クルマに興味がなくても詳しくなくても、誰もが知るブランドといえば「ベンツ」です。そのなかで最高級モデルにあたるのが「Sクラス」です。近年ではさらに上位クラスとなる「マイバッハ」モデルが存在するとはいえ、絶対的な知名度でいえば、圧倒的に「Sクラス」が上です。
高級車の代名詞であり、そして指針でもある「Sクラス」。今回は現行モデルである「S500/W223型」と、先代モデルにあたる「S450/W222型」を徹底的に比較してみました。
メルセデス・ベンツSクラスについて

メルセデス・ベンツブランドにおけるポジションについて
メルセデス・ベンツSクラスは、いつの時代も世界の自動車の指標とされるメルセデスブランドにおけるフラッグシップモデルです。最初の正式名称は「Mercedes-Benz S-Class」(社内での呼称はW116)です。
このシリーズは108/109シリーズに代わるもので、当初は280S、280SE、350SEモデルで構成されていました。日本でもっとも有名なSクラスといえば、バブル期に販売されていた「560SEL」に代表される2代目となるW126/V126型でしょう。
Sクラスは7〜8年周期でフルモデルチェンジが行われており、現行モデルである7代目は、2020年にデビューした「W223型」です。ちなみに、「Sクラス」の”S”は 「スペシャリティ(Speciality)」 の頭文字に由来します。
現在ラインナップされているモデル紹介
メルセデス・ベンツSクラス(S500/W223型)
2021年1月28日、Sクラスとしては7代目となる「W223型」が日本で販売を開始しました。歴代のSクラスと同様に「最高の自動車」を目指して開発されたW223型Sクラスは、「Sensual Purity(官能的純粋)を追求したデザイン」、「人間中心の最新技術」、「安全性の更なる追求」など、「現代に求められるラグジュアリー」を再定義したモデルです。
また、世界初となるリアシートの左右リアエアバッグを採用するなど、安全性と快適性、効率性など、クルマに求められるあらゆる要素を高次元で融合した「新時代のプレステージカー」といえます。
メルセデス・ベンツSクラス(S450/W222型)
2013年8月23日、Sクラスとしては6代目となる「W222型」が日本で販売を開始しました。伝統を受け継ぎ「最高の自動車」を目指し開発された新型Sクラス、時代最先端を行く「インテリジェントドライブ=知能を備えた革新的テクノロジー」、「エナジャイジングコンフォート=究極快適性」、「エフィシェントテクノロジー=徹底した効率向上」をコンセプトに、安全性や快適性、さらには効率性といった、自動車に求められるあらゆる要素を高次元で融合した「その時代の先端であることを求められる新時代プレステージカー」ともいうべき存在です。
なお「S450」は、2018年3月1日にデビューした「S400」の改良モデルです。
主なスペック
メルセデス・ベンツSクラス(S500/W223型)
- 全長×全幅×全高:5180×1930×1505mm
- ホイールベース:3105mm
- 車両重量:2090kg
- 駆動方式:フルタイム4WD
- トランスミッション:9速AT
- エンジン:直列6気筒ターボ+モーター
- 排気量:2996cc
- エンジン最高出力/最大トルク:449ps/560N・m
- ステアリング:右/左
- 全長×全幅×全高:5290×1930×1505mm
- ホイールベース:3215mm
- 車両重量:2210kg
- 駆動方式:フルタイム4WD
- トランスミッション:9速AT
- エンジン:直列6気筒ターボ+モーター
- 排気量:2996cc
- エンジン最高出力/最大トルク:449ps/560N・m
- ステアリング:右/左
メルセデス・ベンツSクラス(S450/W222型)
- 全長×全幅×全高:5125×1900×1495mm
- ホイールベース:3035mm
- 車両重量:2000kg
- 駆動方式:FR
- トランスミッション:9速AT
- エンジン:直列6気筒ターボ+モーター
- 排気量:2996cc
- エンジン最高出力/最大トルク:367ps/500N・m
- ステアリング:右/左
- 全長×全幅×全高:5255×1900×1495mm
