クルマを購入すると、納車までの間に「納車前整備」と呼ばれる点検整備が行われます。これは、新車でも中古車でも、納車前に状態を確認し必要な整備を行う工程です。
この納車前の点検作業を指して「納車整備」と呼ぶこともありますが、実施内容は車種や販売店によって異なります。今回は、この納車前整備について詳しく見ていきましょう。
新車・ディーラーの納車整備

新車とはいっても、完璧なコンディションというわけではありません。工場から出荷後にバッテリー電圧の低下や、タイヤの空気圧の変化が起こるなど、車両ごとに点検や調整が必要です。特に、走行に関わる安全機能を重点的にチェックします。
車両の基本的な機能の点検および調整
納車整備の内容はメーカーや販売店によって若干異なりますが、一般的には以下の項目が含まれます。
- エンジンの始動性の確認
- アイドリングの安定性の確認
- ブレーキおよびクラッチの効き具合の確認・調整
- ハンドル操作・タイヤの直進性の確認・調整
- ライト類(ヘッドライト・ウインカー・ブレーキランプ等)の点灯確認
- ワイパー・ウォッシャー液の動作確認
油脂類の点検・補充・交換
工場出荷時には最低限しか入っていない液体もあるため、規定量に合わせて補充・調整します。
- エンジンオイル量の確認
- 冷却水(LLC)の確認
- ブレーキフルードの確認
- ウインドウウォッシャー液の確認
- ATF(オートマチックトランスミッションフルード)の確認(必要な場合)
タイヤ・ホイール関係
輸送時に空気圧を高めに設定している場合もあり、クルマごとに設定された適正値に調整します。
- 空気圧の調整・補充
- ナットの締め付けトルク確認・調整
- ホイールバランスの点検・調整
外装・内装の最終チェック
内外装ともに「クルマ(ユーザーの期待値に達するレベル)としての完成度」を整えるための工程です。
- 塗装面やボディのキズ・へこみの有無の確認・調整(必要に応じて補修)
- ドアやトランクの開閉具合の確認・調整
- シートや内装パネルの汚れ・破損の確認(必要に応じて補修)
- ガラス・ミラーの状態の確認・調整
- 保護フィルムの除去、各部の清掃仕上げ
電装品・装備の動作確認
初期不良があればこの段階で修理や調整を行います。また、ディーラーオプション品の取付け(ドライブレコーダー、ETC、カーナビなど)もこの段階で行われます。
- カーナビゲーション・オーディオ・カメラ類の作動確認・調整
- パワーウィンドウ・ドアロック・スマートキーの動作確認
- メーター・警告灯の点灯確認
- エアコン・ヒーター類の作動確認
試運転(テストドライブ)
実際に公道を走らせることで、クルマに異常がないかを人間の体感で確認します。
- 短距離走行(1〜3km程度)での確認
- エンジン音・加速感・制動力
- 異音や振動の有無
- ステアリングセンターのずれ
書類・システム関連のセットアップ
ユーザーに引き渡すために必要な書類や各種装備のセットアップを行います。
- 車検証・保証書・取扱説明書の準備
- メンテナンスノートの記入
- 車両登録・希望ナンバー手続き
- ナビやメーター類の初期設定(時計・言語・燃費計など)
- ETCのセットアップ
輸入車に精通した中古車販売店の納車整備

輸入車に精通した中古車販売店では、納車整備は単なる点検作業ではなく「再整備」および「再調整」が特に重要な意味合いを持ちます。
輸入車は国産車に比べて電子制御系の複雑さや消耗部品の劣化スピードが早い傾向があるため、納車整備は「安全かつ快適に、日本の道路環境で使える状態」に仕立てる重要な工程といえます。
エンジン系統の点検・整備
特に欧州車はオイル消費量や劣化の度合いをチェックしたうえで「静粛性」「始動性」「熱管理」を重視した点検が行われます。
- エンジンオイルおよびオイルフィルターの交換
- スパークプラグ・イグニッションコイルの点検(必要に応じて交換)
- エアフィルターの清掃または交換
- 補機ベルト・テンショナーの状態確認
- 冷却水(LLC)の漏れ・劣化確認(必要に応じて交換)
足回り・ブレーキ系統の整備
高年式でも輸入車はサスペンションがデリケートなため、「異音ゼロ」レベルまで追い込む整備を行う店舗もあります。
- ブレーキパッド・ローターの摩耗測定(必要に応じて交換)
- ブレーキキャリパーの作動確認(固着や戻り不良の有無の確認・調整)
- サスペンションのガタ・オイル漏れの点検
