「フェラーリと言えばサーキットを攻めるスーパーカー」というイメージを持つ方も少なくないかもしれません。ただ、フェラーリのラインナップは大きく2系統あり、ミッドシップV8のサーキット志向モデル群と並んで、代々大切にしてきた系譜としてFRパッケージのグランドツアラー群があります。かつての612スカリエッティや599 GTBフィオラノといったモデルが受け継いできたこの伝統的なFRフェラーリの流れの中にある1台が、フェラーリ ローマです。エレガントで流麗なデザイン、V8ツインターボエンジンの気持ち良さ、そしてロングツーリングを楽しむための穏やかな乗り味を備えたグランドツアラーとして、フェラーリFRモデルらしい優雅さを現代に体現する特別な1台。本記事では、フェラーリ ローマの魅力を、デザイン・パワートレイン・インテリア・購入時のポイントまで徹底解説します。
フェラーリ ローマとは|フェラーリが提案する「エレガント」な1台

フェラーリラインナップの中でのローマの位置づけ
フェラーリ ローマは2019年に発表され、翌年から販売が開始された2+2のフロントエンジン・グランドツアラーです。ローマの名は、いわゆる「甘い生活」の時代(1950〜1960年代)のイタリアの美意識、特にローマの街の華やかさとエレガンスをインスパイアしたモデルとして位置づけられました。フェラーリラインナップにおいては、ミッドシップV8を積んだサーキット志向のF8トリブートや296 GTBとはキャラクターを異にし、612スカリエッティや599 GTBから続くFRグランドツアラーの系譜を現代的に受け継ぐモデルです。
ピニンファリーナ系の系譜を感じさせるデザイン
ローマのデザインは、フェラーリ社内のフェラーリ・スタイリングセンターが手がけたモデルですが、往年のピニンファリーナ系の流麗で官能的なラインを色濃く感じさせる仕上がりが特徴です。近年のフェラーリが尖ったスポーツカー的デザインへとシフトしていく中で、ローマはあえて「優雅」「エレガント」という方向性を選んだ稀有な1台と言えます。フェラーリ好きの中には、往年のフェラーリの華やかな雰囲気を思い出して惹かれる方も少なくないはずです。
後継モデル「アマルフィ」との関係性
2025年に発表された後継モデル「アマルフィ」は、ローマの正常進化として登場しました。エンジンは同じ3.9L V8ツインターボをベースに改良され、出力はローマの620PSから640PSへと引き上げられています。ただし、日常使いの領域では20PSの差はあまり体感できないレベルであり、両車の違いはむしろデザインや装備の方向性に大きく現れています。
ローマ最大の魅力|他のフェラーリにはない優雅なデザイン

スポーツカーとしての尖りではなく、エレガンスを追求
ローマのデザインは、フェラーリのラインナップの中でも際立って「優雅」で「エレガント」な方向性を打ち出しています。空力を追求した過剰な造形やカーボンパーツの主張は控えめで、流麗なロングノーズと丸みを帯びたフォルムがボディ全体を柔らかく包み込むような美しさ。派手さで訴えるのではなく、大人の色気で語りかけてくる1台です。
往年のピニンファリーナ/アストンマーティンを彷彿とさせる佇まい
ローマを目にすると、一昔前のピニンファリーナデザインのフェラーリや、あるいは英国アストンマーティンのGTモデルさえも彷彿とさせる、独特のオーラを感じる方も少なくありません。「もしかするとアストンマーティンがよりスポーティな車を作ったのでは」と思わせるほどのエレガントな佇まいこそ、ローマ最大の魅力です。後継のアマルフィはヘッドライトなどの造形が刷新されて完成度がさらに高まった一方で、ローマが持っていた「優雅で華やかなオーラ」というムードはローマならではの魅力として際立っており、あえてローマの持つ独特の華やかさに惹かれる方は今も少なくありません。
ローマのエンジンとパワートレイン

3.9L V8ツインターボ(620PS)の実力
ローマのエンジンルームには、フェラーリを象徴する3.9L V8ツインターボ(F154 BH型)が搭載されています。最高出力620PS/5,750〜7,500rpm、最大トルク760Nm/3,000〜5,750rpmという十二分すぎるスペック。0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は320km/hに達します。フェラーリらしいエンジンサウンドと、V8ならではのスムーズなパワーデリバリーを味わえるユニットです。
日常使いでも快適なドライバビリティ
ローマは、フェラーリの中では日常使いに最も適した1台と言われるモデルの一つです。低速域から扱いやすい特性、8速デュアルクラッチトランスミッションの滑らかな変速、そしてグランドツアラーとしての洗練された乗り味により、街中でもストレスなく走らせられます。フェラーリの中でロングツーリングを楽しみたい方には、まさに理想的なパートナーです。
ローマのインテリアと2+2シートレイアウト