- ホイールベース:3165mm
- 車両重量:2120kg
- 駆動方式:FR
- トランスミッション:9速AT
- エンジン:直列6気筒ターボ+モーター
- 排気量:2996cc
- エンジン最高出力/最大トルク:367ps/500N・m
- ステアリング:右/左
パワートレイン
メルセデス・ベンツSクラス(S500/W223型)
S500/W223型には、3リッター直列6気筒「M256型」エンジンに、「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」、「48Vボルト電気システム」などの技術を搭載することで、効率性、快適性、高性能化を同時に実現しています。エンジン単体で最高出力435ps(320kW)、最大トルク520N・mを発生します。
さらに、エンジンとトランスミッションの間に配置された、最高出力22ps(16kW)、最大トルク250N・mを発生する電気モーターである「ISG」と、「48V電気システム」により、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電します。
エンジンが低回転時には、その電力を利用して動力補助を行うことにより、高い効率性と、力強い加速を実現します。スターターが従来よりも高出力な電気モーターとなることで、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタートの快適性を向上させています。
さらに、このモーターはシフトチェンジ時にも使用され、エンジンが理想的回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためにアシストします。これにより、シフトチェンジに必要な時間が短縮され、スムーズでタイムラグの少ないシフトチェンジを実現します。
メルセデス・ベンツSクラス(S450/W222型)
S450/W222型に搭載される「M256型」エンジンは、新設計のユニットであり、単体で最高出力367ps(270kW)、最大トルク500Nmを発生します。メルセデス・ベンツにとって1997年以来となる直列6気筒エンジンの採用であり、電化を前提にして設計された初めてのパワーユニットです。
直列エンジンの採用により、エンジン左右のスペースに補器類を配置することが可能になったことに加え、従来はエンジン回転を動力源としていたエアコンやウォーターポンプなども電動化されたため、エンジン前部のベルト駆動装置が不要となり、よりコンパクトなユニットとなったのです。
また、エンジン近接型の触媒を採用し、より効率的な排出ガス処理を可能にしています。なお「ISG」とは、エンジンとトランスミッションの間に配置された、最高出力16kW 、最大トルク250Nmを発生する電気モーターのことであり、オルタネーターとスターターの機能も兼ねています。
この電気モーターと「48V電気システム」により、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電します。エンジンが低回転時には、その電力を利用して動力補助を行うことにより、高効率やパワフルな加速を実現します。
外装のデザイン
メルセデス・ベンツSクラス(S500/W223型)
W223型Sクラスの外観は、「Sensual Purity(官能的純粋)」というデザインの基本思想に基づき、ラインやエッジを大幅に削減し、曲線を描く彫刻的な面により、特殊な陰影を生み出しています。シンプルかつクリーンでありながら、存在感を放つデザインは、メルセデス・ベンツにおける最新の「ラグジュアリー」を再定義し、今後のメルセデス・ベンツ車のデザインの指針となるものです。
また、前面投影面積がわずかに拡大したにも関わらず、Cd値は最小で0.22となり、世界最高水準のエアロダイナミクスを実現しています。そして省燃費性能も追求されています。
メルセデス・ベンツSクラス(S450/W222型)
W222型Sクラスの外観は、伝統あるSクラスの上質さや威厳を感じさせるエレガンスさと、デビュー時のメルセデスデザインを融合し、洗練された「エレガントモダンデザイン」が特徴です。