- ショックアブソーバー、ブッシュ類の劣化チェック
- タイヤの溝・偏摩耗・空気圧・製造年週の確認
電装・電子制御系統の診断
電子制御が多い輸入車では、「テスター診断なくして整備なし」が常識です。内部エラーを消去せず納車すれば、数日で警告灯が点灯することもあります。
- 専用テスターによるECU診断
- 故障コードの読み出しとリセット、ソフトウェア更新
- エアバッグ・ABS・トランスミッション制御の動作確認
- 各種センサー(O2センサー・エアフロ・車速など)の数値点検
駆動系・トランスミッション関係
輸入車ではATFが「無交換指定」とされることもありますが、専門店では実際の劣化具合を見て予防整備として交換するケースが多いようです。
- ATFまたはDCTオイルの状態確認(必要に応じて交換)
- ミッションマウント・ドライブシャフトブーツの点検
- クラッチ系統(MT車)の踏み込み感・作動確認(必要に応じて調整)
冷暖房・空調系統
欧州車ではブロアモーターやサーボモーターの不具合が比較的多いため、異音や風量の偏りにも注意が払われます。
- エアコンガス圧・コンプレッサー作動確認(必要に応じて交換)
- ヒーター機能・温度センサーの点検(必要に応じて交換)
- エアコンフィルターの清掃または交換
外装・内装の最終仕上げ
外装・内装の仕上げは「見た目のリフレッシュ」だけでなく、「前オーナーの痕跡を消し、新しい所有感を提供する」ことが目的です。
- ボディの磨き・コーティング施工(無償サービスまたは有償オプションの場合あり)
- 小キズ・タッチアップ補修(必要に応じて行う)
- 内装のクリーニング・除菌・消臭処理(無償サービスまたは有償オプションの場合あり)
- 電動シート・ミラー・ウインドウの作動確認
灯火類・保安部品の確認
並行輸入車の場合は、日本の保安基準に合うよう光軸や色の変更を行うこともあります。
- ヘッドライトの光軸調整(左側通行用に補正)
- ウインカー・ブレーキランプの点灯色確認(法規適合)
- ホーン・ワイパー・ウォッシャーの作動チェック
試運転・最終診断
試運転後に再度リフトアップし、オイル漏れやボルト緩みを再確認してから納車します。
- 市街地および高速走行を想定したテストコースを設定し、試運転を実施
- 加減速・シフトショック・ステアリングセンターの確認
- 足回りの異音・振動の最終確認
書類・保証・登録関連
多くの輸入車専門店では、独自の基準を設けて「整備済み・保証付き」を販売品質の証としています。
- 整備記録簿・診断レポートの作成
- 自社保証・延長保証の付与
- 車検整備や名義変更の代行
- 取扱説明書・整備履歴の整備
納車整備について(一般的な中古車販売店の場合)

中古車販売店における納車整備とは「現状の商品車(中古車)から日常使用可能な状態に仕上げる工程」です。
この整備は法定義務ではありませんが、多くの販売店が自社の信頼性を示すサービスとして行っています。ただし、基準は店舗ごとに異なります。
基本機能の点検・調整
「走る・曲がる・止まる」という車の基本性能に関わる項目を重点的に確認します。
- エンジンの始動確認・異音の有無(必要に応じて調整)
- ブレーキの効き具合・ペダルの踏みしろ確認(必要に応じて調整)
- ステアリングのガタつき・直進性の確認(必要に応じて調整)
- ライト類(ヘッドライト、ブレーキランプ、ウインカー等)の点灯確認(必要に応じて調整)
- ワイパー・ウォッシャー液の作動確認(必要に応じて補充)
油脂類の点検・補充・交換
展示期間が長い中古車では、液体類の劣化が進んでいることがあるため、安全性確保のためのリフレッシュ作業が行われます。
- エンジンオイルの量・状態確認(必要に応じて交換)
- ブレーキフルードの量・汚れ確認
- 冷却水(LLC)の量と漏れ確認
- ウィンドウウォッシャー液の補充
- バッテリー電圧・充電状態の確認
足回り・タイヤ・下回りの点検
特に中古車は前オーナーの使用状況により状態がかなり異なるため、「走行中の異音や振動を防ぐ目的」で細かく確認します。
- タイヤの摩耗・ひび割れ・空気圧調整
- ホイールナットの締め付けトルク確認
- サスペンションやブーツ類の破れ・オイル漏れ確認
- ブレーキパッド・ローターの摩耗チェック
消耗品の点検・交換
販売店によっては、基本料金内で交換する範囲が明確に設定されています(例:「納車整備費に含まれるのはオイル・フィルター・ワイパーのみ」など)。
