BMWの高性能モデルといえば「BMW M」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、BMW Mの他にもBMW車をベースとしたプレミアムハイパフォーマンスカーがあります。それが「BMW ALPINA」です。
今回は、BMW ALPINAにラインナップされていた3シリーズをベースとしたモデル「ALPINA B3(F30)」を紹介します。
どのようなモデルなのか、そもそもアルピナとはどのようなクルマを製造するメーカーなのかなどを解説します。ぜひ参考にしてください。
BMWアルピナB3(F30)とは?
BMWアルピナB3(F30)はどのようなモデルなのでしょうか。まず、BMWアルピナの位置づけや歴史を簡単に紹介します。
BMWアルピナのBMW内での位置づけとは?
BMWアルピナは、BMW内でプレミアムスポーツブランドとして位置づけられています。
BMW車をベースにしているBMWアルピナの各モデルは、オリジナルのホイールやエアロパーツなどに変更されているものの、BMWをベースにしていることがわかるスタイリングです。
エンジンやサスペンションなどパワーユニットをはじめとする駆動系などは、BMWアルピナオリジナル仕様に変更されています。また、車両識別番号(VIN)は、アルピナのものに打刻し直して出荷されます。
このことからも、BMWアルピナならではの仕様に仕上げていることへの強いこだわりがあると感じられるでしょう。
2022年、アルピナブランドは、BMWグループの一員となりました。これにより、これまでのパートナーシップという形態からBMWブランドの1つになります。また、2026年以降はBMWの高級車ラインナップになることも発表されました。
BMWアルピナの歴史
BMWアルピナは、チューニングパーツやドレスアップパーツなどを製造・販売しているメーカーです。また、BMWとパートナーシップを結んでおり、BMW車をベースとしたチューニングカーやコンプリートカーを製造・販売しています。ここでBMWアルピナの歴史を簡単に振り返っていきましょう。
- 1962年:ALPINAを創始したDr.ルドルフ・ボーフェンジーペンの息子として生まれたブルカルト・ボーフェンジーペンが新しいBMW 1500用のウェーバーツインキャブレターの開発に着手
- 1965年:1月1日、合資会社を設立
- 1967年:現在も受け継がれるブランドネームをデザインしたエンブレムを発表
- 1970年:欧州ツーリングカー選手権でALPINAが優勝する
- 1982年:日本の代理店「ニコル・オートモビルズ」オープン
- 1983年:ALPINAが正式な自動車メーカーとして登録される
- 1992年:自動車メーカーとして初となる電子クラッチマネージメントシステム「ALPINA SHIFT-TRONIC」を発表
- 1999年:ALPINAとして初となるディーゼル車を発表
- 2002年:BMW ALPINA Roadster V8 発表
- 2010年:日本市場にALPINAディーゼル車が導入される
- 2013年:ALPINA初のSUVを発表
- 2015年:ALPINA社創立50周年を迎える
- 2022年:ALPINAブランドがBMWグループとなる
- 2025年:BMWとALPINAの協力協定終了予定
- 2026年:BMWの高級車としてALPINAがラインナップされる予定
また、ALPINAの各モデルは、創業当初から結ばれているパートナーシップにより、BMWの保証を受けられることがポイントです。このような安心感やBMWのお墨付きという点もBMWアルピナが高く評価されているポイントの1つといえるでしょう。
BMWアルピナB3(F30)の特徴
BMWアルピナB3(F30)とはどのようなクルマなのでしょうか。エンジンやデザインについて解説します。
エンジン
BMWアルピナB3(F30)のエンジンは、BMWのバルブトロニック付き3.0L直噴直列6気筒(N55)をベースに改良を加えたものが搭載されています。
エンジンには、アルピナ独自の鋳造アルミ製クランクケース、鍛鋼製のクランクシャフト、NGK製スパークプラグなどを採用していることが特徴です。
さまざまな改良や変更などによって、BMWアルピナB3(F30)に搭載されるエンジンのスペックは、最高出力410ps/5,500-6,250rpm、最大トルク61.2kgm/3,000-4,000rpmとなっています。
エクステリアデザイン(エンブレム、アルミホイールなど)