さらに、大型のフロントグリルや、フルLEDヘッドライトといった装備がSクラスらしい風格を放つアクセントとなっています。サイドビューも、クーペを思わせる、美しく流れるようシルエットシャープドロッピングラインを組み合わせた、ダイナミックなデザインが特徴です。また、リアビューにおいても、LEDリアコンビネーションランプがメルセデス・ベンツのフラッグシップモデルらしい存在感を放つデザインとなっています。
内装のデザイン
メルセデス・ベンツSクラス(S500/W223型)
W223型Sクラスの内装は、最新の「ラグジュアリー」を再定義した、デジタルとアナログの美しい調和を図っている点が大きな特徴です。センターコンソール上部に位置する12.8インチの「有機ELメディアディスプレイ」は、センターコンソールのブラックパネルからシームレスにつながる、縦型のディスプレイとなっています。
このディスプレイに多くの機能を集約することで、スイッチ類を減らし、シンプルでクリーンな印象に仕上がっているのです。インストゥルメントパネルを覆うウッドトリムは大幅に面積が広げられており、より高級感を演出するとともに、ドアパネルまで回り込むデザインとすることで包まれているような感覚が得られます。
ウッドトリムは標準仕様が、落ち着きのある温かみを感じさせる「ブラウンウォールナットウッドトリム」、AMGラインを選択すると「ハイグロス・スレートポプラウッドトリム」が装着されます。センターコンソール、ドアパネル、オーバーヘッドコンソール、そしてステアリングにはブラックパネルのスイッチ類が配され、シンプルでありながら、必要に応じて点灯したり、触覚フィードバックをするなど、使い勝手も考慮されています。
メルセデス・ベンツSクラス(S450/W222型)
W222型Sクラスの内装は、最高級のレザーをふんだんに使用したシート、3種類のステッチパターン、ウッドインテリアトリムなどにより、最上級モデルらしい質感と快適性を追求しています。
また、車内インフォテインメントシステム「COMANDシステム」に新たに12.3インチのワイド大画面を採用。2画面分割機能により、メイン画面にナビゲーションを表示しながら、サブ画面にオーディオやハイブリッドシステムの作動状況を表示するなど多彩な情報表示を可能とし、利便性を大きく向上しています。さらにマッサージ機能やクライメートコントロールなどもわかりやすいアニメーション表示で簡単に設定できます。
安全装備
メルセデス・ベンツSクラス(S500/W223型)
W223型Sクラスは、世界で初めて助手席の機能に影響を与えないリアシート左右の「SRS10リアエアバッグ」を搭載し、リアシートの乗員の安全性の向上に寄与しています。また、これまでのメルセデス・ベンツの安全運転支援システムをさらにアップデートした新しいシステムが採用されています。
今回の機能強化では、停止している先行車の検知が100km/hまで可能となったほか、360度カメラシステムによる車線認識機能を追加し、対応が可能なカーブが増えたり、高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持することができるようになりました。
「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付き)」は、ステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーにより、高速道路や一般道などの走行時に先行車を認識して、速度に応じて車間距離を調節します。減速が必要な場合、アクセルおよびブレーキを自動調整してスムーズに減速し、先行車が停止した場合は自車も停止する機能を備えるなど、安全性と来たるべき自動運転を見据えたものとなっています。
メルセデス・ベンツSクラス(S450/W222型)
W222型Sクラスは、安全性と快適性を高次元で融合した「インテリジェントドライブ」を備えています。メルセデスが世界に先駆けて導入した安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ(Radar Safety Package)」は、従来の短距離/中長距離ミリ波レーダーに、ステレオマルチパーパスカメラとマルチモードミリ波レーダー(後方)を新たに追加することで、衝突事故を未然に防ぐドライビングアシスト性能をさらに進化させています。