- エンジンオイルフィルターの交換(必要に応じて交換)
- エアクリーナー・エアコンフィルターの点検・清掃(必要に応じて交換)
- ワイパーブレードの交換
- バッテリーの点検(必要に応じて交換)
外装・内装のクリーニング・仕上げ
納車時のユーザーの満足度を高める目的があります。
- ボディ洗車・ワックス仕上げ・簡易コーティング
- 車内清掃・除菌・消臭
- マット・シート・ダッシュボードの清掃・艶出し
- ガラスの油膜除去・撥水処理
試運転(テストドライブ)
- 短距離走行による加減速・ブレーキの確認
- 走行中の異音・振動の有無確認
- エンジン温度・アイドリングの安定性
実際に走らせてみて、整備後に問題がないかを体感的に確認します。「静粛性」「ステアリングの戻り」「足回りの違和感」など、経験に基づいた最終チェックです。
書類・保証関連の確認
- 車検証・整備記録簿の確認・整理
- 保証書の作成(自社保証や有償延長保証)
- 取扱説明書・スペアキーの有無確認
- 登録・名義変更手続きの準備
中古車の場合、車歴の透明性と法的整備も納車準備の一部です。
安心できる納車整備とは?

中古輸入車は、国産車に比べて電装品の精度が低く、また日本の機構に適していないことがあります。
そのため「安心できる納車整備」は重要な意味を持ちます。単なる点検整備にとどまらず、「クルマ本来の性能を再現し、納車後のトラブルを未然に防ぐための体系的な整備」を意味するのです。
専用診断機による電子制御系のチェック
現代の輸入車は電子制御の集合体であり「故障が起きる前の兆候」を検出できるかが重要です。信頼できる整備工場では、メーカー純正または同等レベルの診断機を常備しています。
- OBD(車載診断装置)を用いたエラーログの読取・消去
- メーカー専用診断機(例:VCDS、ISTA、XENTRYなど)による制御ユニット全体の診断
- エンジン・トランスミッション・ABS・エアバッグ・エアコンなど各制御系統の状態確認
下回り・足回りの入念な点検と整備
欧州車を中心に足回りの消耗が早い傾向があるため、納車前にしっかりと点検・交換しておくことで、納車後の異音や操舵の違和感を防止します。
- ブッシュ類・アーム類の亀裂、ガタつきの確認
- サスペンションやショックアブソーバーのオイル漏れ点検
- ドライブシャフトブーツ、ステアリングラックブーツの劣化確認
- ブレーキパッド・ローター厚の測定と交換基準の確認
オイル・フィルター類の総点検・交換
特に輸入車は純正指定オイルや専用添加剤の使用が求められる場合があり、これを怠るとエンジン内部の摩耗やミッション不調の原因になります。
- エンジンオイル・オイルフィルター交換(メーカー指定粘度・規格に準拠)
- ATFの状態確認・必要に応じて交換
- 冷却水、ブレーキフルード、パワステフルードなどの量・劣化度確認、必要に応じて交換
- 燃料フィルター、キャビンフィルター、エアフィルター交換、必要に応じて交換
電装系・センサー系の作動確認
輸入車では電装トラブルが多いため、単なる動作確認ではなく、電圧降下テストやリーク電流チェックまで行うこともあります。
- ライト類、ウインカー、ワイパー、パワーウインドウ、シートヒーター等の動作確認・調整
- バッテリーの電圧・充電効率・CCA(始動性能)の測定
- オルタネーター(発電機)の出力確認
下回り洗浄・防錆処理
特に欧州車は塩害や湿気に弱いため、下回りの防錆処理が長期的なコンディション維持の鍵となります。
- スチーム洗浄による下回りの汚れ・油分除去
- シャーシブラックまたは防錆コーティングの施工(必要に応じて)
試運転による最終確認
実走による「感覚的な異常の有無」を確かめる工程であり、熟練した整備士ほど、ここでクルマの“性格”や潜在的な不具合を念入りにチェックします。
- 発進・加速・減速時の挙動や振動の確認
- アイドリングの安定性、変速ショックの有無、ブレーキの直進性
- ハンドルのセンターずれ、異音、電子制御系の警告灯確認
納車整備の中身を知っておいた方がいい理由

中古車を購入する際、「走行距離」や「外装の状態」に目を向ける人が多い一方で、納車整備の内容を確認する人は意外と少ないのが実情です。しかし、納車整備はクルマの「外見では分からないコンディション」を把握するうえで極めて重要な工程です。
中古車は「状態が一台ごとに違う」
