車検・点検
皆さんこんにちは!
走行距離を重ねていくと、定期的にメンテナンスを施しているクルマでも不具合箇所は出てくるもの。
事前の点検&対策が、クルマの寿命を延ばす秘訣です。
入庫してきたのは「爽快ツアラー」をコンセプトに、軽自動車にもかかわらず普通車を凌ぐ装備品がウリのダイハツ・ソニカです。低重心でスタイリッシュですね。
エンジンはKF-DET型で走行距離が10万kmを超えているのと、オーナー様も愛着を持って今後も乗り続けたいとのことで、
車検ついでにリフレッシュを兼ねてのタービン交換をおこないました。
タービン自体の破損はないと思いますが、新品タービン装着時にわずかな異物やスラッジが原因でトラブルに繋がらないよう、
元のタービンを装着した状態で充分なフラッシングをしておきます。
フラッシングのあとは早速タービンを交換します。
タービンの位置は、フロントバンパーを外せばカワイイ軽自動車の純正タービンがひょっこり顔を出します(#^.^#)
整備性は悪くないので、サクッと補器類とオイルラインを外してタービンを取り出していきます…
が、ひとつだけエアコンコンプレッサーのラインが手前に「デーン!」と鎮座。ここを外してコンプレッサーをずらすことでタービンが外れました。
取り出したタービンです(^^;) オイルがベットリ付いているのは、以前ヘッドカバーからのオイル漏れを直した際に付いてしまっていたようです。
外したタービンのアクチュエーターをチェックしてみると、内部のバネが固着しているせいか、アクチュエーターロッドがほとんど動きませんでした。
アクセルをラフに踏むと息継ぎのような症状が起きることがある、と言っていましたので、これも原因のひとつと考えられますね。
軽自動車のターボ車には、純正でVSVというブースト圧制御用のソレノイドバルブが付いていて、
このVSVの不良によってブースト圧が不安定になるトラブルもありますので、端子間の抵抗値を計測しましたが正常でした。
新旧タービンの比較です。
今回は純正のリビルトタービンを装着しました。
しっかりリビルトされているとはいえ、タービンシャフトのガタや欠け・アクチュエーターの作動等、組み付ける前にチェックできるところは必ずしておきます。
周辺の油分や汚れを取り除いたあとに新品タービンを装着します。
ガスケット類は全て新品を使用し、ホース類も固くなっていたり亀裂が入っていそうな箇所は交換しました。
タービン装着後はオイルラインを含む補器類を組み込んだ状態でオイルを入れ、エンジンをかけて最終確認です。
暖気が終わってから、オイルの油量・漏れがあるかチェックできたら作業は終了!
タービン・コンプレッサーは、1分間に約20万回転というエンジンの何倍もの高速回転で動いています。
こまめなオイル管理はタービンの寿命を大きく延ばしますので、末永く乗り続けていただきたいですね。
担当:松下
【今日のどうでもいい豆知識】
バス釣りポイントとしても有名な琵琶湖。この湖では滋賀県の法律により「釣った外来魚は湖に戻してはいけない」ルールとなる。 これは本来の生態系を損なわないよう外来魚の繁殖を防ぐためで、外来魚を持ち帰れない人には、湖の至る処に外来魚回収BOX&いけすが置かれている。 |