また「ディストロニック・プラス」は車間距離を維持するだけではなく、車線のカーブと先行車両をモニターしながらステアリング操作のアシストを行う機能を追加しています。そのほか「BAS(ブレーキアシスト)プラス」には飛び出し検知機能が加えられ、前方を横切るクルマや歩行者の飛び出しを捉えてディスプレイと音で警告します。
ドライバーが警告に反応しない場合は「PRE-SAFEブレーキ」の自動緊急ブレーキが段階的に作動します。それ以外にもリアバンパーに設置されたマルチモードミリ波レーダーが後方からの衝突の危険を検知すると後続車に警告するとともにブレーキ圧を高めて自車をロックし二次被害を軽減する「リアCPA(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム)」を新たに装備しています。
新車の価格帯
- S500 4マチック:16,830,000円
- S500 4マチックロング:21,310,000円
*価格は2026年2月現在
- S450:11,920,000円
- S450ロング:15,300,000円
*価格は2019年10月時点
中古車の価格帯
- 平均価格:1050.7万円
- 価格帯:599.9万円~1858万円
※この価格は2026年2月時点のものです(Webカーセンサー調べ)。
- 平均価格:359万円
- 価格帯:151.5万円~918万円
※この価格は2026年2月時点のものです(Webカーセンサー調べ)。
主なライバル車
- BMW7シリーズ(740i/i7含む・G70系):Sクラス最大かつ永遠のライバル車。G70世代ではリアシート重視へ大きく舵を切ったものの、基本的にはドライバーズカーであり「ショーファードリブンとオーナー自らドライブする層」に支持されています。
- アウディA8/A8L:Sクラスほどの空間演出・威圧感は持たないものの、「目立たず、しかし洗練でありたい」というユーザーにとっては最良の選択肢といえる1台です。
- レクサスLS(LS500/LS500h):Sクラスが「工業製品としての最高峰」であるのに対し、LSは「日本文化的解釈を伴う高級車」という立ち位置。セルシオの時代から、Sクラスとは「クルマづくり(好み)」の違いが明確に表れる1台です。
- ベントレー フライングスパー:Sクラスが実用的な高級車の到達点であるのに対し、ベントレーは贅沢そのものを肯定する存在であり、そもそもの立ち位置が異なるものの比較対象となりえる1台です。
- ロールス・ロイス ゴースト:価格帯・購買層は異なるものの「世界最高レベルのリアシート体験」という点においては、Sクラスと比較されることがあります。
まとめ:独断と偏見でそれぞれどのような人におすすめか考察してみた

おすすめしたいユーザー像とは?
メルセデス・ベンツSクラス(S500/W223型)
社会的立場が完成している成熟したユーザー
W223型Sクラスがもっとも自然に馴染むのは、50代後半〜70代を中心とする、社会的評価がすでに確立した層です。この層にとって、クルマは自己主張のための道具ではなく、対外的にも社会的な地位に相応しい「間違いない選択肢」です。
Sクラスであれば「自ら説明しなくても、誰もが最上級と納得できる」という点で、もっとも堅実かつ確実な選択肢といえます。
デジタル化が加速しているSクラスに対して「道具」として受け入れられるユーザー
W223型Sクラスは、Sクラス史上でももっともデジタル化が進んだ世代です。そのため、おすすめできるユーザーは、新技術に盲目的に飛びつかない代わりに、時代遅れになることも望まない。
操作に慣れれば合理的であること理解できるという、保守と柔軟性を併せ持てるかどうかに掛かっています。最新のMBUXや大型縦型ディスプレイを「演出」ではなく快適性と効率を高めるインフラとして扱える人であれば、W223の本質的な魅力を存分享受できるでしょう。
移動時間の“質”を重視するユーザー
W223型Sクラスは、移動中に思考を整理したり、会話や意思決定を行うだけでなく、心身を回復させるうえで魅力的な道具です。特に、リアシート利用が多いユーザーであればなおさらです。また、自ら運転しても、刺激より安心感を重視する使い方をするユーザーには「間違いない選択肢」といえます。