中古車は新車と異なり、前オーナーの使用環境・整備履歴・保管状態がすべて異なります。例えば、同じ走行距離のクルマでも、定期的にオイル交換をしていた車両と、放置気味でメンテナンスを怠った車両とでは、内部コンディションに大きな差が生じます。
そのため「どの部分を、どの程度整備したか」を知ることで、その車の実際の健康状態を見極めることができるのです。
「納車整備込み」の価格でも、整備の内容は販売店ごとに異なる
「納車整備付き」と表記されていても、その作業範囲や深さは販売店によって大きく異なります。例えば「A店:オイル交換とライト点検のみ(簡易チェック)」「B店:法定点検相当の分解整備+試運転(本格整備)」。
どちらも「整備済み」と表現される場合がありますが、実際には安全性・耐久性・納車後の安心感がまったく異なります。整備項目を確認することで「価格差の理由」や「販売店の姿勢」が見えてきます。
納車整備を理解することで「保証内容の信頼性」が判断できる
保証を付けて販売する店舗も増えていますが、整備が不十分な状態で納車されたクルマは、保証期間内にトラブルが起きやすく、結果的に修理の手間や時間を費やすことになります。
逆に、整備内容が明確で、実施記録が残っているクルマは、保証請求時にもトラブルが少なく、販売店との信頼関係を保ちやすい傾向があります。
「整備記録の開示」は販売店の誠実さを測る指標になる
納車整備の詳細を質問した際、販売店が丁寧に説明できるかどうかは、店舗や運営会社の質を見極めるうえで重要な指針です。明確な整備項目・交換部品リストを提示できる → 信頼性が高い「すべて点検済みです」「問題ありません」だけの説明の場合は要注意です。
整備の透明性が高い店舗ほど、アフターサービスも丁寧で長期的な信頼を築きやすいといえます。
将来のメンテナンス計画を立てやすくなる
納車整備の内容を把握しておけば、「次に交換が必要な時期」や「消耗部品の寿命」を予測しやすくなります。例えば、「納車時にタイヤを新品交換 → 3〜4年後の出費を想定」「バッテリーを2年使用 → 次回交換時期を管理」など、このように、維持費の見通しを立てるうえでも不可欠な情報となります。
中古車購入を「価格だけ」で判断しなくなる
整備内容を理解している人ほど、「安さ」だけではクルマ(特に中古車)を選ばなくなります。同じ車種・年式でも、納車整備が丁寧なクルマ → 初期トラブルが少なく、結果的にコスパが良いだけでなく、整備が不十分なクルマ → 安くても後々の修理費が高額になります。
つまり、整備の中身を知ることは、「賢い買い物をするための知識」でもあるのです。
素人でも納車整備の内容について確認すべきこととは?

中古車は1台ごとに状態が異なるため、「どの程度の整備が行われるのか?」をしっかりと把握することが、納車されたあとの安全性・信頼性・維持費につながります。以下の項目を確認することで、販売店の整備品質と誠実さを見極めることができます。
整備の「実施範囲」と「内容」について確認する
「どの項目を点検・交換するのか」といった基本的な内容を確認する必要があります。販売店に以下のような質問をしてみてください。「納車整備では、どの部分を点検・整備していただけますか?」「交換予定の部品や油脂類はありますか?」「法定点検に相当する整備内容ですか? それとも簡易的なチェックのみですか?」……などです。
もし自信がない場合は、家族や友人知人など、クルマに精通した人に助けてもらってください(それだけ重要なポイント、というわけです)。店舗によっては「オイル交換だけ」「ライト類の点検のみ」など、簡易的かつ最低限の作業しか含まれない場合もあるため、「点検整備付き」という表現を鵜呑みにしてはいけません。
消耗品の交換有無と使用する部品の種類
中古車のコンディションを維持するうえで、消耗品の扱いは非常に重要です。具体的には、次の項目について確認します。
「エンジンオイル・オイルフィルターの交換の有無」「ブレーキパッド・ローターの残量と交換する基準(」「バッテリーの状態(新品交換か、点検のみか)」「タイヤの溝・年式・空気圧調整の有無」「エアコンフィルターやワイパーゴムの交換」です。
同様に重要なポイントとして、「純正部品」か「社外品」なのかも要確認です。純正部品の指定がある輸入車では、非純正部品の使用が故障や不具合を招く場合もあるため、その点のノウハウを熟知していない店舗から購入するとトラブルの元となりかねません。
気をつけた方がいい納車整備とは?

