外車の中古はやめとけといわれるのはなぜ?

中古車を購入しようとした際、相談する相手によっては「中古はやめた方がいい」という意見が出てくるもの。昔からのイメージで「中古=ボロい」「中古=不安」という固定観念が出来上がっているのかもしれません。それが外車だった場合、特に心配する人は多くなります。

今回はなぜ「外車の中古はやめとけ」といわれているかについて調べてみました。その理由から、購入に際しての対応案と注意すべき点を紹介します。

目次

「外車 中古」で検索すると「やめとけ」の関連ワードが。なぜ?

インターネットで検索した際に「やめとけ」という関連ワードが出てくる!?その理由について紹介します。

故障の問題

中古の外車を購入するにあたって、故障のリスクから「やめとけ」とネットでいわれているのを目にしたことがあるかと思います。

中古車に対して国産車でも故障への心配を持っている人は今も多くいます。購入するのが外車となれば、そのリスクは更に高いと感じてしまうことでしょう。

しかし、近年の外車は、以前ほど故障のリスクが高いわけではありません。これは基本的な耐久性が向上したことに加え、外車メーカーにとって日本が重要な販売地域となっているためです。そのため、昔よりも日本の環境や道路事情に適した車両開発が行われているからです。

これらの背景から、故障のリスクは大きな問題点とはならなくなっています。

維持費の問題

外車というと維持する上で莫大な金額がかかるイメージがあるかと思います。外車に限ったことではありませんが、車を所有する上で維持費は発生します。各種税金、保険、車検、メンテナンス費用、燃料代など。

外車で気をつけなくてはいけないのは、メーカーの所在国に合わせた基準で車両開発が行われているため、日本基準の規格とは異なる設定となっているモデルが多いことです。燃料については、ガソリンエンジンを搭載したモデルでは基本的にハイオクガソリンが指定されています。これは、ガソリンのオクタン価の違いによります。

日本で流通しているガソリンのオクタン価は日本工業規格(JIS)にて定められたものになります。レギュラーで89.0以上、ハイオクで96.0以上と定められています。ヨーロッパではレギュラーが91~95、ハイオクが98。アメリカではレギュラーが92です。日本のレギュラーではオクタン価が足りないため、ハイオクを使用する必要があります。

ただし、外車の場合はディーゼルエンジンを搭載したモデルが多くラインナップされており、中古車市場にも多く流通しています。ディーゼルエンジンの場合、使用燃料は国産車と同じ軽油です。

また、税金についても注意が必要です。毎年納める自動車税は排気量によって税額が決まっています。現在はダウンサイジングエンジンが主流で、小排気量ながら従来の大排気量に匹敵するパワーとトルクを実現しています。しかし10年ほど前の高性能モデルの多くは、大排気量エンジンを搭載することでハイパワーを実現させていました。

中には、日本の自動車税区分で上限にあたる排気量6リッターを越えるモデルもあります。購入時には気にならないかもしれませんが、4月を越えて届く自動車税の額面は6リッター越えの場合11万円以上となります。さらに、新車登録から13年を超えている場合、自動車税が15%増額される点にも注意が必要です。

中古車を購入する際には、排気量と年式について気にかければ問題ないでしょう。

大きさの問題

外車は以前、大型セダンのイメージが強く、ボディサイズが大きいため取り回しが難しいと思われ、「やめとけ」と言われていたことがわかりました。近年の外車はコンパクトモデルやSUVモデルの人気が高く、取り回しをしやすいようになっています。コンパクトモデルでもボディサイズがモデルチェンジの度に従来よりも大きくなっている車両は多くあります。

外車はセグメントと呼ばれる、サイズごとにカテゴリー分けがされています。以前はB、Cセグメントと呼ばれるカテゴリーは比較的コンパクトサイズのモデルが多くありました。Bセグメントに代表されるのはミニ(BMW)、ポロ(フォルクスワーゲン)、A1(アウディ)、C3(シトロエン)になります。ミニを例にすると、初代の車幅は1,690mmでしたが、現在は1,755mmと65mmも大きくなっています。

Cセグメントの代表車種はゴルフ(フォルクスワーゲン)、Aクラス(メルセデスベンツ)、1シリーズ(BMW)になります。ゴルフを例とした場合、20年ほど前の5代目では車幅1,760mmでしたが現行の8代目では1,790mmと30mmも大きくなっています。

どのセグメントでも年々ボディサイズは大きくなる傾向にあります。しかし、各社は各モデルの安全性能を向上させ、死角を減らす技術やセンサーを用いて車両感覚を掴みやすくしています。運転に少し自信がない人でも、運転しやすいように進化しているため、問題はないといえるでしょう。

中古の外車のデメリットを回避するためにできることは?

