシャルトルクが上がるこのキットを利用しない手はないです。
※写真はNISMOカタログより
フリクションディスク&プレート類を新調します。
今回はお客様の要望で、イニシャルトルク高めの12kgf・m仕様を組み込みました。
組み込んだLSDをデフケースに収めます。
ここでバックラッシュ調整をおこなうのですが、当然一発では規定値内に収まることがないので、ひたすら地道に調整の繰り返しです…。
最後に「光明丹(こうみょうたん)」を塗り、リングギヤの歯当たり位置を調整します。
余談ですが、最近では環境にやさしい「新明丹」という製品も出ているみたいですね(^^;)
あとはLSDオイルを入れ、デフケースを元に戻して作業終了です。
確実にLSDの効きが復活することが分かっているので、作業中もワクワクが止まりません♪
試運転ではLSDがしっかり効いていることが確認できました。
これで安心してサーキット走行も楽しめますね!
担当:佐藤
【今日のどうでもいい豆知識】
ブロッコリーは花を食用としているキャベツの種類を品種改良し、現在の姿となった。 ちなみにカリフラワーはブロッコリーの突然変異で生まれ、品種改良を重ねて出来上がった野菜である。 |