新古車は買ってはいけない?実は賢い選択

「新古車は買ってはいけない?」という疑問を抱く方も多いかもしれませんが、実は新古車は賢い選択肢となることが多いです。新車に限りなく近いコンディションでありながら、より安価に手に入れられる新古車は、今や注目の的です。本記事では、新古車の定義や新車・中古車との違い、そして新古車を選ぶ際のポイントや注意点を詳しく解説します。

目次

新古車と新車・中古車の違い

以下では新古車と新車・中古車の違いについて詳しく解説します。

新古車の定義

「新古車」とは、まっさらな新車の状態からナンバーを取得し、名義が登録されている状態のクルマのことです。年度末や決算期に中古車として市場に出る「登録済未使用車(“済車”などとも)」も、新古車と同義です。

ひと言でいうなら「限りなく新車に近い状態を保った中古車」と解釈していいでしょう。少なくとも、中古車のなかではトップクラスのコンディションを有しているのが新古車だといえます。

新車との主な違い

決定的な違いは「所有車が決まっているか否か」です。つまり、新古車はファーストオーナーがすでに決まっている(登録されている)状態、ということです。

このファーストオーナーですが、多くの場合、正規ディーラーや中古車販売店などの名義となっており、個人の場合は稀です。

個人の場合は登録だけを行い、その後は法定点検時以外はクルマを動かさず、ガレージや倉庫などで眠らせておくパターンが考えられます。

モデルによっては、10年、20年後に新古車の状態で市場に姿を現すことで「奇跡のコンディション」として高値で取引されることもあります。

つまり、新車との違いは「書類上は中古車として位置づけられているだけ」であり、クルマとしてのコンディションはほぼ同じと考えていいでしょう。

さらには走行距離も少ない場合が多く、傷もない、ほぼ新車同然と解釈して良い場合が多いのです(とはいえ、念のため実車の傷確認は必須です)。また、新車よりも安価で手に入れられるケースが多く、しかも納期が早いので、自分の好みの仕様でなくても妥協できるなら、かなりお得な買いものと言えます。

中古車との主な違い

例え500キロでも走行し、オドメーター上に記録されてしまえば新古車とは言えなくなります。走ればボディは汚れますし、高速道路を走行すれば飛び石による傷がついている可能性もあります。

また、クルマを動かした以上、誰かがステアリングやシフトノブ、シートやドアなどに触れたことを意味します。ほんのわずかな差であったとしても明らかに使用感が出ることもあります(その後、クリーニングすれば分からなくなるレベルです)。

その結果「限りなく新古車に近い状態を維持した中古車」となるわけです。

新古車のメリット

新古車の購入を検討している方はメリットについても気になる方もいらっしゃると思います。以下では新古車購入のメリットについて詳しく解説します。

新車より安く購入できる

あくまでも中古車扱いのため大幅な値引きは期待できませんが、逆手に取れば中古車相場で限りなく新車に近いコンディションのクルマが手に入ります。

また、新車時に掛かる登録費用などの諸経費がすでに終わっているため(名義変更の手続きと費用は発生します)、結果として新車よりも安価で手に入ることが多いのです(希少車や超人気車種など、新古車でも「新車時+プレミア価格」で取引されるといった例外もあります)。

走行距離が少なく使用感も軽微

登録した場合だけの新古車であれば、走行距離は10〜100キロ未満というケースがほとんどです。これが新車とほぼ同じコンディションといわれる所以です。

もちろん、新古車であっても登録時にスタッフが触れたりすることはあります。しかし、高級な輸入車になればなるほどしっかりと養生を行う傾向があり、極力、オーナー以外の使用感を抑えるなどの配慮がなされている場合も多いのです。

よほど神経質でない限り、基本的に丁寧に扱われていると考えて良さそうです。

新車保証が継承できるケースも

「新古車 = 登録済未使用車」であることは冒頭で記したとおりです。新古車として売られているクルマは基本的に高年式であることが多く、古くても前年に登録されたというレベル。

つまり、新古車を購入して名義変更を行う際に新車保証を継続できるのです。また、追加でインポーターが定めている延長保証制度などに加入できることも多く、これは契約時に必ず確認しておきたいところです(あとから加入できる場合もありますが、契約時に済ませてしまった方が手間が掛からないためおすすめです)。

新古車の納車にかかる期間は、新車よりも早い

新車を契約してから納車されるまでの期間は、在庫車であれば早くて半月程度。これにボディコーティングやドライブレコーダーなどの取り付けを依頼すると、それぞれの業者に外注することになり、3週間〜1ヶ月程度の時間を要します。

また、契約後に自動車メーカーに発注する場合、早くても納車に1ヶ月かかります。最近はモデルによっては年単位での待ち時間も珍しくありません。

新古車なら、契約後すぐに車庫証明を申請し、名義変更を行えば10日〜半月程度で納車することも可能です。つまり「即納可能」であることも、新古車を選ぶ大きなメリットです。