整備を実施する場所と担当者の資格の有無
信頼できる点検整備が行われるかどうかは、整備工場の設備や環境、人材の質に左右されます。確認すべき内容とは「整備は自社工場で行いますか? それとも外注ですか?」「整備士は国家資格を持っていますか?」「整備記録簿(点検整備記録)は発行されますか?」などです。
自社認証工場・指定工場を持つ店舗であれば、国が定める一定の品質基準に基づいた整備が行われていると判断できます。
診断機や専用設備の有無(特に輸入車の場合)
輸入車は電子制御が高度であり、専用の診断機(メーカー純正または対応機)がなければ、エラーの正確な把握やリセットができません。「診断機による電子制御系のチェックは行われますか?」「エラーログ(故障履歴)は確認・消去されていますか?」です。
診断機を用いた整備が行われている場合、隠れた故障を未然に防ぐ確率が格段に高まります。
納車整備費用の内訳と保証内容
納車整備費が見積書に含まれている場合、「その金額で何をどこまでやってくれるのか」を明確にしておくことが大切であり重要なポイントです。具体的な質問例として「この整備費には、部品交換費用も含まれていますか?」「整備後の保証はどのくらいの期間・範囲ですか?」「保証対象外になるケースはありますか?」が挙げられます。
金額だけで判断せず、整備内容とのバランスを見ることが重要です。
トップランクの納車整備の特長と強みとは?

これらのポイントを踏まえて、当社の納車整備の特長と強みについてご紹介します。
まず、クルマのご契約および入金確認後、トップランクのサービス工場にて徹底した点検・整備を実施致します。整備工場へクルマが入庫したら、まず、車体の傷のチェックをお願いします。次に、車内の傷や汚れ防止のためにカバーと養生をします。
この段階でようやく実際に整備準備段階に到達しました。その後、試運転をして、走行に異常がないかを確かめるのはもちろんのこと、クルーズコントロールや安全性能システムなどの各種機能の確認も行っていきます。
試運転後は工場に戻り、メカニックによる187項目に及ぶ点検と消耗部品の交換、そして再度試運転を行いクルマの状態をしっかり確認いたします。じっくりかつ丁寧に、広範囲にわたって点検整備(必要に応じて交換)を行うため、ご納車までに通常2〜4週間ほどのお時間を要します。
もし、ご納車をお急ぎの場合は担当セールスにご相談ください。また、ご納車後は6か月点検を無償で行っております。安心してカーライフをお楽しみいただけるよう、万全の体制でサポートしてまいります。
トップランクの納車前点検一覧について

以下に、メカニックによる187項目に及ぶ点検と消耗部品の交換する項目を列挙しました。
エンジンルーム・下廻り点検
- ハンドル遊び、緩み
- ギヤボックス取付の緩み、オイル漏れ、量
- ロッド、アーム類の緩み、がた、損傷
- ポールジョイントのダストブーツの亀裂、損傷
- ステアリングコラムジョイント部の損傷、作動具合
- パワステ装置取付の緩み、オイル漏れ、量
- パワステ装置のベルトの緩み、損傷
- ベルトテンショナーおよびプーリーのがた、損傷、作動状態
- エンジンマウントの状態、損傷、劣化
- エアクリーナーの汚れ、つまり
- オルタネーターベルト緩み、損傷、テンショナーの作動、異音、損傷
- タイミングベルト緩み、損傷、テンショナーおよびプーリーの作動、異音、損傷
- エンジンオイルの汚れ、フィルターの詰まり
- 潤滑装置のオイル漏れ、量
- 燃料パイプ、ホース、タンクの取付状態、損傷
- 燃料装置の燃料漏れ
- エンジン始動具合、異音
- 低速(アイドル)および加速の状態(無負荷時)
- エキゾーストパイプ、マフラー取付部の緩み、損傷
- アクセルペダルの作動状態
- 冷却水の安定温度
- 冷却水の汚れ、漏れ、量
- ラジエーターキャップの機能
- 専用故障診断装置によるエンジン基本調整
- クラッチペダルの遊び、切れた時の床板との隙間
- クラッチフルードリザーバタンクの液量
