ポルシェ認定中古車のメリットとは?安心して選ぶために知っておきたいポイント

ポルシェの中古車を購入するうえで外せない選択肢といえば、正規ディーラーで販売される「ポルシェ認定中古車」です。メーカーがお墨付きを与えたコンディションが担保されていることもあり、絶大な安心感があります。同時にデメリットも存在することも事実です。

今回は「ポルシェ認定中古車」のメリットとデメリットや、おすすめのユーザー像などを考察してみました。

目次

ポルシェ 認定中古車とは?

ポルシェ認定中古車とは「正規販売店から新車として販売された車両であり、初度登録から14年以内、走行距離20万km以内の車両であることの他、非改造車であること」が条件として課せられています。

2025年現在、2011年に登録されたモデルが対象となります。911であれば991型以降、ボクスター/ケイマンは987型以降、カイエンは958型(2代目)、マカン95B型(初代)、パナメーラは970型(初代)が適用範囲です。また、カイエンクーペ、パナメーラスポーツツーリスモ、タイカン、タイカンクロスツーリスモに関しても現行モデルが認定中古車の対象です。

そしてポルシェ認定中古車は、111の項目を含むチェックリストを使い、車両全体の状態と機能および車両に関する情報と履歴をメカニックが入念にチェックします。同時にポルシェの高い品質基準を満たすための整備も行います。車両の整備はすべてポルシェ純正部品を使用して実施します。これらすべての点検をクリアした車両のみ、「Porsche Approved」のステッカーが与えられます。

ポルシェ 認定中古車のメリットとは?

ひとことで表現するなら、「もっとも安心感のあるポルシェの中古車」であるといえます。初めてのポルシェなので、できるだけリスクを減らしたい、素性の良い個体を手に入れたい・・・など、ポルシェビギナーからベテランまで、幅広くおすすめできる中古車であるといえます。

ディーラーの下取り車など、新車時からの履歴が明確で、なおかつ低走行、内外装は良好なコンディションといった「素性の良い個体」が認定中古車として選ばれます。そこからさらに認定中古車の条件を満たすためのさまざまな点検整備が行われるのです。

さらに、保証期間12ヵ月および走行距離無制限の無料保証が付帯されます。また、有償ではありますが、12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月の保証延長が可能であり、この保証期間中も走行距離無制限の条件が適用されます。

これらの条件を整理すると、
  • すべてのポルシェセンターで利用可能(全世界で有効)
  • 初年度登録から最長15年までのポルシェ車を保証(加入条件は車齢14年/走行距離20万km以内)し、途中からでも加入が可能
  • 12か月、24か月、36か月の契約期間が選べる(保証期間中は走行距離無制限)
  • すべての車両コンポーネントが保証対象となり、車両の現在価値を上限として部品代と工賃をポルシェが100%負担(免責金額なし)
  • ポルシェ純正部品のみを使用
  • 車両を売却した場合(個人手配およびポルシェセンター経由)においても保証が継続される(ポルシェアシスタンスのモビリティ保証もオプションで付けることも可能)
経年劣化や自然消耗で修理した際に保証対象外となるコンポーネントは次のとおり

ワイパーブレード/タイヤ/ブレーキパッドとブレーキディスク/ショックアブソーバー/クラッチディスクとプレッシャープレート/ドライブベルト (ディフレクションとテンションローラーを含む)/スパークプラグ/バッテリー(高電圧バッテリーを含む)/PDCCリザーバータンク/クーラント/すべてのライトバルブ(キセノン、LEDは除く)/すべてのフィルター/フルード、オイル、グリス

※車両の機能に影響を及ぼさない外観および音響上の問題も、ポルシェアプルーブド保証の対象外となります。主な機能が外観や音響信号の伝達であるコンポーネントの場合、外観と音響に関する特定の問題が保証の対象となる場合があります。

ポルシェ 認定中古車のデメリットとは?

仕方がないとはいえ、「中古車相場よりも高めであること」がデメリットだといえます。しかし、これほど手厚いサポートが保証されているのであれば、納得できる方も多いのではないでしょうか。

また、初度登録から14年以内という規定がある以上、それ以前のモデルは範囲対象外です。空冷モデルの911や、初代ボクスターなどは対象外です。欲しいクルマが古いポルシェだった場合、認定中古車として手に入れることはほぼ不可能と考えた方がいいでしょう。

また、あくまでも「中古車」である以上、新車と同じクオリティやコンディションを期待するのは酷といえます。認定中古車は「可能な限り新車に近いコンディションの中古車」であることを念頭に置かなくてはなりません。多少の傷や汚れがあるのはある意味当然のこと。

また、故障に関しても、さまざまなメンテナンスを受けたうえで販売されているとはいえ、リスクがゼロとは限りません。新車でも故障することがあるくらいですから、中古車であれば(前オーナーの扱い方次第で)なおさらです。

認定中古車だからといって、完璧さを求めるのは現実的ではありません。

ポルシェ 認定中古車がおすすめのユーザーとは?