中古の外車を購入する際にデメリットを回避する方法を紹介します。

信頼のおけるお店を選ぶ

中古車選びをする際に重要となるのは、車のコンディションはもちろん、購入するお店が信頼できるかどうかも重要なポイントです。信頼できるお店か判断するポイントは、購入にあたっての心配事に的確に答えてくれるかどうかです。

また特定のメーカーやモデルに強いお店も多数あります。特定モデルを多く取り扱うお店は、そのモデルの弱点を把握していることが多く、対策済みの状態で販売している場合や、今後の対応方法について相談できることもあります。

購入を考えているメーカーやモデルがある場合、そのモデルについてインターネットで調べれば専門店の情報を得られます。過去の取扱実績を紹介していることも多く、参考になるでしょう。

税金、保険を調べてみる

車を所有する上でどうしても必要となる各種税金や保険などの費用について、事前に調べて金額を把握することも可能です。毎年かかる税金として、自動車税があります。自動車税は排気量と新車として登録された年(初年度登録)からの経過年数によって税額を確認することができます。

一例として、購入を考えているモデルの排気量が2リッターのエンジンを搭載している初年度から8年経過の場合、自動車税は39,500円になります。新車として登録された初年度から13年以上経過している場合は、先ほどの金額に対して15%プラスの税金がかかり45,400円となります。各都道府県のホームページから確認が行えます。

また、2年に1度の車検時に支払う税金として重量税があり、車両重量を0.5トンごとに区分されています。こちらは初年度から13年超えと18年超えで2段階の増額になる点に注意してください。国土交通省のホームページから確認が行えます。

任意保険については、モデル毎に金額は異なります。すでに加入している場合は担当者へ連絡をすることで、現在の等級を引き継いでの見積り金額を把握することが可能です。

新規の場合、保険内容が複雑で判断に悩むこともあります。

その際は、購入予定のお店で相談するのが良いでしょう。多くの中古車販売店では保険加入も可能なため、年間走行距離や使用目的、補償範囲について相談しながら決められます。

クルマのサイズを知る

年々ボディサイズが大きくなる中、特にSUVやフラッグシップセダンではイメージ以上に大きくなる場合があります。取り回しの良さを示す指標として最小回転半径があります。

セグメントでいえばFのカテゴリーに分類されるSクラス(メルセデスベンツ)、7シリーズ(BMW)、A8(アウディ)といったボディサイズが大きいモデルになります。そのカテゴリーでも最小回転半径を小さくするようになっており、1クラス下のモデル同等の取り回しの良さを実現しています。

ただし、機械式立体駐車場ではボディサイズが対応サイズを超えている場合もあるため注意が必要です。また、ボディサイズを満たしていても、SUVや動力用バッテリーを搭載したハイブリッドモデルは車両重量が重いため、対応重量にも注意が必要です。

機械式立体駐車場を頻繁に利用する場合は、駐車場の条件を事前に確認して車種を選ぶのが無難です。

故障リスクを回避するには?

一番の懸念点とされる「故障のリスク」をどう回避するべきかを紹介していきます。

メンテナンス状態で選ぶ

購入したいと思える中古車を見つけた場合、余程のことでなければその車両状態を確認して購入するか判断をすると思います。その際、目に見える内外装の応対や過去の事故による修復歴がないかを確認することが重要です。その時に、併せて確認を行いたい重要情報があります。

それは「メンテナンスノート(整備記録簿)」になります。その車両の今までの整備履歴が記載されているカルテのようなものになります。新車時に国内の正規ディーラーで販売された車両には、新車からのメンテナンスノートが付属している場合が多いです。

並行輸入車の場合、輸入前のメンテナンス情報を入手するのは難しいことがあります。日本に輸入後、登録して乗られていた場合は新たにメンテナンスノートを用意していることもあります。

メンテナンスノートが付属してない場合、車両の状態を見て判断が難しければ、他の車両を検討するのが無難です。

保証で選ぶ

購入後、一定の期間や走行距離の間に発生した不具合について修理を行う保証を付加して販売しているお店もあります。故障の心配がある場合は、保証付きの車両を購入するのが良いでしょう。

ただし、保証条件や保証による修理可能箇所は、お店や車両ごとに異なる場合があります。多くの共通点としては、消耗品は保証対象外となります。消耗品の範囲については約款等に記載があります。事前にお店に内容を確認し、不明点を明確にすることが重要です。

乗ってみないとわからない外車の魅力

「やめとけ」といわれる外車に乗る際の心配も、だいぶ軽減されたのではないでしょうか。

ここからは、外車でしか味わえない魅力についてご紹介します。

圧倒的な走行性能

国産車と外車を比較した際、特筆すべき点は外車ならではの走行性能といえます。高速走行が主体となる環境で長年走行性能を重視して鍛えられており、コンパクトカーであっても抜かりがありません。日本でも高速道路の最高速度が120キロに引き上げられた区間が増え、その性能を体感できる場面も増えました。

また、ワインディングロードでも優れた性能を発揮します。

これは、欧州の山岳地域では日本のようにトンネルを掘らず、山沿いに道路を作ることが多いため、必然的にワインディング性能が求められるからです。郊外へのドライブや車での移動が多く運転を楽しみたい方にとっては、外車は非常に魅力的に映ると思います。

先進のデザイン

先進的なデザインを多く取り入れている点も、外車の魅力といえるでしょう。新たなデザイントレンドは欧州車がきっかけとなることが多くあります。エクステリアデザインでは、国産車でも多くの採用事例があるシーケンシャルウィンカー(流れるウィンカー)がトレンドとして巻き起こりました。

インテリアデザインでは、クラスレスで高級感のあるインストパネルを採用しています。ハイブランドをイメージしたモデルでは、統一感のあるデザインで世界観を共有しています。一度これらの外車が持つ魅力を体感すると「やめられない」ことになるかもしれません。

これから新たな愛車として外車を検討する際は、魅力的なモデルが多いため選択肢に迷うこともあるでしょう。また外車に対する新たな疑問が出てくるかと思います。

その際は、ぜひトップランクへご相談ください。外車に詳しいスタッフが対応し、素敵な外車ライフをサポートいたします。

 

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