運転席と助手席が独立した「デュアルコックピット」の初期形
ローマのインテリアは、運転席と助手席がそれぞれ独立した領域を持つ「デュアルコックピット」レイアウトを採用しています。運転席側は運転に集中できる設計、助手席側もパッセンジャー専用のディスプレイなどが備わり、両席それぞれの世界観を演出。後継のアマルフィではさらにこの思想が進化して、助手席側もハンドルの付いていない運転席のようなデザインへと踏み込んでいますが、ローマは「運転席と助手席の役割の違い」がわかりやすい形で表現された初期形として、独自の魅力があります。
後席は「荷物置き」として割り切った設計
ローマは2+2のシートレイアウトですが、後席は実質的に「荷物置き」として使う割り切りが必要です。人が乗るには狭く、身長120cm程度までのお子様なら座れる可能性はあるものの、リュックサック程度の荷物を置くのに向いた設計と考えるのが現実的です。ファミリーカーとしての使い方は想定しないほうが良いでしょう。
ロングツーリングを支える快適性
シートやサスペンションのセッティングは、フェラーリの中でも快適性に振られた仕立てになっています。上質な素材で仕立てられた内装と、必要以上に硬すぎない足回りが、長距離のドライブでも疲れにくい快適性を実現しています。美しいエクステリア・インテリアとエンジンサウンドに酔いしれながら、気品のある佇まいのままドライブを楽しむ。そんな時間を最大化するために設計された1台です。
ローマはどんな人におすすめか

フェラーリで優雅にロングツーリングを楽しみたい人
「サーキットをガシガシ攻めるより、ワインディングや高速道路をロングツーリングで気持ちよく走りたい」。そんな価値観を持つ方に、ローマは理想の1台となります。ハードなスポーツカー感は控えめで、心地よい速さと快適性を両立したフェラーリを味わえます。
サーキット志向ではなく、街乗り・ワインディング志向の人
サーキットで極限のタイムを追いかけるのではなく、街乗りでも周囲の景色を楽しめる、ワインディングでもリラックスして流せる。そんな乗り方をしたい方に、ローマの穏やかで洗練された走りは非常に相性が良いモデルです。
アマルフィまでは狙わず、ローマのデザインを愛したい人
後継のアマルフィは装備・出力の両面で進化していますが、価格帯も上昇しています。「アマルフィまでは狙わないけれど、ローマの持つ洗練されたデザインに惹かれる」という方にとって、価格と満足感のバランスが取れた選択肢がローマです。
ローマ購入時に押さえておきたいポイント

新型フェラーリの7年間メンテナンスプログラム
フェラーリでは、新車購入時から一定年数の定期メンテナンスをカバーするプログラムが用意されています。特に近年のモデルでは、新車から7年間の定期メンテナンスがカバーされる「7年メンテナンスプログラム」が知られており、ローマもこの対象モデルです。中古車で購入する際も、このプログラムがどこまで残っているか、継承可能かは重要なチェックポイントとなります。
フェラーリ正規ディーラー整備の重要性
フェラーリの魅力を長く楽しむためには、フェラーリ正規ディーラーや専門知識を持つ整備工場での定期メンテナンスが重要になります。フェラーリは整備履歴とコンディションが、所有満足度にもリセールバリューにも直結するブランドであるため、整備履歴が継続している個体は、長期的にも評価が維持されやすい傾向があります。
フェラーリ ローマを購入するなら信頼できる輸入車専門店で

フェラーリ ローマは、かつてのFRフェラーリが持っていた優雅な世界観を現代に取り戻した、フェラーリの伝統的な魅力を大切にする1台です。もちろんサーキットに持ち込めばフェラーリらしい圧倒的なポテンシャルを発揮しますが、そんな速さを内に秘めつつも、目を三角にすることなく大人びた余裕をもってロングドライブを楽しめる。この洗練されたデザインからは想像もできないほどのポテンシャルを併せ持つ「二面性」こそが、ローマ最大の魅力と言えるでしょう。まさに理想的なグランドツアラーです。
ただし、フェラーリは整備履歴とコンディションが所有満足度にもリセールバリューにも直結するブランドです。輸入車専門店として豊富な取り扱い実績と自社サービス拠点を持つトップランクであれば、状態の良いローマを見極めてご提案するだけでなく、購入後のメンテナンスや保証も丁寧に整えてご案内できます。フェラーリ ローマの中古車を検討し始めたときは、ぜひ一度トップランクへご相談ください。

