憧れの自動運転! 外車はどこまで進化しているのか?

自動運転が未来の技術と考えられていたのは過去の話です。完全な自動運転にはまだ時間はかかりますが、すでに実用可能な機能については多くのモデルに搭載されています。

しかし、自動運転という言葉を耳にすることは多くても、レベルごとの機能や対応範囲について詳しく知らない方も多いでしょう。

今回は自動運転の詳細から欧州主要ブランドが展開している機能とモデル、自動運転を搭載した中古車購入時の重要なポイントについて紹介します。

目次

外車の自動運転の最新事情とは?

自動運転にもレベルが設定されています。外車はどこまで進んでいるのか確認してみます。

自動運転のレベル

自動運転は5つのレベルに分類されています。レベル1〜2はドライバーによる監視が必要なレベル。レベル3〜5は自動運転のシステムによる監視が行われるレベル。

各レベルでどのような自動運転機能が提供されているのかを確認します。

レベル1:運転支援

ドライバーが運転している際にアシストしてくれる領域です。すでに多くのモデルに搭載されている代表的な支援内容を3つ紹介します。代表的な機能として、障害物を検知して停止する自動ブレーキ、前走車に追従して走行するアダクティブクルーズコントロール、車線からはみ出さないようにするレーンキープアシストシステムがあります。

自動ブレーキは、発進時など前方に壁のような障害物を検知した際にブレーキをかけるのはもちろん、走行中も前走車の急ブレーキや飛び出しを検知してドライバーよりも先にブレーキをかける機能です。ドライバーがアクセルからブレーキに踏みかえるよりも早く作動し、停止までの距離を短縮することを目的としています。

アダプティブクルーズコントロールは、従来の一定速度を維持して走行するクルーズコントロールに加え、前走車との車間距離を把握して車間距離を調整する機能が加わっています。

高速道路で、速度と車間距離を設定すればその条件を維持するように走行します。前走車の速度が低下した際には車間距離を維持しながら前走車に合わせて速度を落とし、再び前走車が加速したら設定速度まで回復させるのを自動で行います。

レーンキープアシストシステムは、走行中の車線を認識し意図せず隣の車線へはみ出すことを防ぐ機能です。運転中に注意が散漫になると、車両が車線の中心から片側に寄ってしまうことがあります。その際、ハンドルを振動させてドライバーに注意を促し、車線の中心へと修正します。

レベル2:レベル1の機能を組み合わせた自動運転機能

具体的な例としては、アダプティブクルーズコントロールとレーンキープアシストシステムの組み合わせです。高速道路は直線だけでなく、緩やかなカーブが連続している区間が多くあります。

アダプティブクルーズコントロールを使用中にレーンキープアシストシステムを組み合わせることで、カーブに応じて車両がハンドル操作をアシストしながら走行します。このような運転支援機能を組み合わせて走行することをレベル2としています。

もちろん、これらの機能はドライバーが監視し、責任を持つ必要があることを認識しておくべきです。車両の自動運転が作動していても、ドライバーが危険と判断した場合はドライバーの操作が優先されます。

レベル3:条件付き自動運転

高速道路など一定の条件下で、自動運転が運転操作を全て行ってくれる状態になります。ただし、自動運転が正常に作動しない恐れがある場合は、車両が警報を発しドライバーに運転操作を促します。そのため、ドライバーは適切に応答する必要があります。

レベル3ではドライバーが運転可能な状態であることが求められ、居眠りや飲酒状態での運転は認められていません。

レベル4:特定条件下における完全自動運転

都道府県公安委員会より走行許可を得た地域のみ、公道でも完全自動運転の走行が認められています。自動運転のシステムに不具合が発生した際には、安全かつ迅速に停止する機能も備えなくてはいけません。

レベル5:完全自動運転

常に自動運転のシステムが運転の全てを実施するレベルになります。このレベルでは、ドライバーは運転席に居ても運転以外の行動が可能になります。日本ではまだ認可が下りておらず、今後実証実験を行っていく計画となっています。

日本の状況

現在、日本で走行が認められている自動運転はレベル4までになります。レベル4は2023年4月から解禁されました。ただし、認可を得たエリアのみ走行が可能なため、現状ではレベル3が主流だと考えてよいです。

レベル3の走行が可能になったのは2020年4月からです。そのため、今後増加が予想される最先端の自動運転が走行できる環境は整っています。

自動運転で何ができる?