- トランスミッション操作機構のがた、オイル漏れ、汚れ、量
- 電子制御オートマチックトランスミッションのシステム点検
- セミオートマチックトランスミッションのシステム点検
- プロペラシャフト連結部緩み、ユニバーサルジョイントのがた
- アウトプットシャフト、プロペラシャフトのスプラインのがた
- ドライブシャフトユニバーサルジョイント部のがた
- ドライブシャフトユニバーサルジョイント部ダストブーツの亀裂、損傷
- ディファレンシャルおよびトランスファケースの外傷
- ディファレンシャルインプットフランジのがた
- ファイナルドライブ(デフおよびトランスファ含)のオイル漏れ
- エアコン装置ホース、配管の劣化、損傷、漏れ、ガス量
- コンプレッサの作動状態、ガス漏れ、マグネットクラッチの状態
- コンプレッサーベルトの緩み、損傷
- ベルトテンショナーおよびプーリのがた、損傷、作動状態
- 調整用ブロアモーターの作動、風量、異音、吹き出し口の状態
- 排気ガス状態
- ブローバイガス還元装置のメターリングバルブの状態
- ブローバイガス還元装置の配管の劣化
- 燃料蒸発ガス排出抑止装置の配管などの劣化、損傷
- 燃料蒸発ガス排出抑止装置のチェックバルブの機能
- チャコールキャニスタの詰まり、損傷
- 触媒等の排出ガス減少装置取付部の緩み、破損
- 二次空気供給装置の機能
- 排出ガス再循環装置の機能
- 減速時排出ガス減少装置の機能
- 一酸化炭素等発散防止装置の配管の損傷、取付状態
- 熱害防止装置の遮熱板取付部の緩み、損傷
- 電子制御記憶装置メモリーの内容確認
- 専用故障診断装置による診断
- 事故、修復履歴
- 標準外装着部品の有無
足廻り点検
- ペダルの遊び・踏み込んだ時の床板との隙間
- ブレーキホースおよびパイプの取付状態、破損、液漏れ
- ブレーキマスターシリンダーの液漏れ
- 倍力装置の取付状態、作動、エア漏れ
- ディスクキャリパーまたはホイールシリンダの液漏れ
- Fブレーキパッドまたはライニングの摩耗
- Rブレーキパッドまたはライニングの摩耗
- Fブレーキパッドまたはドラムの摩耗、損傷
- Rブレーキパッドまたはドラムの摩耗、損傷
- ドラムとライニングの隙間
- ブレーキフルードリザーバタンクの液量
- ABS警告ランプの点灯状態、ABSシステムの作動
- 専用故障装置によるABSシステム診断
- パーキングブレーキまたはブレーキペダルの引きしろまたは踏みしろ
- パーキングブレーキロッド、ケーブル類の緩み、がた、損傷
- Fタイヤサイズの確認
- Rタイヤサイズの確認
- 空気圧、亀裂、損傷
- 溝の深さ、片摩耗
- ホイールサイズおよび安全基準
- ホイールディスクおよびリムの変形、損傷
- ホイールナットまたはボルトの緩み
- フロントホイールのがた、グリースの充填
- リアホイールのがた、グリースの充填
- ホイールアライメントの状態
- 操舵輪の左右切れ角
- サスペンションおよびアーム類のへたり、損傷、がた
- ショックアブソーバ取付部のがた、オイル漏れ
- 電子制御サスペンションのシステム点検
- エアサスペンションの漏れ、劣化、亀裂、損傷
- ハイドロシステムの漏れ、劣化、亀裂、損傷
電装・機能装備点検
- バッテリー液レベル、比重、充電量
- オルタネーター発電量
- バッテリーターミナル部の緩み、腐食
- スパークプラグの劣化、損傷
- ハイテンションコードの劣化、損傷、接続部の緩み
- ディストリビュータキャップ、ロータの劣化、破損、点火時期
- 電気配線の接続部の緩み、損傷
- ワイパーゴムの劣化、アームの劣化、損傷
- ライト類の点灯、点滅具合、汚れおよび破損
- 各ガラス損傷の有無
- メーターパネルの点灯
- 各部イルミネーションの点灯
- フロントルームランプの点灯
- ステアリング調整機構の作動状態
- ウィンカーレバーの作動状態
- ワイパースイッチの作動状態
- ウィンドウウォッシャーの作動状態
- ホーン作動状態