メルセデス・ベンツSクラス(S450/W222型)
伝統的なSクラス像を重視する完成度志向のユーザー
W222型Sクラスは、「快適性・威厳・操作の分かりやすさ」というSクラスの王道を、もっとも高い完成度で体現したモデルです。そのため、クルマに「新しさ」よりも「完成度」を求め、長時間乗っても違和感のない設計を重視するといった価値観を持つユーザーに対して、極めて高い満足感をもたらすクルマといえます。
デジタルよりも直感性を重視するユーザー
W222型Sクラスは、物理スイッチとデジタルを適度なバランスで融合した存在です。目線の移動が少なく、直感的に操作できるインターフェース。操作に「学習」をほぼ必要としないという点で、実用的な人間工学の到達点ともいえます。
特に、ITに苦手意識はないが、過剰なデジタル化は望まない。走行中は操作に集中力を割きたくないという50代以上のユーザーにとって、W222型Sクラスは「非常に身体になじむSクラス」といえるのではないでしょうか。
「控えめな最高級」に魅力を感じるユーザー
W222型Sクラスは、落ち着いた見た目で主張しすぎない存在。しかし誰が見てもメルセデス・ベンツの最高級車「Sクラス」と分かるだけの存在を持っています。しかし、周囲に対して威圧感を与えたくない。でも格は下げたくないという、社会的バランス感覚に優れた人物にこそ相応しいクルマといえます。
避けた方がいいユーザー像とは?
メルセデス・ベンツSクラス(S500/W223型)
運転そのものに感情的高揚を求めるユーザー
W223型Sクラスは、運転を楽しめるクルマではなく、「疲れさせないクルマ」であるといえます。鋭いハンドリングや官能的なエンジンサウンド、走行性能に魅力を求めるユーザーには、BMW7シリーズやAMG系、あるいは別カテゴリーのモデルで適しているクルマがいくつもあります。
アナログ操作に強く固執するユーザー
W223型Sクラスは、物理スイッチが大幅に削減され、タッチ・音声操作中心という設計思想を採用しています。そのため「視線を移さずとも操作できないと不安」であったり「ディスプレイ操作に強いストレスを感じるクルマは直感的であるべき」という考えがある場合には、W222型SクラスやEクラス以下の方が幸福度は高いといえます。
クルマに「若々しさ」や「自己主張」を求めるユーザー
W223型Sクラスは、威厳はあるものの派手さはありません。どちらかといえば落ち着きを放つ存在です。そのため、周囲から若く見られたい、周囲に対して「このクルマを選んだ」という主張をしたいというユーザーには、「地味」「保守的」「面白みに欠ける」と映る可能性が高いといえます。
メルセデス・ベンツSクラス(S450/W222型)
最新技術・最先端体験を強く求めるユーザー
W222型Sクラスは、完成度が高い反面、大型縦型ディスプレイやフルデジタル前提の操作体系、高度な自動運転支援といった最新世代の装備ではW223型Sクラスに対して明確に劣ります。「どうせなら一番新しいSクラスがいい」先進性を重視したいというユーザーにとっては、W222型Sクラスは「やや古く感じる」可能性があります。
リアシート重視・ショーファードリブン中心のユーザー
W222型Sクラスは、リアシートの完成度も高いことは間違いがないとはいえ、デジタルによる快適装備といった点では、W223型Sクラスほど現代的にアップデートされているとはいえません。運転手付きでの利用が前提で、リアシートでの体験価値を最優先し、乗員への演出を重視というユーザーには、W223型Sクラスやマイバッハの方が適しているでしょう。
クルマに強い個性や刺激を求めるユーザー
W222型S450は、非常に優等生であり破綻がありません。同時に感情を強く揺さぶる性格のクルマではありません。そのため、走りで高揚感を得たい。クルマにキャラクター性を求めたいという人には、BMW7シリーズやAMGなどのスポーツ志向のモデルの方が満足度は高いでしょう。W222型Sクラスは、「Sクラスとは何か」をもっとも明確に体現したモデルであり、今なお「ひとつの指針」として語られる理由は、まさにここにあるのです。



