9年連続で「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」部門賞を受賞した、オールアルミ製の2.5L直列5気筒TFSIガソリン直噴ターボエンジンを搭載するRS3(スポーツバック/セダン)は、最高出力400馬力を誇る最強のエンジンです。このエンジンの特徴や魅力、そのパフォーマンスはどれほどなのでしょうか。
この記事では、直列5気筒ターボエンジンを搭載するアウディ RS3(スポーツバック/セダン)の特徴や走行性能の高さを解説します。コンパクトクラス最速の称号を持つモデルが気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。
アウディ RS3(8Y)のエンジン性能の特徴
アウディ RS3(スポーツバック/セダン)に搭載される2.5L直列5気筒TFSIガソリン直噴ターボエンジンは、最高出力400馬力、最大トルク500Nmを発生させるハイパフォーマンスエンジンです。
RS3(8Y)では、ハイパフォーマンスエンジンのパワーを最大限に引き出すため、7速Sトロニックトランスミッションと四輪駆動システム「クワトロ(quattro)」が組み合わされています。
RS3(8Y)に搭載される四輪駆動のクワトロシステムには、コンパクトで軽量な電子油圧制御式の多板クラッチが採用されています。また、前後アクスルにトルクを可変配分することにより、エンジンが発生する高い出力を確実に路面へ伝達し、優れた高速安定性と操縦安定性を実現するシステムです。
ハイパフォーマンスエンジンと駆動システムの組み合わせにより、停止状態から100km/hまでわずか3.8秒で加速します。さらに、車両開発のメイン舞台であるニュルブルクリンク北コースのラップレコードは、コンパクトクラス最速の7分40秒748を記録しました(2021年9月11日現在)。
なお、ニュルブルクリンクラップレコードは、2024年モデル発表時に、これまでのクラス記録を5秒以上も上回る7分33.123秒というタイムで、新たな記録を打ち立てました。
RS3は、コンパクトクラスA3シリーズ最強モデルであり、世界のコンパクトカーの中でもトップに君臨するモデルです。
アウディ RS3(8Y)の走行性能
アウディ RS3(スポーツバック/セダン)の走行性能について、さらに詳しく解説します。ここからは、主要スペックや優れたパフォーマンスを実現しているメカニズムについて紹介しますので、コンパクトクラス最強モデルとなった理由を詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。
基本的に共通スペックのRS3スポーツバックとRS3セダン
まず、アウディRS3(スポーツバック/セダン)の主要スペックを一覧で紹介します。
アウディRS3(スポーツバック/セダン)の主要スペック | ||
スポーツバック | セダン | |
全長 | 4,390mm | 4,540mm |
全幅 | 1,850mm | |
全高 | 1,435mm | 1,410mm |
ホイールベース | 2,630mm | |
最低地上高 | 125mm | 120mm |
最小回転半径 | 5.1m | |
乗車定員 | 5人 | |
車両重量 | 1,600kg | |
トランク容量 | 282L | 321L |
エンジン | 直列5気筒DOHCインタークーラー付ターボ | |
エンジン型式 | DNW | |
エンジン排気量 | 2,480cc | |
最高出力 | 294kW(400ps) / 5,600-7,000rpm | |
最大トルク | 500Nm(51kgm) / 2,250-5,600rpm | |
燃料タンク容量 | 56L | |
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | |
トランスミッション | 7速Sトロニックトランスミッション | |
駆動方式 | quattro(4WD) | |
フロントサスペンション | マクファーソンストラット式 | |
リアサスペンション | ウィッシュボーン式 | |
フロントブレーキ | ディスク | |
リアブレーキ | ディスク | |
フロントタイヤサイズ | 265/30R19 | |
リアタイヤサイズ | 245/35R19 | |
WLTCモード燃費 | 11.4km/L | |
価格(税込) | 8,300,000円 | 8,490,000円 |
アウディ RS3スポーツバックとRS3セダンを比較すると、全長、全高、最低地上高、トランク容量、価格が異なる一方、その他のスペックは同一です。
高次元でバランスの取れたハンドリング
ハンドリングは、従来モデルから見直された足まわりのセッティングにより、安定感あるスポーツドライビングを実現しています。
標準装備されるRSスポーツサスペンションは、RS3専用に新開発されたショックアブソーバーとバルブシステムが装着されています。このバルブシステムにより、ショックアブソーバーの伸び側および縮み側ともに従来モデル以上にレスポンスが向上しました。
また、オプションで用意されているRSダンピングコントロールサスペンションを装着すると、運転状況やアウディドライブセレクトで選択されたモードに合わせて、4つのショックアブソーバーが連続的かつ個別に調整されます。これまで以上に幅広い可変幅を持つサスペンションにより、快適性とスポーツ性の絶妙なバランスを実現しています。