エクステリアは、ベースとなる3シリーズのスタイリッシュさを活かしつつ、上品でスポーティなスタイリングです。
フロントスポイラー、ホイール、テールパイプ、エンブレムには、BMWアルピナ独自のパーツが装備されており、上質なスポーツモデルであることを控えめに主張しています。
BMWアルピナは、BMW純正オプションパーツや高性能モデルであるBMW Mのように、パーツを装着していることを主張するデザインや造形ではなく、ベースとなるモデルの素の状態を活かしたドレスアップやエアロパーツが採用されていることが特徴です。
控えめなパーツを装着することで、BMW 3シリーズのように見えるものの、ただならぬ雰囲気を放つモデルに仕上げるという絶妙なデザインがBMWアルピナの魅力の1つとなっています。
インテリア
インテリアは、機能的で上質な仕上がりとなっています。インテリアのパネルは、ブラックをベースにウッドパネルの加飾やブルーのアクセントが入るアルピナらしいカラーリングです。また、メーターもブルーをベースとしています。
シートは、コーナリング時に上半身と下半身をサポートするサイドサポート付きのスポーツシートを装備。ベースモデルよりサイドサポートが張り出しているものの、乗降や運転操作の妨げになることがない絶妙なサイズと形状になっているのもポイントです。
BMWアルピナB3(F30)のインテリアは、運転中に視界に入る内装やメーター、身体を預けるシートの感触などからBMWアルピナに乗っていることを感じさせてくれます。
BMWアルピナB3(F30)とMモデルとの比較
BMWアルピナB3(F30)を検討している方の中には、高性能スポーツモデルであるBMW M3(F80)とどちらにするか悩むという方もいるのではないでしょうか。ここでは、簡単にBMWアルピナB3(F30)とBMW M3(F80)の相違点を解説します。
アルピナB3(F30)とBMW M3(F80)の比較
BMWアルピナB3(F30)は、これまで解説してきたように、ラグジュアリーかつスポーツドライビングも楽しめるラグジュアリースポーツモデルです。エンジンは、3.0L直列6気筒ターボエンジンで、最高出力410ps/5,500-6,250rpm、最大トルク61.2kgm/3,000-4,000rpmとなっています。
一方、BMW M3(F80)は、サーキットでの優れたパフォーマンスを追求し、日常使いでも高い実用性を両立させた高性能スポーツモデルです。エンジンは、3.0L直列6気筒Mツインパワーターボエンジンで、最高出力431ps/5,500rpm-7,300rpm、最大トルク56.1kgm/1,850-5,500rpmとなっています。
どちらも優れたパフォーマンスを発揮する高性能モデルであることに違いはありません。ただ、デザインや質感、走りの方向性などがBMWアルピナとBMW Mで大きく異なります。
どちらが良いのかという点については好みによりますが、ラグジュアリー空間でスポーティな走りを楽しみたいのであればBMWアルピナ B3(F30)、走行性能を極めたスパルタンな走りを求めるのであればBMW M3(F80)がよいといえるでしょう。
BMWアルピナはどんな人におすすめ?
BMWアルピナは、どのような方におすすめなのでしょうか。ここではBMWアルピナが適している方やどのような場面で活躍するかを解説します。
結論、こんな方におすすめ
BMWアルピナは、希少性が高いモデルに乗りたいという方におすすめです。また、控えめな見た目の高性能車を求めている方にもBMWアルピナはぴったりといえるでしょう。
BMWアルピナは、スポーツモデルとラグジュアリーモデルのいいとこ取りをした贅沢なクルマです。ラグジュアリーで快適なクルマという側面と、スポーツカー並みの高いパフォーマンスを発揮するという側面を併せ持つBMWアルピナは、日常使いからスポーツドライビングまで幅広く対応できる高性能車といえるでしょう。
どのようなシーンで活躍するのか
BMWアルピナは、日常使いからスポーツ走行まで、さまざまな場面で活躍するクルマです。
日頃の通勤や買い物にBMWアルピナを使えば、上質な空間を持つラグジュアリーカーとしての魅力を存分に体感できます。山道や峠道、サーキットでは、ハイパフォーマンスモデル並みのスポーツドライビングを楽しめます。
このように、さまざまな場面に対応できるプレミアムスポーツモデルがBMWアルピナなのです。
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