自動運転の主な特徴を2つ紹介します。

ハンズオフ

自動運転の特徴として、運転中に「手を離せる(ハンズオフ)」ことが挙げられます。自動運転のレベル紹介でも触れた「高機能化させたレベル2」の手放し運転も該当します。

例えば、高速道路で運転中にハンドルから手を離して自動運転に任せて走行することがハンズオフになります。高機能化させたレベル2では、自車が速度の遅い前走車に追いついた際、自動で追い越しや分岐での合流を行います。

アイズオフ

ハンズオフに加え、運転中に「前方や周囲を見なくてもよい状態(アイズオフ)」を指します。アイズオフでは、ハンズオフの「運転支援」領域からレベル3の「自動運転」領域に変化します。

運転の主体がドライバーから車両に移行するため、運転以外の作業が可能になります。移動しながら車内で映画鑑賞や仕事の資料に目を通すなどのマルチタスクも可能となります。

日本で乗れる自動運転対応の外車一覧

現在、日本で購入可能な外車ブランドの自動運転機能搭載モデルを紹介します。

メルセデス・ベンツ

「インテリジェントドライブ」の名称で運転支援システムが用意されています。現在販売されているモデルには、ハンズオフ機能は搭載されていません。

しかし高速道路で走行時、ドライバーはウィンカーを点滅させる操作だけで車線変更が可能な「アクティブレーンチェンジングアシスト」などの機能があります。Sクラスはもちろん、Eクラス、Cクラスに搭載されています。

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BMW

「ドライビング・アシスト・システム」の名称で運転支援システムが用意されています。BMWではハンズオフ機能を2019年7月から「高速道路渋滞時ハンズ・オフ・アシスト」として日本で搭載して販売を開始しています。

グレードによってはオプション扱いですが、現在販売されているモデルすべてのモデルで選択可能です。

アウディ

「アダプティブクルーズアシスト」の名称で運転支援システムが用意されています。ハンズオフにはなりませんが、渋滞時に前走車が停止状態の0km/hになった場合でも、短時間であれば前走車の再スタートに合わせて自動的に再スタートします。

もし再スタートまでの時間を超えた場合でもアクセルペダルを軽く踏むか、アダプティブクルーズコントロールのレバーを手前に引くだけで再スタートは可能です。オプション扱いですが、アウディで最もコンパクトなモデルA1でも選択可能であり、多くのモデルに設定されています。

フォルクスワーゲン

「トラベルアシスト」の名称で運転支援システムが用意されています。ハンズオフには対応していませんが、走行中はハンドルに軽く手を添えるだけで、前走車に合わせて停止から再発進までを自動で行います。

オプション扱いのグレードもありますが、最もコンパクトなポロをはじめ、ファミリー層に人気のミニバンの「トゥーラン」、SUVの「ティグアン」など、幅広いジャンルのモデルに搭載されています。

自動運転対応の外車を購入する際の注意点

自動運転が可能な中古外車を選ぶ際に気をつけるべきポイントについて紹介します。

機能の把握

まずは、自動運転をどのレベルで求めているか整理しましょう。運転支援機能のみで十分と考えている方には、レベル1の機能を搭載したモデルがオススメです。運転支援でも、事故に繋がらないための機能は充実しています。

衝突防止の自動ブレーキ、後方車両を検知しての通知、駐車時の車庫入れサポート機能などが用意されています。高速道路での移動が多い方は、レベル2の機能が活躍する場面は多くあります。上記のサポート機能に加えて、速度だけでなく車線をキープしてくれることは気づかないうちに長距離移動時の負担は大幅に軽減されるでしょう。

必要な機能やライフスタイルに合う条件が決まったら、それに対応したブランドとモデルを絞り込みます。特にレベル2を選ぶ際は、ハンズオフの可否がポイントといえます。実際に狙うモデルが決まった際には、流通している中古車が欲しい機能を装着しているかの確認が必要です。

方法としては、車体番号をもとにメーカーに確認し、機能の搭載状況を明確にすることができます。ただ販売中の中古車では、取り扱っている中古車販売店に内容の確認をお願いするのが良いでしょう。

メンテナンス状況の確認

中古車で購入する場合、前所有者が行ってきたメンテナンス状況が気になる場面はあります。その不安を解決するアイテムがメンテナンスノートです。新車時に発行され、1か月点検からの記録が残っています。

多くは6・12・24か月点検の際に部品交換も併せて行われます。過去、メンテナンスで交換した部品の履歴についても確認できます。

運転支援や自動運転の機能を搭載している車両の場合、メンテナンス状況は非常に重要です。危険回避のために停止を行う際、ブレーキやタイヤが肝となります。システムが正常に作動していても、ブレーキ性能が低下していては本来の制動距離を確保することができません。

ブレーキの利きはブレーキパッドだけでなく、ブレーキパッドを押さえる力に繋がるフルードも重要な要素です。劣化していては本来の制動力を生み出せません。メンテナンスノートには点検時に測定したブレーキパッドの残量やフルード交換履歴などが記載されます。

同様に、タイヤの溝の残量も測定して記録されます。タイヤの溝残量が減っていた場合、ブレーキが正常に制動しても雨天時に滑る恐れも発生します。自動運転の機能を搭載した車両は従来以上にメンテナンスには気を懸けたい点といえます。

どのような機能が必要か、ライフスタイルに合った機能について迷っている場合は、トップランクにご相談ください。経験豊富なスタッフが、お客様のご希望に合う最適な一台を探すご協力をさせていただきます。

 

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