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車検・点検

メルセデスベンツ・SLK55 AMG ATF交換

多走行前に定期的なATFの交換を!!
フルード注入時は温度管理がポイント!

皆さんこんにちは!

エンジンやマニュアルミッションオイルの交換は良くあれど、ATフルード(ATF)の交換をしているクルマは意外と少ないです。

今回はそのATF交換を案内していきます。

入庫してきたのはメルセデスベンツSLK55 AMGです。

ライトウェイトボディにV8  5.4Lのエンジンを搭載したコンパクトスポーツカーで、F1のセーフティーカーとしても採用されていました(^^♪

このSLK55には電子式7速オートマチックが搭載され、アクセル開度や速度・回転数に応じてコンピューターがギヤを落としたり上げたりしています。

ギヤの段数が多ければ多いほど変速回数は増えるわけで、そのぶんATFは鉄粉やスラッジが混じりあって汚れてしまうんですね。

よく「ATFは交換しないほうが良い」と言われることもありますが、走行距離が少ない、もしくは定期的に交換しているクルマは当然交換すべきと考えています。

多走行車での交換は、内部に溜まってしまった不純物が新油のATFと混ざってしまい、不具合をきたす可能性もあるので注意が必要です。

早速ATF交換に入ります。

まずはドレンボルトからATFを抜いていくのですが、オイルパン内のフィルターも同時に交換するので、オイルパンを1回剥がさなければなりません。

で、ドレンからATFを抜いた状態でオイルパンを剥がしていくと、予想以上の広範囲でATFが落ちて来た為、

「ヒィィィィー」とオイルをタンクに受け止めきれず顔が引きつるの巻((+_+))

フィルターとバルブボディ内には、まだまだATFが残っていましたね…

交換するATFはメルセデスベンツの純正指定品を用意しました。

AT本体のバルブボディ下に付くオイルフィルター(ストレーナー)とオイルパンのパッキンはセットになっています。

オイルフィルターはATFのフィルターの役割を果たしているので、いくらATFを新品に交換しても、古いフィルター内の汚れや鉄粉が再度混ざってしまっては意味がありません。

最悪詰まりを起こしてATを壊してしまうこともあるので、フィルターの同時交換は必須です。

気を取り直して、剥がしたオイルパンをクリーニングして油分を除去します。

汚れて剥がれ落ちたスラッジや鉄粉がオイルパン内に残ってしまっていることがあるので、ここは特に念入りに!

劣化したゴムパッキンのカスがミッション側にこびり付いているので、オイルストーンを使い平らに削っていきます。

地道な作業ですが、少しでも凹凸が残ってしまうとATF漏れの原因になってしまうので、しっかり磨きます。

新品オイルフィルターと洗浄済オイルパンを装着したあとはATFの注入です。

オイルパン側からまずATFを垂れるまで注入し、オイルパン自体にATFが溜まったところで一度エンジンをかけ、バルブボディ側にATFを吸い込ませてから再度注入していきます。

ズバリATF交換で一番大事なのは、注入時の温度管理です!

メーカーで指定された量を注入しても、熱膨張によって液面(油面)の位置が上がり(ATFの油量が増え)、内部で無用な接触が起こるとAT内部の不具合にも繋がってしまいます。

そこでテスターをクルマに繋ぎ、エンジンをかけてATFの熱膨張が起こる分岐点の約40度を目安に適正な液面になるよう再注入し、最後に漏れの確認をおこなえばATF交換終了です。

ATF交換は非常にデリケートな作業が必要になりますが、年数や距離に応じた定期交換は大きなトラブルを事前に防ぐことができます。

「どこかが壊れるまで乗っている」と、結果的に大きな出費につながってしまいますからね。

オートテクニカルベースでは、オイル交換だけでなく定期部品の交換や法定12ヵ月点検も随時受け付けていますので、気軽にご相談ください。

担当:松下

 

【今日のどうでもいい豆知識】


・同じ日清でも3社は別会社

カップヌードルの日清食品、小麦粉の日清製粉、「植物のチカラ」CMでお馴染み日清オイリオ。

この3社は日清(ニッシン)こそ同じだが、系列会社でもなく全くの別会社である。ちなみに日清という名前も、別の由来から来ており三者三様。




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