初めてポルシェを買うユーザーであればあるほど、多少予算オーバーでも認定中古車を選んだ方がいいでしょう。もともと素性の良い個体をベースにしっかりとメンテナンスが施されたうえで店頭に並べられたクルマであること。無償・有償の保証がしっかりしていること。

また、ポルシェ本来のコンディション、走行フィーリングを知るうえでも、新車の次に確実な選択肢といえば認定中古車しかないと言えます。また、点検時など、ディーラーに通うことでポルシェの世界に慣れていくことも意外と重要です。雰囲気に慣れていくうちに新車が欲しいと思うようになることでしょう。

ポルシェ 認定中古車をおすすめしないユーザーとは?

多少のトラブルを覚悟したうえで「とにかく安く手に入れたい」という人にとっては、ポルシェ認定中古車は割高に感じられるかもしれません。特に買取り業者を通じて中古車オークションに流れてくるクルマのなかには、ポルシェ認定中古車に該当するようなコンディションを持つ個体が紛れていることも珍しくありません。

また、信頼できる輸入車を得意とする、または専門とする中古車販売店との付き合いがあるなら、希望のモデルを伝えれば時間を掛けてでも探してくれるはずです。購入後のアフターフォローについても安心して任せられるなら、割高な認定中古車を選ぶ必要はないかもしれません。

さらに、先述したように、探しているポルシェが認定中古車の範囲適用外のモデルである場合、地道に中古車市場に流通している個体を探すしかありません。

ポルシェ911(空冷モデル)は認定中古車に含まれるのか?

最終モデルが1998年式である以上、認定中古車には該当しません。しかし、ごく稀に、ディーラーの認定中古車センターの店頭に並ぶことがありますが、保証対象外となります。

販売しているポルシェ正規ディーラーにクラシック部門が併設されていれば整備や修理を受け付けてくれます。

購入後、ポルシェ正規ディーラーのクラシック部門に点検と修理を依頼した場合、かなりの確率で「非常に高い見積もり」が出てくることを覚悟してください。ポルシェ本来の性能を発揮するための修理なので、交換が必要と思われる箇所を徹底的に洗い出します。つまり、可能な限り完璧に近い状態まで直すのです。それを認定中古車として扱ってしまうと車両本体価格が非常に高額になるため、保証対象外として販売されているのです(修理代はオーナーとなった人が負担)。

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探しているポルシェが認定中古車対象外だった場合、どうすればいいのか?

希望のモデルを探すと同時に、安心して愛車を任せられる整備工場を見つけることが非常に重要です。例えば空冷モデルが得意な専門店は日本国内にも数多く存在しますが、どのモデルが得意なのか(ナロー/930/964/993)は専門店によって異なります。自身の探しているポルシェと照らし合わせて、しっかりとメンテナンスしてくれそうな専門店をピックアップしておきましょう。「近場にあるからここでいいや」と安易に選ぶのは避けるべきです。

また、なかには一見さんお断りという専門店もあるため、ポルシェに精通した友人や知人を介して紹介してもらうようにしましょう。趣味車であればあるほど専門店の側も明確なポリシーを持っています。ショップとの相性が非常に重要な世界であることを認識しておく必要があります。

もし、そういったコネクションがゼロだったとしても大丈夫です。FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などで、オーナーさんに直接コンタクトを取り、事情を説明して紹介してもらうという手があります。たとえ面識がなくとも、事情を丁寧に説明し誠実に対応すれば、理解を得て協力してもらえることがあります。紹介で専門店に行けば「◯◯さんから話は聞いてるよ」と言ってもらえるため、状況を説明する手間を省けるだけでなく、「紹介という安心感」もあって話が早いのです。

初度登録から14年以上経過したポルシェであっても諦める必要はありません。輸入車に精通した整備工場や、自社整備工場を持つ輸入車専門店という受け皿があります。認定中古車は、良くも悪くもポルシェ純正部品のみで整備や部品交換が行われます。それがベストであることは疑いようのない事実ですが、同時にそれ相応の費用が掛かります。ディーラーに「社外品で対応できないか」とお願いしても、それは許されないことなのです。

その点、輸入車に精通した整備工場や、自社整備工場を持つ輸入車専門店であれば、独自のノウハウを活かし「この部品を使えば純正相当(OEM品)であり、その分、費用が抑えられますよ」といった提案をしてくれます。この柔軟な対応が大きなメリットといえます。

ポルシェの認定中古車にご興味のある方は、ぜひトップランクまでご相談ください。輸入車に精通したスタッフが、お客様のライフスタイルやご要望に合った最適な一台をご提案いたします。オンライン商談にも対応しており、遠方からでも安心してご購入いただけます。認定中古車はもちろん、対象外モデルのご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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