- 集中ドアロック、ドアロックの作動状態
- パワーウィンドウスイッチ作動、パワーウィンドウ作動状態
- ドアミラー調整機能、ドアミラーリトラクトの作動状態
- ルームミラー取付状態
- シート調整装置の作動状態
- シートヒーター・ベンチレーターの作動状態
- A/Cスイッチの作動状態
- エアコンルーバー
- オーディオ各メディアの作動状態
- ナビゲーションの作動状態
- マルチコントロールの作動状態
- ハザードスイッチ
- ドリンクホルダーの損傷、汚れ
- シガー灰皿の損傷、汚れ
- サンバイザーの損傷、汚れ、バニティミラーの損傷
- シートベルトのロック機能、巻き取り装置の作動
- サンルーフチルトオープンの作動状況
- リア電動ブラインドの作動状態
- パワーウィンドウスイッチ作動、パワーウィンドウ作動状態
- グローブボックス損傷、汚れ
- ドアロック作動状態
- ドリンクホルダーの損傷、汚れ
- シートベルトのロック機能、巻き取り装置の作動
- シート調整装置の作動状態
- センターコンソールの損傷、汚れ
- エアコンルーバー
- サンバイザーの損傷、汚れ、バニティミラーの損傷
- パワーウィンドウスイッチ作動、パワーウィンドウ作動状態
- ドアロック作動状態
- ドリンクホルダーの損傷、汚れ
- シートベルトのロック機能、巻き取り装置の作動
- シート調整装置の作動状態
- センターコンソールの損傷、汚れ
- エアコンルーバー
- リアエアコンの作動状態
- 灰皿やバニティミラーの損傷、汚れ
- シートアレンジ機構の作動状態
- サイドブラインドの作動状態
- パワーウィンドウスイッチ作動、パワーウィンドウ作動状態
- ドアロック作動状態
- ドリンクホルダーの損傷、汚れ
- シートベルトのロック機能、巻き取り装置の作動
- シート調整装置の作動状態
- エアコンルーバー
- 灰皿やバニティミラーの損傷、汚れ
- シートアレンジ機構の作動状態
- サイドブラインドの作動状態
- ドリンクホルダーの損傷、汚れ
- シートベルトのロック機能、巻き取り装置の作動
- シート調整装置の作動状態
- エアコンルーバー
- リアエアコンの作動状態
- シガー灰皿の損傷、汚れ
- シートアレンジ機構の作動状態
- サイドブラインドの作動状態
- センターコンソールの損傷、汚れ
- トランクランプの点灯
- 車載工具の有無
- スペアタイヤの有無、状態
- 非常停止板搭載の確認
- 発煙筒の有無、有効期限
- パンク修理キットの有無
走行点検
- 走行時の直進性、振動、異音、揺れ
- パワーステアリング装置の機能
- ステアリングの操作性
- クラッチの操作性
- エンジン加速状態、滑らかさ
- エンジン回転計の作動状態
- 速度計などメーター類の作動状態
- 水温計、油温計の作動状態、安定温度
- 油圧計の作動状態、アイドル油圧
- インジケータ、警告灯などの作動状態
- 変速機の作動状態、操作性
- 電装機能部品のスイッチ類の動作状態
- 走行中の異常な振動、騒音の有無
- ブレーキの効き、安定性
- パーキングブレーキの効き
- チェックコントロール機能の作動状態
- インストルメントパネルやエアコンなどの液晶表示の状態
- ETC作動チェック
- PDCセンサーチェック
繰り返しになりますが、中古車である以上、1台ずつコンディションが異なります。さらに、輸入車あるいは各自動車メーカーならではの特徴やクセなど、輸入車に精通しているからこそ重視すべきポイントを熟知しています。そして、これまで蓄積されてきたノウハウが「トップランク クオリティ」となっているのです。
これまで、さまざまな輸入車を乗り継いできた方はもちろんのこと、初の輸入車で壊れないか心配といった方のご不安を少しでも払拭したいと願っております。日々の乗り方や注意すべきポイントなど、トップランクのスタッフまでお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。