新古車購入時の注意点:「買ってはいけない」と言われる背景

新古車について調べていると「買ってはいけない」という情報も目にしたことがあるのではないでしょうか。以下では新古車を購入する際の注意点について解説します。

初回車検までの期間が短い可能性

新車であれば初回車検まで3年間の「持ち時間」があります。しかし、新古車の場合、過去に登録を済ませた時点から初回車検までの時間が刻々と迫っています。

前年に登録した新古車であれば、登録からすでに1年以上の時間が経過している場合もあり、初回車検までの期間が2年を切っている可能性もあります。

このように、新車よりも安く、早く納車できる分、初回車検や新車保証などの期間満了日が短いことがデメリットとして挙げられます。この部分がどうしても納得できない場合は、思い切って新車を選んだ方がいいでしょう。

選択肢が限られる傾向がある

新古車を選ぶ際のデメリットとして忘れてはならないのは「選択肢が限られる」点が挙げられます。

内外装の色の組み合わせ、シートの表皮(革かファブリックなど)、オプション装備、そしてグレード。何かしらの妥協点を見出す必要があると考えるべきでしょう。

ディーラーオプションであれば交換や後付けが可能ですが、サンルーフなど、工場装着オプション(いわゆるメーカーオプション)は後付けができません。

それこそ、自分の好みと完全一致する新古車が見つかったら、それは奇跡だと思ってください。それほど自分の希望と完全一致する新古車を見つけるのは困難であるということを意味します。

売却時、ワンオーナーではないと扱われる

「限りなく新車に近い状態」であったとしても、新古車(つまりは中古車扱い)であることに変わりはありません。ファーストオーナーはディーラーなどの販売店で、セカンドオーナーは貴方という扱いになります。

(※車両の所有者が古物商をもつ販売店の場合、その名義は一定期間であればファーストオーナーとしてカウントされないルールがあります。)

つまり「ツーオーナーカー扱い」とみなされる可能性が高いのです。数年後、新古車として手に入れたクルマを下取り、あるいは買取業者に依頼するときにまったく同一仕様・走行距離の新車よりも低く査定される可能性があります。

このあたりは「買うときに新車よりも安く手に入ったのだから」と割り切る必要がありそうです。

新古車を賢く選ぶポイント

なるべく失敗は避けて良い状態の新古車を買いたい方に、新古車を選ぶポイントについて解説します。

車両の状態をしっかりチェック

新車同然の新古車だからといって細かくチェックしなくても安心というわけではありません。

塗装の洗車傷や運転席のドアグリップのひっかき傷、乗降時のサイドステップの汚れ、前後バンパーの擦り傷やホイールのガリ傷の有無、運転席のシートの擦れ具合(特にスポーツシートなど、サイドサポートが出っ張っている場合)など。

チェックしておいた方がいい箇所はいくつもあります。いちど納車されてしまうと、対応が難しくなることが多いため、契約前までにじっくりと実車確認することをおすすめします。

保証内容と継承可能かを確認

高年式である新古車だけに、新車保証やメーカー保証などの付帯サービスが継承できるかどうか、契約する前に必ず販売店に確認してください。

また、意外に発生するのが継承作業の忘れというアクシデントです。契約して無事に納車されたあと、各種保証内容の継続が完了したことを担当セールスが伝えない場合も稀にあるので注意が必要です。

後々、言った・言わないのトラブルにならないよう、何度も確認するようにしましょう。そうしないと、うっかり修理が必要になった場合に保証が適用されず、自費で支払うことになりかねないからです。

販売時期と値引き交渉のタイミング

新古車として長期在庫車(半年〜年をまたいでしまった場合など)であれば、ある程度の値引きが期待できます。一刻も早く売りたい「型落ち状態」になっているからです。

その一方で、足が速い新古車だと値引きはあまり期待できません。他にも新古車を狙うライバルが多いため、黙っていても売れていきます。

つまり、値引き額はゼロであってもやむなし(手に入るだけラッキー)という場合も多いでしょう。一般的に、新車よりも中古車の方が値引き額は低い傾向にあります。

ゴリ押しの値引きは行わず、数万円〜10万円程度でも合格ラインと考えるのが妥当です。

商談中は仮契約。最終的に契約書にサインをした人が所有者となる

近年「新車同然のコンディションでありながら、中古車並みに購入できる」という新古車の魅力が認知されつつあります。

装備や内外装の色の組み合わせ、オプション装備、そしてグレードなど、ある程度の妥協は必要ですが、それ以上に即納かつ安価で手に入るというメリットの方が上回っています。

新古車は1品モノ、万が一買い逃してしまった場合、似たような仕様を見つけるのは意外と困難です。どうしても気になるクルマが見つかった場合、すぐに販売店に連絡をして「本気で購入を検討しているので商談中にしてほしい」と伝えてみましょう。

運が良ければ並み居るライバルたちを抑えて、誰よりも早く契約できる可能性があります。しかし、それはあくまでも仮の話。決断を遅らせている間に、たとえ商談中であっても、他の購入希望者に先を越される可能性があります。

商談中だから安心と考えるのは早計です。可能な限り即断即決(家族会議が必要な場合はその日のうちに結論を出し、翌朝一番で担当セールスに購入の意思を連絡)を心掛けてください。最終的に契約書にサインをした方がオーナーとしての資格が得られるのです。

新古車の購入に悩まれている方は、ぜひトップランクまでお気軽にご相談ください。お客様の疑問や不安に丁寧にお答えし、最適な一台を見つけるお手伝いをいたします。オンライン商談も受け付けておりますので、どこからでもご相談いただけます。皆さまのご連絡をお待ちしております。

 

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