アウディ初となるトルクスプリッターがもたらす意のままのコーナリング
コーナリング性能は、アウディ初のトルクスプリッター採用により、的確なライン取りを実現しています。
リアアクスルに組み合わされるこのテクノロジーは、左右のリアホイール間で駆動トルクを可変配分します。各ドライブシャフトは、電子制御式の湿式多板クラッチを備えており、走行状態に応じてシステムがコーナー外側の後輪のトルクを増加させます。
コーナリング中は、リアの外輪に多くのトルクを配分してアンダーステアを解消します。直進時は、リアの左右ホイールに均等にトルクを配分します。また、巡航する場面ではリヤの2つのクラッチを開放することでフロントアクスルのみにトルクを伝え、燃料消費を低減させます。
アウディドライブセレクトには、従来のコンフォート、オート、ダイナミック、インディビジュアル、エフィシェンシーの各モードに加え、リヤアクスルに配分されるトルクをリヤ外輪に100%配分してドリフト走行を容易にする「RSトルクリヤ」と、セミスリックタイヤに対応しサーキット走行に適した「RSパフォーマンス」を追加。
RSパフォーマンスモードでは、トルクスプリッターがアンダーステアとオーバーステアを最小限に抑制する特性となるため、狙った走行ラインを外すことなく、ダイナミックでスポーティな走りを実現します。
RS3(スポーツバック/セダン)のドライビングやコーナリングをさらに楽しめる要素は、アウディで最もエモーショナルな直列5気筒エンジンです。1-2-4-5-3の点火順序により発せられる独特なエンジンサウンドは、ドライバーの高揚感をさらに高めてくれます。アウディRS3に搭載される直列5気筒エンジンは、隣接するシリンダーと非隣接のシリンダーが交互に点火し、力強いリズムと個性的なハーモニーを奏でる魅力的なエンジンです。
思わずアクセルを踏み込みたくなる心地よいサウンドは、オーナーだけの特権といえるでしょう。
迫力あるRS専用デザイン
RS3(スポーツバック/セダン)のデザインは、先代モデルよりもさらにダイナミックでエモーショナルなものとなりました。
フロントは、よりワイドなRSバンパーを装着し、シングルフレームにハイグロスブラックのハニカムグリルが組み合わされています。ライトまわりは、フラットなウェッジシェイプLEDヘッドライトとLEDリアコンビネーションダイナミックターンインディケーターが標準装備されています。
フロントホイールアーチ後方には、新たなデザインエレメントとしてエアアウトレットを新設。フロントトレッドは、先代モデルと比較して約30mm拡大し、スポーツバックではリアトレッドも約10mmワイドになりました。
サイドは、ハイグロスブラックのロワーサイドシルを配し、大きく張り出したホイールアーチとともにRS3のボディにアクセントを与えています。
リアは、ディフューザーと2つの大型楕円形テールパイプが一体化されたRS専用リアバンパーにより、独自の後ろ姿を形成しています。
インテリアにもスポーティさを強調する数多くのRS専用コンポーネントを装着。スポーツモデルであることを感じられる室内です。
メーターは、12.3インチディスプレイのアウディバーチャルコクピットプラスを標準装備。マニュアルモードで作動するRS専用のシフトインジケーターは、グリーン、イエロー、レッドと色を変えながらレーシングカーのように点滅し、理想的なシフトアップタイミングをドライバーに知らせます。
また、10.1インチタッチディスプレイには、クーラント温度、エンジン温度、トランスミッションオイル温度、Gメーターを表示することが可能です。
さらに、RSモードボタンを配置した3スポークのRSスポーツマルチファンクションレザーステアリングをはじめ、カーボンアトラスのデコラティブパネルやRSロゴのエンボス加工が施されたRSスポーツシートなども標準装備しています。
RS3(スポーツバック/セダン)のエクステリア・インテリアは、アウディのハイパフォーマンスモデル「RS」であることを至る部分で感じられるデザインに仕上げられています。
アウディ RS3の実績は?
アウディ RS3は、世界一過酷なサーキットであり、かつ各自動車メーカーがクルマを開発する現場としても使っているニュルブルクリンク北コースで、コンパクトクラス最速ラップタイムの記録を保持しています。
また、RS3後期型がRS3前期型の記録を塗り替えていることからも、RS3(スポーツバック/セダン)は販売開始後も開発を継続され、進化を続けているといえるでしょう。
ライバルとなるホットハッチや高性能コンパクトモデルが多数存在する中で、珍しい直列5気筒エンジンを搭載するRS3(スポーツバック/セダン)は、真のコンパクトスポーツカーといっても過言ではありません。
扱いやすく、スポーツカー並みの走行性能と実力を持つモデルが欲しいという方は、アウディの高性能コンパクトスポーツハッチバックおよびセダンのRS3を検討してみてはいかがでしょうか。
アウディRS3(8Y型)に興味をお持ちの方は、ぜひトップランクまでお問い合わせください。
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